中国・人民元の国際化加速、円の地位低下懸念も(読売新聞) - goo ニュース
最近の通貨政策の方針から見えてくる中国の態度は、あまりに”虫がいい”ということです。中国が狙っている経済戦略のシナリオとは、以下のように描けるのではないでしょうか。
(1)元安政策
当面の間は元安政策を維持し、国内の人件費も低く抑える一方で、莫大な外貨を保有し、それを原資にして、外国債や対外投資を増加させことで、世界経済に対する影響力を拡大する。その間、国内の資本市場は自由化せず、通貨安のデメリットを極力抑制する。またこれと並行して、産業インフラの整備を進める。
(2)元の国際化
元安政策と並行して、貿易における元決済を増やしたり、元建国債を発行することで、元の国際通貨化を図る(歳入が十分であれば、国債を発行をする必要がないので、中国政府の国債発行は、元の国際化の一環と考えられる・・・)。さらに、軍事力を強化して、近隣諸国への発言力を高める。
現在は、(1)と(2)の段階ですが、次の展開を予測してみますと・・・
(3)元高政策
充分に自国の産業インフラが整い、経済的な基盤が確立されたと判断した時点で、元高政策に切り替える。元高に移行した後は、強い元を背景に、技術力を持った外国の企業を買収したり、合併することで、技術立国の地位をも狙う。この状況に至れば、資本市場を開放しても、中国企業が買い取られるリスクも低減する。
かくして、もし、シナリオ(3)まで進みますと、アジアでは元の通貨圏が形成され、世界最強の経済大国が出現することになるのですが、はたして、国際社会は、中国のこの”虫のいいシナリオ”を許すのでしょうか。中国が急激に経済成長することによって、危険な超大国となるよりも、幅広い国々に投資を分散させることで、より穏やかでバランスのとれた世界経済全体の成長を促した方がよいと思うのです。
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当面の間は元安政策を維持し、国内の人件費も低く抑える一方で、莫大な外貨を保有し、それを原資にして、外国債や対外投資を増加させことで、世界経済に対する影響力を拡大する。その間、国内の資本市場は自由化せず、通貨安のデメリットを極力抑制する。またこれと並行して、産業インフラの整備を進める。
(2)元の国際化
元安政策と並行して、貿易における元決済を増やしたり、元建国債を発行することで、元の国際通貨化を図る(歳入が十分であれば、国債を発行をする必要がないので、中国政府の国債発行は、元の国際化の一環と考えられる・・・)。さらに、軍事力を強化して、近隣諸国への発言力を高める。
現在は、(1)と(2)の段階ですが、次の展開を予測してみますと・・・
(3)元高政策
充分に自国の産業インフラが整い、経済的な基盤が確立されたと判断した時点で、元高政策に切り替える。元高に移行した後は、強い元を背景に、技術力を持った外国の企業を買収したり、合併することで、技術立国の地位をも狙う。この状況に至れば、資本市場を開放しても、中国企業が買い取られるリスクも低減する。
かくして、もし、シナリオ(3)まで進みますと、アジアでは元の通貨圏が形成され、世界最強の経済大国が出現することになるのですが、はたして、国際社会は、中国のこの”虫のいいシナリオ”を許すのでしょうか。中国が急激に経済成長することによって、危険な超大国となるよりも、幅広い国々に投資を分散させることで、より穏やかでバランスのとれた世界経済全体の成長を促した方がよいと思うのです。
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