らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

夜の歌 尾崎宗吉作品集成

2011年12月02日 23時59分52秒 | お気に入りのCD
 師走である。2011年は大変な年となってしまったが、残すところ後1ヶ月。終わり良ければ全て良しに向かっていきたいモノである。

 さて、この年末に大変有意義で魅力的なCDが発売された。関係者の皆様に敬意を表したい。

 楽才に恵まれながらも、戦争により、その楽才が花開く前に亡くなってしまい、長く忘れられていた作曲家~尾崎宗吉の室内楽集である。

 収録曲は、

・小弦楽四重奏曲(1935)
・幻想曲とフーガ(1936)
・初夏小品(1936)[作詩:大木惇夫]
・チェロ・ソナタ(1937)
・ヴァイオリン・ソナタ 第2番(1938)
・ヴァイオリン・ソナタ 第3番(1939)
・夜の歌(1943)

 わずか5年あまりの作曲家人生の中でも、きらりと光る作品群を残していてくれた。

 1曲目、小弦楽四重奏曲は、私達~山形弦楽四重奏団の第35回定期演奏会(2010年4月)や、さきの第4回庄内定期演奏会(2011年9月)に演奏した。その事について、このCDのブックレットの演奏史に「山形交響楽団のメンバーにより~」と記述があり、少々嬉しい気持ちになった。

 あらためて、聴いてみるとその作品群は日本情緒に溢れていて、今の日本人が無くしてしまったある種の気持ちがわき起こる。

 収録をした演奏者方は、日本を代表する一流のプレイヤーで、小弦楽四重奏曲はモルゴーアQが担当している。大変魅力的な演奏で、多いに刺激を受けた。

 演奏し続けたい曲になった。

 その他の作品についても楽譜が整備されつつあり、これから演奏機会が増えるであろう。
HMVジャパン
コメント (2)
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