万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

朝鮮進駐軍とは何であったのか―『竹林はるか遠く』からの推理

2013年07月24日 15時54分07秒 | アジア
 初版の発効から30年余りを経て、ようやく、日本語版が刊行された『竹林はるか遠く』。本書は、大戦末期の朝鮮半島における日本人の悲劇を伝えるとともに、日本国内において発生した”朝鮮進駐軍”の実態にも、光を当てるのではないかと思うのです。

 実のところ、現在の日本人は、朝鮮進駐軍について、十分な知識や情報に接する機会が殆どありません。何故ならば、民団や朝鮮総連といった在日韓国・朝鮮人団体の暴力的な圧力により、事実が隠蔽されてきたからです。国内に60万程の在日韓国・朝鮮人が居住していながら、マスコミがこの問題を取り上げることも、めったにはありません。こうした状況にあって、『竹林はるか遠く』は、極めて重要な証言資料ともなる可能性があります。本書を読みますと、幾つかの推理が成り立ちます。まず、第一に、著者の家族、母娘3人は、半島の釜山経て、日本国の福岡港に上陸しています。両国の入国管理事務所で審査を受けるのですが、日本人であることを示す証明書のおかげで、無事に入国できます。このことは、証明書さえ保持していれば、誰でも入国できる可能性を示しています(併合当時、日本語教育も実施されており、朝鮮人も日本語をしゃべることができた…)。朝鮮半島では、数万人の日本人が虐殺されており、所持品は殆ど奪われていますので、日本人の戸籍等の証明書が別人の手に移っても不思議はありません。また、大陸から引き揚げてきた人々は、身寄りがない場合には、駅に寝泊りをしていたようです。著者の家族もまた、京都駅にしばらく滞在するのですが、仮に、日本人引揚者混じって半島から朝鮮人の人々が入国してきたとしますと、駅を拠点として利用することはあり得ることです。実際に、朝鮮進駐軍は、全国の駅前一等地を不法占拠しましたし、鉄道網を伝って組織を拡大したとすれば、全国に300もの拠点が出現したとする説とも符合します。

 以上は、推理に留まりますので、この説を証明するためには確認作業や裏付けが必要です。著者のYoko Kawashima Watkins氏は、戦争末期を生き抜いた数少ない生き証人ですので、日本国政府には、ぜひ、聞き取り調査をお願いしたいと思うのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。


にほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする