万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

鳩山首相辞任―これからが正念場

2010年06月02日 16時58分18秒 | 日本政治
「恐縮ですが幹事長も職をひいて」首相が迫る(読売新聞) - goo ニュース
 鳩山首相と小沢幹事長の辞任は、予測された事態であるとはいえ、その報は、衝撃をもって伝えられました。しかしながら、これで一件落着というわけではなく、これからが、日本国の政治の正念場ではないかと思うのです。

 もしかしますと、社民党の連立離脱は、鳩山首相の下で、普天間基地移設問題で日米合意が成立したことへの抗議であったかもしれません。それどころか、社民党の戦略とは、鳩山首相を辞任に追い込むことで、この合意を再び覆そうとする意図が隠されていたかもしれないのです。ようやく、安定を回復したかに見えた日米同盟も、またしても流動化を始め、日米同盟の弱体化を狙う勢力にとりまして、好都合ということになります。北朝鮮が、不穏な動きを見せている現状を考えますと、こうした憶測が成り立つ余地はあります。

 普天間基地移設問題が振り出しに戻るとなりますと、アジア情勢は不安定化し、平和に対する脅威は増すことになります。次期首相によっては、鳩山政権以上に事態が悪化する可能性もありますので、辞任に報に安堵はしていられないと思うのです。

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コメント (10)
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