IMF、初の債券発行を正式決定 支援強化資金に、SDR建て(共同通信) - goo ニュース
最近に至って、IMFは、SDR建ての債権を発行することを決定しました。IMF債の有力な購入予定国は、中国、ロシア、ブラジルといったBRICsのメンバーであり、国際基軸通貨であるドルやユーロに対する対抗意識の現われとする指摘もあります。しかしながら、この制度は、円滑に機能するのでしょうか。
そもそも、IMF債の発行は、世界最大の外貨準備を有する中国が、ドル不安を回避するための措置として、強く主張してきた経緯があります。中国は、元安政策を維持するためにドル保有を拡大させてきており、今後は、アメリカ国債よりも、より安定したIMF債権の形で保有したいと考えたのでしょう。しかしながら、ここには一つの矛盾点があります。それは、この制度が有効に機能するには、国際収支の悪化に直面し、IMFに救済を求めている国が、決済通貨として、米ドルを必要としていることが前提となることです。米ドルが基軸通貨でなければ、この制度は、有効に機能しないのです。
このことは、中国の思惑通りに、IMFのSDRが”世界通貨”に発展することが困難であることを示唆しています。むしろ、国際経済におけるフェアで自由な取引の観点から見ますと、不当に元安を誘導してきた中国の為替政策の見直しこそ、先に改めるべきと思うのです。
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最近に至って、IMFは、SDR建ての債権を発行することを決定しました。IMF債の有力な購入予定国は、中国、ロシア、ブラジルといったBRICsのメンバーであり、国際基軸通貨であるドルやユーロに対する対抗意識の現われとする指摘もあります。しかしながら、この制度は、円滑に機能するのでしょうか。
そもそも、IMF債の発行は、世界最大の外貨準備を有する中国が、ドル不安を回避するための措置として、強く主張してきた経緯があります。中国は、元安政策を維持するためにドル保有を拡大させてきており、今後は、アメリカ国債よりも、より安定したIMF債権の形で保有したいと考えたのでしょう。しかしながら、ここには一つの矛盾点があります。それは、この制度が有効に機能するには、国際収支の悪化に直面し、IMFに救済を求めている国が、決済通貨として、米ドルを必要としていることが前提となることです。米ドルが基軸通貨でなければ、この制度は、有効に機能しないのです。
このことは、中国の思惑通りに、IMFのSDRが”世界通貨”に発展することが困難であることを示唆しています。むしろ、国際経済におけるフェアで自由な取引の観点から見ますと、不当に元安を誘導してきた中国の為替政策の見直しこそ、先に改めるべきと思うのです。
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