リタイア暮らしは風の吹くまま

働く奥さんからリタイアして、人生の新ステージで目指すは
遊びと学びがたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

日曜日が休みは勤め人時代以来

2018年06月11日 | 日々の風の吹くまま
6月10日(日曜日)。曇りのち晴れ。今日は稽古場通いは休み。何だか勤めていた頃を思
い出すな。共働きの奥さんの日曜日は掃除やらアイロンかけやらで忙しかったっけ。自分
のことをする暇はあんまりなかったような。はて、カレシは何をしていたんだろうな。庭いじり
かな。家事はまったく手伝わなかったので、退屈しなかったのかな。ワタシはてんてこまい
だったから、カレシが何をしていたのかぜんぜん記憶にない・・・。

きのうは初めて劇場の座席に座って舞台でのリハーサルを見た。稽古というよりは、照明
の位置やタイミング、音響レベルなどの「テクニカルリハーサル」。(メークはないで)衣装と
マイクをつけて場面ごとに進めるわけだけど、後ろの方で演出のビルが照明や音響のデザ
イナーやテクニシャンと話し合って、舞台のまん前にテーブルを置いて座っている舞台監督
のカリンに無線マイクで指示を出して、カリンがマイクで役者にストップをかけたり、繰り返
す場面を指示したりするので、なかなか進まない。同じことを何度も繰り返したり、じっと次
の指示を待っている役者さんは退屈そう。ビルは「これが一番つまらないところなんだよ」と
言うけど、ワタシには芝居は脚本と役者と演出家と舞台があればいいってわけじゃなくて、
裏方も含めてのチームワークが不可欠なんだとわかって、目からうろこポロポロの感じ。

ディナータイムになって、持っていた時計を見たらけっこう早く終わった感じだったので、隣
の公共マーケットに寄ってシシャモの燻製を買って、バス→電車→電車と乗り継いでニュー
ウェスト駅に着いたら、帰ると言っておいた時間よりまだ早い。そこで刺身弁当をテークアウ
トしてバスで帰って来て、エレベーターを待っていたらちょうど降りて来たのにカレシが乗っ
ていて、「あまり遅いからどうしたのかと思ってさ」。あれ、まだ5時半じゃないの。「6時半だ
よ」。ええ?ワタシの時計は5時半になってるけど。「 6時半だよ、6時半」。

なぜか時計が1時間狂ったようだけど、前の日は何ともなかったのにどうしたのかな。でも、
弁当ボックスをテークアウトしたのはもっけの幸いで、すぐにいつもより1時間遅い晩ご飯。
狂った時計は今のところ正常だけど、明日は同じことにならないようにとウォルマートでカラ
ビナ時計を調達して来てトートバッグのストラップにつけておいた。劇場への「通勤」はもう
あと2日だけ・・・。

久しぶりの休みだけどけっこういろいろ

2018年06月09日 | 日々の風の吹くまま
6月8日(金曜日)。曇り時々雨。今日はいつも乗るエクスポ線が朝から単線運行していると
かで、最低45分の遅れを見なさいってことで、稽古場行きが休みでよかったぁエクスポ線
は1986年のバンクーバー万博当時に開通したので、老朽化したのかこの頃は不具合が
頻繁になって来た感じ。7月1日からまた運賃を値上げすると発表したばかりなので、利用
者は大むくれ。値上げは前回同様に通常料金の上げ幅がシニアや学生の割引料金の倍な
ので、差が開いて来ているけどいいのかな。

まずはどんとたまっていた洗濯を始めて、メールをチェックしたら、ええっ?主役を演じるエ
イドリアンがゆうべ猛烈な背中の筋肉痙攣に襲われて救急センターに駆け込んだんだって。
えらいこっちゃ。でも、あれこれテストして重篤な問題は見つからなくて、「今日は理学療法
士のところへ行ってから夜のリハーサルに行くよ」ということでひと安心。試演開始まで1週
間を切ったんだから慌てさせないでよ。それにしても、カナダ演劇界のレジェンドと目される
ビルの最後の演出作品、セットデザイナーのテッドがハイキングに行って氷を踏んで転んだ
とかで足首を骨折するは、毎日壁にちょこんと止まったハエが目を皿のように見ているは、
しまいには主役があわや病気でダウンするはで、何だかハプニング満載の「記念すべき作
品」になった感じで、伝説が生まれそう。

洗濯機を回すこと2回で洗濯が終わって、ランチは韓国風厚揚げと油揚げのうどん。熱々を
食べながらカレシが「一緒にランチするのは1週間ぶりだね」。うん。週6日のお出かけで、
カレシは出がけ前に用意しておいたランチをひとりで食べていたんだよね。劇作家になるの
は、70歳になってやっと「ワタシの番」が来たとばかりに本気になって追いかけ始めた「夢」。
モノになるかどうかは別だけど、ワタシにとってはまさに一生に一度の特訓勉強のチャンス
で、せっせと見直した脚本も1ヵ月前と比べたら格段に進歩した(と思う)。それも(さびしがり
屋なのに)毎日のひとりランチを我慢して、稽古場に行かせてくれたカレシのおかげだよ。
ほんとにありがとうね。

せっかくの休みだから、晩ご飯にカレシが大好きなラタトゥイユをスロークッカーにセットして、
カレシのひとりランチ用にルイジアナ風スープも大鍋いっぱい作って、帰りが1時間遅くなっ
ても支障が出ないメニューも決めて、いよいよホームストレッチだっ。

どんな名優も子役には勝てないね

2018年06月08日 | 日々の風の吹くまま
6月7日(木曜日)。曇り。まだ朝方にヒーターが入るくらいの低温。何でだろうなあ。でも、稽
古場はわりと暖かいので、半袖の上に薄いジャケットを羽織って行けば十分。グランヴィル
駅からグランヴィルアイランドのすぐ外まで行く50番のバスに乗り継いだら、観光シーズン
のせいもあってかなりの混みよう。目的のバス停が近づいたので、座席を立ってそばのお
ばちゃんに譲ろうとしたら「次で降りますので」。じゃあ、その隣のおばちゃんは?「私も次で
降りるので、座っててね」。いえ、ワタシも次で降りるので・・・。

今日は子役のヴェラちゃんが出る場の稽古で始まり。「女」の娘役を演じるヴェラちゃんは、
チェコ人移民一家の賑やかな踊りのシーンの前半でソファの上で手拍子を取り、後半では
輪に加わってスラブ系のフォークダンスでよくやるステップでテーブルの周りを回り、おばあ
ちゃん役とツイスト風に踊って、ソファまでスキップしてぴょんと座るまでを、振付け師の動き
をお手本にして3回ほどで覚えてしまったからびっくり。出番が終わった後は世話役の舞台
監督見習いのアラナのそばでぬり絵とお絵かき。せりふはないし、出番も少ないけど、初め
て稽古に来て半日で全部こなして、演出のビルに「よくできた」と褒められてにっこり。昔か
ら「どんな名優も子役と動物には勝てない」というけど、ほんと。

ヴェラちゃんはキャストに「みんな3週間かかったのを1日で覚えちゃってエライ」と褒められ
て、ランチタイムにお母さんに迎えられてバイバイ。ワタシも今日はこれでバイバイ。明日か
らは舞台での稽古が始まるけど、前半はキャスト個別に衣装と(顔につける)マイクのチェッ
クなので、ワタシはお休み。終業時間を上演時間に合わせるように調整して行くらしく、3時
半のランチタイムが4時半のディナータイムになり、土曜日からは正午に始まって午後10
時半までの「長時間労働」になるから、ほんとに演劇は役者も裏方もタイヘン。

水曜日はいよいよ最後の仕上げのドレスリハーサル。夜遅くなるのでカレシを連れて行って
いいかと聞いたら、第1幕が始まる30分ほど前に客の一部を舞台に上げて「パブの客」に
なってもらい、キャストが賑やかなパブミュージックで盛り上げる趣向なので、5分前に客を
舞台から降ろす劇場の案内係の練習台になるかもという返事。何だかおもしろそう。でも、
演劇の特訓授業も残すところあと4回かあ・・・。

   
けさ、23階のルーフデッキまで飛んで来たハチドリ

今日はとびきり楽しかった

2018年06月07日 | 日々の風の吹くまま
6月6日(水曜日)。晴れ。今日は大車輪の日。カレシはスラニナ先生と9時の予約があって
5分前に出かけ、ワタシはカレシのランチとグランヴィルアイランドへの乗り継ぎ順のメモを
用意して、そのまま出かけられるいでたちで「コーヒークラブ」へ。いつもは早々と来るドリス
が現れないので電話したら「今、支度をしてたところ」。健忘症のエリザベスにも電話してあ
げることになっているので、電話したら「今行くところよぉ~」。ほどなくして「三銃士」が揃っ
たので、わいわいおしゃべりしながらコーヒー沸かしをセットして、クッキーをお皿に盛って、
開店準備完了。

クラブは正午までだけど、後はエリザベスに引き受けてもらって、2枚ある『Once』のオープ
ニングナイトの優待チケットをあげた。私たちは別に席を取ってあるし、優待チケットは真ん
中あたりのいい席なので、いくら無料だといっても空席にしておくのはもったいないもの。
「忘れるといけないから当日の朝に電話してね」とエリザベス。それではと10時半過ぎに出
て駅へ直行。今日はグランヴィル駅の向いのバス停から10番のバスに乗り継いだけど、時
間的には同じバス停から乗る50番のバスとさほど変わらないかな。つまり、どっちでも早く
来た方に乗ればいいってことか。

今日は第2幕の通し稽古。バンドの練習がめちゃくちゃになって、怒ってしまった楽器店の
オヤジの助けがどうしても必要なので、説得したり、色仕掛けの戦術に出たり。この2つの
場はめっちゃくちゃおかしいので、特にスペイン風の誘惑ダンスは観客を沸かすこと請け合
い。これを恋人同士になりたいのになれない2人がしんみりと語り合う場につなぐのに、ダン
スシーンから序奏につなぐところがピタッと行かないもので、何度もやり直し。それでもラン
チタイムになる頃にはみんなの呼吸が合って、笑い溢れる場面から一転してしんみりした
場面・・・。

ランチタイムになって外に出たらカレシが来ていたので、レストランの予約を入れてから、公
共マーケットをうろうろ。狭い通路をのろのろ歩いているのは中国あたりからの団体客かな。
観光客向けの店がけっこう増えた感じなのはそのせいかもしれない。でも、グランヴィルア
イランドを所有する政府が観光客に人気があると思っているだけで、みんなあまり楽しそう
でもなく、ただぞろぞろって感じ。でも、人気レストランでの食事はおいしかったから、私たち
は満足・・・。

乗り継ぎに次ぐ乗り継ぎで

2018年06月06日 | 日々の風の吹くまま
6月5日(火曜日)。曇りのち晴れ。6月に入ったと言うのに、朝方にヒーターがオンになるく
らいの低温だから呆れるなあ、まったく。『Once』の稽古はきのうから上演するグランヴィル
アイランドの劇場に移動したので、ワタシも今日からそっちに「通勤」。徒歩→電車→徒歩で
済むBMOシアターセンターと違って、グランヴィルアイランドはアクセスがけっこうめんどう。
ググりまくって3つの選択肢を見つけたけど、どれも電車とバスの乗り継ぎ。余裕を持たせ
ると前後の徒歩の部分も含めて1時間半くらい。毎日通勤にそれくらいかけている人は大
勢いるだろうけど・・・。

問題は、先週からグランヴィル駅のグランヴィルストリートに通じる長いエスカレーターが改
修工事のために全面的に閉鎖されてダンズミュアストリート側だけになったこと。そっちに出
るなら南行きの50番のバスに乗った方が近そうなので、時刻表を印刷。カレシのランチの
用意をしてから10時半に出て、てくてく歩いて、電車でグランヴィル駅に着いたら、あら、閉
鎖されたのはエスカレーターだけで、動いているエスカレーターで上がるとグランヴィルスト
リートへの矢印があって、あっさりいつもの出口に出てしまった。そこだとバス停よりも地下
鉄駅の方が近いので、急遽地下鉄に乗り継ぐことに変更。オリンピックヴィレッジ駅で降りて
北行きの50番のバスに乗り継いだら、何と想定より20分も早く着いてしまった。はあ・・・。

グランヴィルアイランドは観光客だらけ。劇場のすぐ外ではミュージシャンが大音声で歌っ
たり、楽器を演奏したり。劇場の2階にある狭い稽古場にまで外の音楽が聞こえて来るので、
みんな稽古に集中するのがタイヘンじゃないのかな。特にミュージカルだから、よけいなメロ
ディが邪魔にならないのかと思ったけど、みんな意外に気にしないでやっていたから、さす
がプロだなあと感心。場の切り替えが流れを中断させない形になっているので、役者がピア
ノやセットの道具を動かすから、演奏や踊りの終わりとのタイミングを合わせるのが難しくて、
何度もやり直し。そのたびに動かしたものを元の位置に戻して、はい、もう一度。役者って
ほんとにタイヘンな肉体労働・・・。

でも、初めの頃に比べて目に見えてパワーアップして、出来上がって来たなあという感じ。
総仕上げのドレスリハーサルまであと1週間。ワタシの「徒歩→電車→徒歩→電車→バス
→徒歩」の通勤もあと1週間・・・。

壁のハエ、追い払われずに2週間

2018年06月05日 | 日々の風の吹くまま
6月4日(月曜日)。曇りのち晴れ。うわっ、もう10日もご無沙汰しちゃった。月曜日から土曜
日まで毎日、世界一ハッピーなこのハエ、朝の10時からランチタイムに入る1時半まで稽
古場の壁に止まりっ放し。とういうか誰の邪魔にもならない隅の椅子に座って、ミュージカル
作品がだんだんに形を成してくるのをじっくり「聴講」して、空きっ腹で帰って来たら、チーズ
ひとかけらなんかをもぐもぐやりながら自分の脚本の手直し。何しろ毎日「目からうろこ」的
に学ぶことが多くて、帰りの電車の中で一生懸命に消化していると、急な坂道をふうふう言
いながら上って帰り着く頃には、頭の中は手直しのアイデアでいっぱい。

5月28日にはMeet and Greetという、『Once』のパトロンになっている後援者(ワタシもそ
の1人)や劇団の事務方のスタッフとの顔合わせがあって、子役の女の子もお母さんに付き
添われて出席。オーディションで主役の「女」の5歳の娘の役に選ばれたとってもかわいい
子。すぐそばに立っていたので、いくつ?と聞いたら「7歳」。将来は俳優になるんだそうな。
でも、出番は第1幕の2場だけで台詞もないから、まだ第2幕の仕上げをしている段階なの
で、舞台で通し稽古が始まるまでは来ないのかな。子役の扱いは規則が厳しいからね。

きのうの日曜日はダウンタウンのホテルで「メジャーな」後援者を招いてのブランチパーティ。
出席者は40人ほどで、ほとんどがお馴染みの顔ぶれだから、とにかく賑やか。みんなワタ
シが稽古場通いしていることを知っているので、「どんなぐあい?」と質問攻めにあって、た
またま前日に見てすごく感銘を受けたビルの演出手法を説明。「いかにも芸術家らしい演
出家」みたいなイメージとはほど遠くて、きのうの「恋愛関係が始まりそうで始まらない、始
めたいのに始められない」切ないシーンの演出では、ストップをかけては主役2人に「何を
考えている?」、「どういう心境?」と聞いて、役者は「私は・・・」とキャラクターの気持になっ
て返事。そうやって話し合ってはやり直すたびに、切ない感情がじわじわと高まって来て、
最後にはワタシの目がうるうる。こんな風に、あんな風にと「指導」するんじゃなくて、役者か
らキャラクターを引き出して行くという、言わば「育てる」ような感じかな。

それでもカナダの舞台演劇では演出の「大御所」に数えられる人だから、稽古場で気に障っ
た人は役者でも何でも外に追い出してしまうそうだけど、2週間も追い払われなかった「壁
のハエ」はどうやら気に入られたみたいで、朝一番の発声練習で、ワタシも口バクしながら
椅子の前でウォームアップをしていたのを見て楽しそうに笑っていた。まだ孵卵器の中の卵
の分際だから何も言わないでいたけど、ワタシが脚本を書いていることを事務方の人たち
から聞いて知っているようで、劇団の運営から離れたこともあって、おもしろいやつだからひ
とつがっちりとしごいてろうかぁ~なんて思ったのかな。

稽古は今日からグランヴィルアイランドの劇場に移って、本格的な総仕上げの段階。稽古
場の設定や衣装合わせなどでまとまったリハーサルはないので、1日「休み」をもらってカレ
シの心臓外科医のフォローアップの検診にお付き合い。バイパス手術をしてから今日でちょ
うど6ヵ月。切開した傷跡をチェックして、どんな運動をどれだけしているか聞いて、調子は
どうかと聞いて、「あと10年は大丈夫」と太鼓判。ばんざぁ~い!良かったね、カレシ。これ
で安心して、また明日から稽古場通いができるというもの。仕上げ段階の稽古は週6日、正
午から午後8時までで、ランチタイムは午後3時半。電車とバスを乗り継いで1時間半近くか
かるけど、1週間の試演が始まるまで10日を切ったから、壁のハエも気合を入れなくちゃ!