万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

”核なき世界”で原爆投下の見解は変わる?

2009年10月14日 15時30分27秒 | アメリカ
核廃絶は世界の平和を破壊する(ニューズウィーク日本版) - goo ニュース
 オバマ大統領は、11月12日と13日の予定で、大統領としては初めて訪日されると報じられています。”核なき世界”を主張してノーベル平和賞を受賞したことから、被爆地である日本国の訪問に際しても、何らかのアクションがあるかもしれません。

 ところで、今後、アメリカが”核なき世界”の理想を追及するとなりますと、広島と長崎における原爆投下に対するアメリカ側の見解も、変化する可能性はあるのでしょうか。これまで、アメリカ政府および世論は、核の先制攻撃を正当化する理由として、戦争を早期に終結し、本土決戦による双方の犠牲を最小限にする効果があったことを挙げてきました。もし、核が存在しない状況が望ましいとするならば、この理由もなくなってしまいます。

 ”核なき世界”を目指す一方で、過去の原爆投下を肯定することは、至難の業となります。オバマ大統領が、この矛盾にどのようにして折り合いをつけ、解決してゆくのか、注目されるところなのです。

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