万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

イランは核開発が神の思し召しである証明を

2007年10月27日 17時33分34秒 | 中近東
米制裁は核開発計画に影響せず=イラン高官(時事通信) - goo ニュース

 イランは、一体、誰の、そうして、何のために核開発を強硬に進めようとしているのでしょうか。もちろん、答えは決まっています。それが、アッラーの神の思し召しだからです。

 もし、イランが、人類の未来を破壊しても核兵器を開発することが神の思し召してあると主張するならば、それを証明しなくては説得力はありません。反対に、イランが核を持つことによって降りかかるであろう人類の悲劇を考えますと、全知全能であり、慈悲深いアッラーの神が、それを望んでいるとはとても思えないのです。この証明なくしてイランが核を保有した場合、イランは、中東における自らの覇権主義的な野心のために神を利用したとして、国際社会から非難されてもいたしかたありません。イスラム諸国ですら、イランの行為をコーランの教えに沿ったものとは見なさないでしょう。

 神の意志を明示的に証明することができないならば、神の名による核開発は潔く放棄すべきではないか、と思うのです。神が愛する人類のために。

 

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