万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

がれきの受け入れ―農家も漁業者も助け合いの心で

2012年03月13日 15時35分46秒 | 日本政治
「日本の絆 色あせた」元米紙記者が警鐘(産経新聞) - goo ニュース
 被災地のがれき受け入れに難色を示している地方自治体は、農家や漁業者に対する風評被害を理由に挙げているそうです。この記事では、自治体が農家や漁業者の心情を忖度しているのか、それとも、実際に農家や漁業者自身が反対しているのか、判断がつかないのですが、ここは、助け合いの心を発揮していただきたいと思うのです。

 農業も漁業も、国民の理解と支援に支えられて成立している産業です。予算を見ましても、農林水産業への補助金や助成金は、他の産業よりも手厚く、国民の多くが、豊かな農業と漁業を願っているからこそ、国民は、財政負担を引き受けています。にも拘らず、被災地の復興を妨げているがれきの引き受けを拒んでは、あまりにつれない仕打ちなのではないかと思うのです。特に、太平洋沿岸の平地では、広大な農地が海水による塩害の被害を受け、三陸沿岸でも、漁村の多くが村ごと津波で破壊されました。被災地では、同業者も、今なお、苦しんでおります。

 風評被害はあくまでも風評被害に過ぎませんが、現実の被害は、具体的な解決策を実行しない限り、回復することができません。失いかけている絆を取り戻すためにも、農業や漁業者の方々も、手を差し伸べていただきたいと願うのです。

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コメント (2)
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