万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

現代版独立戦争と南北戦争が同時発生したアメリカ?-その1

2020年12月11日 12時33分51秒 | アメリカ

 今般のアメリカの大統領選挙は、1年前には誰もが予想すらしなかった驚くべき展開を見せています。今日に至るまでの経緯、並びに、その背後勢力を観察しますと、現代という時代を舞台にして、あたかも独立戦争と南北戦争が同時に起きているかのようなのです。

 

 ‘現代版独立戦争’とみなす理由は、今般の不正選挙問題は、アメリカの国家としての独立がかかっているからです。日本国のマスメディアでは黙殺されていますが、米民主党の背景には海外勢力が潜んでいます。その筆頭に挙げられているが中国であり、同国は、ハンター・バイデン氏のみならず、民主共和両党を問わず、アメリカ政治の中枢部を潤沢なチャイナ・マネーを以って操ってきました。末期には反中方向に転じたとはいえ、オバマ政権時代におけるアメリカの対中政策の多くは中国の意向に沿ったものであったことは想像に難くはありません。

 

 もっとも、海外勢力によるアメリカ支配は、中国に始まるわけではありません。中国の背後には同国を操る‘黒幕’が隠れており、それこそが、アメリカのネットを騒がせている‘ディープ・ステート’と称される特定の国際金融財閥組織団なのでしょう。実際に、中国を世界第二位の経済大国にして軍事大国に育てたのは国際金融財閥組織団とされており、世銀が中国に対して経済・産業政策の顧問を派遣していたことは紛れもない事実です。中国は、誰の救けもなく独力で発展したのではなく、鄧小平氏が開始した改革開放政策を機に、国際金融財閥組織団が多額の資金を注ぎ込み、‘指導’したからこそ大国となったのです。中国の急速な経済成長は、同組織にも莫大な利益を齎したことでしょう。

 

同組織団の成り立ちを辿りますと、おそらく、独自のタルムードを発展させたバビロニア・ユダヤのコミュニティーに行き着くのかもしれません(バビロニア・タルムードでは、神から与えられたとされる道徳規範(「汝殺すなかれ」、「汝盗むなかれ」など)である十戒が否定されている…)。そのメンバーは、政治、経済、宗教など様々な組織に入り込んでおり、カトリックのみならず、イエズス会、フリーメイソン、あるいは、東インド会社にもそのメンバーを見出すことができましょう。イエズス会員であったバイスハウプトが設立したイルミナティ―とも称されることもありますし(偽りの光を世に広げる?)、今日では、表向きは‘グローバリスト’を名乗っているかもしれません。アメリカの独立戦争に際しても、真の敵は、イギリスという国家というよりは東インド会社であったとする説もあるくらいなのです。

 

もっとも、アメリカは、独立を勝ち取ったとはいえ、同組織の高い浸透性は常にアメリカを内部から脅かしてきました。様々な組織を介して、いつの間にか、アメリカの政界や財界において同勢力は拡大していったのでしょう。また、マスメディアや教育界が掌握されたことにより、その社会や個人に対する浸透力は格段に高まったはずです。独立とは名ばかりであり、アメリカもまた、一般の国民が気が付かないうちに同組織によってコントロールされていたのかもしれません。つまり、アメリカは、その独立性を喪失していたのです。

 

この側面から見ますと、今般のアメリカ大統領選挙におけるバイデン陣営の背景のスクリーンには、マスメディアをも支配する国際金融財閥団のシルエットが朧気ながら浮かび上がっています。中国による介入のみならず、電子投票・集計機器のドミニオン社に対する疑惑は国際性を帯びており、単独犯であるはずもありません。トランプ陣営が闘っているのは、バイデン陣営というよりも、アメリカを‘静かに’植民地化してきた巨大、否、巨悪とも表現すべき海外国際勢力と言っても過言ではないのです。この意味において、今般の事件は、現代版独立戦争なのではないかと思うのです。(つづく)


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