らびおがゆく Vol.3

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司馬遼太郎「鬼謀の人」・「加茂の水」

2011年03月24日 23時53分05秒 | 読書
 今日は、夕方突然の雪でびっくりしました。

 昨日記事にした司馬遼太郎 文庫本「王城の護衛者」に入っていた短編2編を読みました。

 まず、「鬼謀の人」。

 この短編は、1964年2月に別冊文藝春秋で発表されました。主人公は幕末の長州藩の大村益次郎~村田蔵六。後に書かれた長編小説「花神」として、連載されました。

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 もう一つの短編「加茂の水」。

 文庫本54頁ほどの短い話。舞台は幕末の京都。下級公家だった岩倉具視の腹心になった玉松操が主人公。岩倉具視といえば、昔の500円札の肖像画に描かれていました。

     

 近代史にあまり詳しくないために、幕末に動いて、薩長を動かした下級公家という知識しか私は無かったのが、正直な話です。この短い小説の中で、創作が含まれるとしてもいろいろな知識を得ながら楽しめました。

 玉松操(玉末真弘/1810・文化7年~1872・明治5年)は、世捨て人同然だったのを、その文才を認められて岩倉具視の謀臣として向かい入れられて、幕末の動向に影響を与えました。

 岩倉具視が亡くなる時に、玉末操を歴史の中に埋もれさせては駄目だと病身の床で、玉松操の功績を周りの人に語ったようです。

 名前も知らなかった人の歴史は、新しいものの見方を教えてくれます。

 

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