団地で暮らしていると共有領域の維持管理が様々に行われるのに遭遇する。昨日は建物周囲の草刈りだった。勿論、一気に行われるのではなく順繰りになっていて、たまたま昨日が自分の住まいのある棟周辺だったということだ。雑草は繁殖力旺盛なので、こんなふうにきれいになっているのは刈った直後だけのことなのだが、刈らないわけにはいかない。この場所は冬は枯野で地面が露出していた。自分が暮らしている部屋のベランダからの眺めなのだが、毎日観察しているわけではないので、いつ頃からこんなふうに草刈りをしなければならないほど草に覆われているのかわからない。きっといつのまにか枯れて冬の野になるのだろう。放っておいても枯れるのだから草刈りなどしなくてもいい、というわけにはいかない。どうせ汚れるのだから掃除はしなくていい、というわけにいかないのと同じだ。建物の周囲の手入れというのは団地でなくとも、マンションだろうが戸建だろうが必要なことなのだが、今暮らしている団地は規模が大きく共用部分が広いのでこうした手入れの風景が新鮮に感じられるのである。夕方に近所の荒物屋へ出かけて箒と塵取りを買って来た。自分の住戸の前の階段くらいは掃除をしようと思う。