ゲップを吐きながらコーラを飲み続けた甲斐があったのか、腹の中の固形物を出し尽くしてしまったのか、今日はいくらか腹が楽になった。昼すぎには空腹を感じるようになり、なにか消化に良さそうなものはないかと職場付近を徘徊した。
オフィス街というのは、それなりの歴史を持って少しずつ築きあげられたものならば、労働人口に合わせて飲食店が存在することになるのだろうが、近頃は大きなビルがニョキニョキ生えて人口が急増すると、もちろん新しいビルには飲食店フロアもある場合が多いのだが、それでも供給のほうが追いつかなくなる。かといって、昼食需要だけのために飲食店を構えるというような人はいないだろうから、結果としては昼時にそのエリアの飲食店やコンビニが混雑し、所謂「昼食難民」も発生したりする。
現在の勤務地は自分にとっては不慣れな場所では決してない。社会人になって最初の3年を過ごし、その後、間が空いたが、直近3年はここで過ごしている。ただ、直近のほうは夜間なので昼間の状況を日常的に体験するのは24年ぶりのことである。この間に店のほうの顔ぶれは当然に入れ替わるのだが、驚くべきことに当時と変わらぬところも少なからずある。そういうところの共通点は、身近なものであるけれど、その店でないと味わえない何かがある、ということだろうか。
それで昼の話だが、今の職場で勤め始めて1ヶ月間観察してみて、午後1時過ぎに食事に出ると、ほぼどの店でもゆっくりと食事をいただけることがわかった。今日は入れ替わったほうの店で、「広島風お好み焼き」をいただいた。何が「広島風」なのかということについては2月に広島に出かけたときに土地の店のひとにいろいろ聞いて来たので、今日の「広島風」は、少なくとも広島県広島市の「広島風」ではないということははっきりしている。しかし、そんなことはどうでもよいことなので、おいしくいただいてきた。