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Harold Ashby, Paul Gonsalves / Tenor Stuff ( 英Columbia 33SX 1379 )
去年1年間にこのレコードが売られているのを3回見かけました。 1回目は100,000円、2回目は60,000円、そして3回目は18,000円で、
これは私が買わせて頂きました。 更に、DUの買取WANT価格が15,000円、つまり売価は32,400円くらいということです。
1枚のレコードの価格で同時期にこれほど振れ幅が大きかったものは、私が見た範囲ではこれが1番でした。
廃盤価格は時価なのでどれが正しいということは当然なくて、その時に自分が買えるかどうか、若しくは欲しいと思うかどうか次第です。
使えるお金の嵩は時期によって大きく波があるし、どのレコードを欲しいと思うかも自分の中のマイブームには大きな波があります。
要は、タイミングの問題でしかないわけです。
この「タイミング」という見えざる神の手が作りだす大きな波に翻弄されながら、愛好家はレコードを買い続けて行きます。
そして、この不安定な波にゆらゆらと漂うことを楽しめるかどうかで、レコード漁りという趣味の質は大きく変わっていくような気がします。
1回目に見たものは問い合わせやウォントが多いからそういう値段でもイケると踏んだのかもしれないし、あるいは委託品だったのかもしれません。
3回目のものは盤もジャケットもきれいなのに(相対的に)安かったのは、転売ではなく個人所有のものを売りに出したからなのかもしれません。
そういうバックヤードは藪の中でよくわかりませんが、いずれにしても、ゆらゆらと漂う中での邂逅でした。
ネットのせいで価格の一極化が進む中で、こういう風に値段がばらつくものがあるのは有り難いことです。
じゃなきゃ、レコード漁りをする愉しみは無くなります。
今回はこのレコードの内容には触れません。 書くと、悪口しか出てきそうにないからです。
私はデューク・エリントンの音楽が何より好きなので、それを演奏してくれているメンバーの悪口はできるだけ書きたくない。
最近めでたくCD化されましたので、高いオリジナルを買う場合は事前に聴いておかれるとよいと思います。
聴き手をかなり選ぶ内容だと思います。