万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

注目される韓国での反日ヘイトスピーチ規制

2016年05月25日 15時29分48秒 | アジア
 昨日、衆議院において、罰則規定は設けられていないものの、ヘイトスピーチ法案が可決されました。主として在日韓国・朝鮮人団体からの要請を受ける形での法規制の導入ですが、一般の日本国民にとりましては、言論の自由が制限されかねないだけに、不安な側面を残しています。

 ところで、韓国国内では、冷ややかな反応がある一方で、法規制の導入を歓迎する声もあるそうです。ここで不思議に感じるのは、自国におけるヘイトスピーチ規制に関する議論がないことです。韓国と言いますと、大統領自らが”一千年の恨み”を口にしており、国民の対日憎悪は日本国の比ではありません。もとをただせば、李承晩政権による失政の対日転嫁政策に始まりますが、教育課程にあっても、史実とはかけ離れた脚色された歴史が刷り込まれております。韓国の子供達は、1910年から1945年までの日本国による統治は極めて残酷で搾取的な植民地支配であったと習うのですから、好感を持てるはずもありません。敵対心や復讐心さえ垣間見られるのですが、この結果、韓国国内は、凄まじい対日ヘイトスピーチで溢れています。”日本死ね”という言葉も、韓国では、日常茶飯事に聞かれることでしょう。史実を知れば、対日憎悪の根拠が薄いことに気が付くはずなのですが、端から客観的な事実を直視することさえ拒否しているのです(逆に、日本国に対して”事実を直視せよ”と迫っているのですが、その韓国側の言う’事実’が虚偽なのですから困ったものです。客観的な事実を直視すれば、日本国による統治時代にはインフラ整備や義務教育の普及など近代化政策が実施され、財政も日本国側の持ち出しであったことがわかるはずなのですが…)。そして、さらに問題が深刻なのは、韓国政府が規制しているのはヘイトスピーチではなく、事実を語ること、言うなれば”truth speech”であることです。この”truth speech”こそ、対日憎悪を緩和する効果が期待できるのですが、規制されている以上、激しい対日ヘイトスピーチは一向に収まりそうもありません。

 当法案の成立は、在日韓国・朝鮮人の要望に応えたものなのですから、韓国政府もまた自らの政策を見直し、自国民が日本国に要求した以上、自国内の反日ヘイトスピーチに対しても対策を講じるべきが筋です(他国に改善を要求しながら、自国は放置するでは筋が通らない…)。果たして韓国は、”外国人一般”の名目であれ、ヘイトスピーチ規制法を制定するのでしょうか。

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コメント (14)
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