万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

米軍より危険なのは翁長沖縄県知事では?

2016年05月29日 15時09分21秒 | 国際政治
「問題は基地集中」 深夜外出禁止で翁長知事 一定評価も対応注視
 沖縄県で起きた女性遺棄事件を機に、翁長沖縄県知事は、在日駐留米軍の綱紀粛正を求めると共に、基地撤退に言及しております。しかしながら、沖縄県にとりまして最も危険なのは、米軍基地ではなく、翁長沖縄県知事自身なのではないかと思うのです。

 米軍関連の事件が発生する度に、沖縄では基地反対運動が勢いを増します。その一方で、沖縄県警が公表したデータを見ても、米軍関連の事件は減少傾向が続いており、今日では、米軍関係者の犯罪率は平均以下なそうです。否、米軍が駐留しているからこそ、むしろ、沖縄の治安が守られている可能性も否定はできません(仮に、米軍が駐留していなかったならば、蛇頭などの中国系暴力団が沖縄を拠点化していたかもしれない…)。左派系の人々は、政府がテロ対策や公安対策として活動家に対する監視を強化する方針を示そうものなら、”人権侵害”として断固反対を唱えながら、米軍関係者に対しては、治安を理由に徹底的な監視を求めているのですから、この著しいダブル・スタンダードには驚かされます。

 そして、もう一つの矛盾は、基地反対の先頭に立っている翁長知事が、沖縄の安全保障、延いては、沖縄県民の安全にとりまして、最も危険な行動をとっていることです。翁長知事は、姻戚関係を通して中国と密接な関係にあります。県民代表のポーズを取ながら、知事の基地反対の姿勢は決して県民のためのものではなく、人民解放軍のために米軍を撤退させることが、中国側から託されている”裏の仕事”である疑いが濃厚なのです。翁長県知事にとりましては、人民解放軍は、”沖縄解放軍”なのでしょう。

 仮に、如何なる手段であれ、沖縄が中国の支配圏に組み込まれるとしますと、沖縄は、中国共産党の一党独裁体制の下で、民主的制度は廃止され、言論も厳しい統制を受け、チベットやウイグルのケースと同じく、人民解放軍と共に人口支配のために大量の”漢人”が送り込まれることでしょう。そして、沖縄が日米と対峙する前線となるのですから、当然に、人民解放軍の基地が当地に集中することは目に見えています。この時になって、沖縄県民が自らが失ったものの価値に気が付いても、時すでに遅しとなりかねないのです。

 沖縄県民は、県民を不幸に淵に突き落とす”真のリスクは何か”を、もう一度、自らに問いかけてみるべきです。翁長知事が誘導する方向に引き摺られますと、”基地反対”と訴える自由さえも失われるのですから。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。



にほんブログ村
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする