1985年の松竹映画。監督は五社英雄。
出演者は以下の通り。
緒形拳(坂根藤吉)、浅利香津代(坂根ふくみ)、川谷拓三(真壁一郎)、大村崑(松井捨蔵)、浅野温子(地所テル子)、宮下順子(仙波すゑ)、松本伊代(仙波弘子)、藤真利子(内藤ちえ)、竹中直人(氏家正助)、花澤徳衛(渡辺鉄治)、柳沢慎吾(明賀英之)、小林稔侍(森谷)、菅井きん(とよ)、萩原流行(立石)、笑福亭松鶴(上龍)ほか。
音楽は、佐藤勝。
久しぶりに時代劇以外の映画を見ました。西村望原作「薄化粧」は、1950年に実際に起きた事件をもとに書かれた小説。緒形拳さん演じる坂根藤吉が、妻を殺した後の逃亡劇を描いています。名俳優・名女優達の本気の演技(下手な言い方!)に圧倒されっぱなしで、映画全体に暗い影を落とします。自分の子供を殺すために連れ回す前の大自然がとても美しく、それさえその後に起きる悲劇を憂い寒々しい気分になります。五社英雄監督作品は、人の心を抉るので、パワーがない時は苦しくなります。良い映画だったのですが。
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