【米大統領選】共和党、トランプ氏の指名確実 クルーズ氏に続きケーシック氏も撤退へ
共和党の指名争いからクルーズ氏とケーシック氏が相次いで撤退したことで、トランプ氏の指名が確実になったと報じられております。”異端児”とされてきた氏の指名については、ナチスの台頭に擬えて危惧する声も少なくありません。
トランプ旋風がアメリカを席巻した理由は、はっきりしております。トランプ氏は、”米国第一主義”を唱えておりますが、氏の主張は、アメリカの国家というよりも、”米国民第一主義”なのです。”米国第一主義”と”米国民第一主義”とでは、似ているようで、かなり違っています。既存のアメリカ政界の主流派は、共和党であれ、民主党であれ、前者に比重を置いた政策を追求してきました。共和党が軍事面を含めたナショナル・インタレストを重視し、民主党は、ウォール街とも密接に結び付いたよりリベラルな国際主義という違いがあったとしても…。ところが、トランプ氏は、これらのどちらとも与せず、第三の道を選択します。
それは、アメリカン・ドリームの夢に破れ、従来の自由化政策や移民政策等によって安定した生活を失った米国民の前に、一種の”救世主”として立ち現れることでした。民主主義国家では、1%の富裕層の1票とその他の人々の1票は同価値ですので、中間層崩壊の危機に直面している今日のアメリカにおいて、トランプ氏が”時代の寵児”になり得たのには、それなりに理由があるのです。否、苦境にある米国民を顧みなかった既存の政治が、トランプ氏出現の土壌を準備したとも言えるのです。排外主義に聞えようとも、”自国の国民を一番大事にする”と宣言する候補者は、他にいなかったのですから。
アメリカの大統領選挙は、いよいよ本選へと向かいますが、トランプ現象は、国民本位の政治という、これまで見過ごされてきた観点を浮き彫りにすることにもなりました。そして、この民主主義の原点とでもいうべき観点が大統領選の盲点であったことに、アメリカに限らず、今日の政治状況の危うさを意識せざるを得ないのです。
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トランプ旋風がアメリカを席巻した理由は、はっきりしております。トランプ氏は、”米国第一主義”を唱えておりますが、氏の主張は、アメリカの国家というよりも、”米国民第一主義”なのです。”米国第一主義”と”米国民第一主義”とでは、似ているようで、かなり違っています。既存のアメリカ政界の主流派は、共和党であれ、民主党であれ、前者に比重を置いた政策を追求してきました。共和党が軍事面を含めたナショナル・インタレストを重視し、民主党は、ウォール街とも密接に結び付いたよりリベラルな国際主義という違いがあったとしても…。ところが、トランプ氏は、これらのどちらとも与せず、第三の道を選択します。
それは、アメリカン・ドリームの夢に破れ、従来の自由化政策や移民政策等によって安定した生活を失った米国民の前に、一種の”救世主”として立ち現れることでした。民主主義国家では、1%の富裕層の1票とその他の人々の1票は同価値ですので、中間層崩壊の危機に直面している今日のアメリカにおいて、トランプ氏が”時代の寵児”になり得たのには、それなりに理由があるのです。否、苦境にある米国民を顧みなかった既存の政治が、トランプ氏出現の土壌を準備したとも言えるのです。排外主義に聞えようとも、”自国の国民を一番大事にする”と宣言する候補者は、他にいなかったのですから。
アメリカの大統領選挙は、いよいよ本選へと向かいますが、トランプ現象は、国民本位の政治という、これまで見過ごされてきた観点を浮き彫りにすることにもなりました。そして、この民主主義の原点とでもいうべき観点が大統領選の盲点であったことに、アメリカに限らず、今日の政治状況の危うさを意識せざるを得ないのです。
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