熊本熊的日常

日常生活についての雑記

見えることの喜び

2012年05月01日 | Weblog

Kif Kifの原さんがブログを更新して、連休の谷間でも営業とのことだったので仕事帰りに立ち寄った。9時閉店なのに店に着いたのが8時少し前で、ひょっとして客がいなくて早めに店じまいしてしまったのではないかと心配しながら店に続く階段をのぼっていったのだが、それは杞憂だった。店内には2組の客があり、あたりまえの夕食時という様子だった。私は黒板のメニューから選んだが、期せずして消化によさそうなものばかりになった。無意識にそういうものを選ぶのも加齢現象のひとつなのかもしれない。

今夜の食事
前菜:野菜のポタージュ
主菜:桜えびと菜の花のリゾット
デセール:黒砂糖のアイスクリーム

新しい勤めが始まってから平日の夕食は毎回外食だが、なるべく懐にやさしくしなければならないと思いつつ、いざ食べる段になるとせっかくの外食なのだから自分では作れないような手間隙のかかったものを求めてしまう。野菜のポタージュなど、量にしたらマグカップ八分目ほどでしかないのだが、口にした途端、気持ちがほっこりする。桜えびは生協の宅配カタログにもしばしば登場していて、自炊の食材として利用していたが、どのように使ってもたいへん旨い。だが、菜の花と併せてリゾットにするというようなことは自分ではやらないし、そもそも思いつかない。若い頃は肉類が好きだったが、今はこういう野菜や魚貝類の料理のほうが身体に馴染むような気がする。黒砂糖はあの黒砂糖だ。あの黒砂糖は万能で、煮物に使うと味が上品にまとまるような気がするし、こうしてアイスクリームにすれば香ばしいものになる。もう5月なのでそろそろ今年の分の注文を考えないといけないのだが、昨年と同量にするつもりでいる。あと、料理に限ったことではないのだが、作り手が見えるものを自分の生活のなかに取り込むということが素朴に嬉しく感じられる。