相変わらずレコードには目もくれず、CD三昧の日々です。 今週新しく買って聴いたものの中から、感想などを少々。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/0c/588cdae00e952ab5191e06fc6b93fa22.jpg)
■ Gildas Scouarnec Quintet ( 仏 Ref A.D.J.B. K.001 )
オークションで2万越えのレア盤、と鳴り物入りでの再発で、なんと、5,250円です。 再発オファーをしたら、アーティスト本人から契約金額を
ふっかけられたんだそうです。 まあ、内容がそれに見合うんなら、我慢しますけど。
で、聴いてみたら、これがひどい内容でした。 まず、録音があまりよくないです。 20年前のマイナーレーベル(もしかしてプライヴェート?)
なので仕方ないのかもしれませんが、デッドで平面的な音場、出力レベルも弱く、そのくせ音量を上げると急に耳が痛くなるような轟音になるし、
なぜか楽曲の途中で何度も出力レベルが弱くなったり強くなったり・・・ プロの仕事ではないですね。
肝心の内容はと言うと、焦点のはっきりしない音楽です。 モーダル、とか宣伝文には書かれていますが、いやいや、普通にハード・バップの
曲を書こうとしたんだけど実は才能なくて、こんな中途半端な曲しかできませんでした、というのが本当のところでしょう。 テナーは演奏が
はっきり言って下手だし、アルトは音の取り方が変で、よく聴くとピッチがずれているというか・・・ これ、チューニングが合ってない?
音や吹き方には勢いがあってそれはいいけど、これじゃミュージシャン失格なのでは? 1曲目はベースを軸にしたクラブDJとかが好きそうな感じの
曲ですが、あくまでも雰囲気だけがそうで、演奏は稚拙です。 普通の音楽愛好家であれば、これは買わないほうがいいと思います。
投機目的の人は・・・・ まあ、お好きなように。
■ Piana-Valdambrini Sextet featuring Enrico Pieranunzi ( Think DTHK019 )
これは発売日を愉しみに待っていたのですが、これもひどいことになってます。 左側の音の出力の仕方がおかしくて、一応音は出ているのですが、
異様に籠っていて(耳に毛布を充ててその向こうで音が鳴っている感じ)、音楽鑑賞を妨げてくれます。 元々こういう録音だったのか、
今回の再発向けに施したマスタリングミスなのかよくわかりませんが、いずれにせよ、商品として発売できる品質ではないのでは?
音楽や演奏がいい悪いとか、それ以前の問題です。 正直言って、返品したいです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/67/00bad4123560db618c6428cc3782ffbe.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/0c/5a141a1b5fbaf6ca1e52ff04f20edc4a.jpg)
■ The Cookers Quintet Vol.1 ( Do Right! Music DR056 )
アマゾンではまだ発売開始されてないにも関わらず、既に中古コーナーに出てました。 カナダのグループらしいですが、このジャケットに
惹かれてなのか、売れているそうです(ちなみにCDを取り出した後に現れる内ジャケ写真はさらにセクスィーな感じ)。
日本のモダン・ジャズ・オヤジたちは、普段、そんなに欲求不満なんでしょうか?
若々しいハード・バップですが、がっちり固め過ぎなアレンジがちょうど Cherkasy Jazz Quintet そっくりで、なんだが週刊ヤングマガジン
みたいなお子様感いっぱいです。 あのなあ、大人をナメるなよ、と言いたくなります。
■ Graeme Lyall meets the Joe Chindamo Trio / Smokingun ( New Market Music NEW 3180.2 )
アルトのワンホーンということで買ってみました。 このアルト奏者は初めて知ったのですが、とてもいいです。 音もいいし、何よりも
すごく上手いです。 間をすごく大事にした演奏をする超一流の腕、とお見受け致しました。 録音も綺麗です。 ちなみに、Joe Chindamo は
私はどうでもいいです。 このピアノトリオは演奏がすごく上手いですけどね。 ただ、これは好みの問題ですが、ちょっと音楽がポップ過ぎる
のが私にはマイナスでした。 Take Five でのデズモンドのサックスの音の物真似はよく出来ていて、驚きます。 こんなにそっくりな音は
初めて聴きました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/3e/0e3991ebdf323456be80b3a9195ce34d.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/fc/a7ba4aa53eb86c8db243b5bc45318cf5.jpg)
■ Marco Postacchini Octet feat. Fabrizio Bosso / Do You Agree? ( Notami Jazz NJ007)
イタリアのテナー&マルチリード奏者の八重奏団にF.ボッソが客演したハード・バップで、これはすごくいいです。 とてもすっきりとして、
それでいてきちんとハード・バップになっているし、どの楽曲もいい曲ばかり。 最近の愛聴盤です。
■ George Colligan / The Endless Mysteries ( Origin Records 82654 )
これ、最高です。 硬派で賢そうで抜群にキレのいいピアノトリオで、今週1番の成果でした。 3人とも凄い演奏技術で、驚異的。
上手いだけでなくて、音楽的にも満足できる内容です。 特に、デ・ジョネットの演奏が素晴らしく、この人のおかげで名盤の仲間入りが
できたんだと思います。 キースのスタンダーズでは粗さがかなり目立ちましたが、あの印象で聴くとこの成熟した洗練さに驚くでしょう。
美メロ・ピアノトリオや激レアピアノトリオなんか、クソくらえ! と思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/b4/74f7d7dd19530aa8c566daf4e7c05164.jpg)
Gianni Basso , Renato Sellani / Isn't It Romantic? ( Philology W 201.2 )
<番外編>
がっかりしたり、舞い上がったり、とアップダウンが激しい疲れた耳に優しく響く老テナー。 モードやフリーをきちんと通り抜け、
晩年はスタンダードばかりをゆったりと録音し続けた名匠の音盤はどれもすべていい、というわけでもないですが、中古で見つけたこれには
癒されました。 疲れた週末の夜に聴くにはもってこいの音盤です。
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■ Gildas Scouarnec Quintet ( 仏 Ref A.D.J.B. K.001 )
オークションで2万越えのレア盤、と鳴り物入りでの再発で、なんと、5,250円です。 再発オファーをしたら、アーティスト本人から契約金額を
ふっかけられたんだそうです。 まあ、内容がそれに見合うんなら、我慢しますけど。
で、聴いてみたら、これがひどい内容でした。 まず、録音があまりよくないです。 20年前のマイナーレーベル(もしかしてプライヴェート?)
なので仕方ないのかもしれませんが、デッドで平面的な音場、出力レベルも弱く、そのくせ音量を上げると急に耳が痛くなるような轟音になるし、
なぜか楽曲の途中で何度も出力レベルが弱くなったり強くなったり・・・ プロの仕事ではないですね。
肝心の内容はと言うと、焦点のはっきりしない音楽です。 モーダル、とか宣伝文には書かれていますが、いやいや、普通にハード・バップの
曲を書こうとしたんだけど実は才能なくて、こんな中途半端な曲しかできませんでした、というのが本当のところでしょう。 テナーは演奏が
はっきり言って下手だし、アルトは音の取り方が変で、よく聴くとピッチがずれているというか・・・ これ、チューニングが合ってない?
音や吹き方には勢いがあってそれはいいけど、これじゃミュージシャン失格なのでは? 1曲目はベースを軸にしたクラブDJとかが好きそうな感じの
曲ですが、あくまでも雰囲気だけがそうで、演奏は稚拙です。 普通の音楽愛好家であれば、これは買わないほうがいいと思います。
投機目的の人は・・・・ まあ、お好きなように。
■ Piana-Valdambrini Sextet featuring Enrico Pieranunzi ( Think DTHK019 )
これは発売日を愉しみに待っていたのですが、これもひどいことになってます。 左側の音の出力の仕方がおかしくて、一応音は出ているのですが、
異様に籠っていて(耳に毛布を充ててその向こうで音が鳴っている感じ)、音楽鑑賞を妨げてくれます。 元々こういう録音だったのか、
今回の再発向けに施したマスタリングミスなのかよくわかりませんが、いずれにせよ、商品として発売できる品質ではないのでは?
音楽や演奏がいい悪いとか、それ以前の問題です。 正直言って、返品したいです。
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■ The Cookers Quintet Vol.1 ( Do Right! Music DR056 )
アマゾンではまだ発売開始されてないにも関わらず、既に中古コーナーに出てました。 カナダのグループらしいですが、このジャケットに
惹かれてなのか、売れているそうです(ちなみにCDを取り出した後に現れる内ジャケ写真はさらにセクスィーな感じ)。
日本のモダン・ジャズ・オヤジたちは、普段、そんなに欲求不満なんでしょうか?
若々しいハード・バップですが、がっちり固め過ぎなアレンジがちょうど Cherkasy Jazz Quintet そっくりで、なんだが週刊ヤングマガジン
みたいなお子様感いっぱいです。 あのなあ、大人をナメるなよ、と言いたくなります。
■ Graeme Lyall meets the Joe Chindamo Trio / Smokingun ( New Market Music NEW 3180.2 )
アルトのワンホーンということで買ってみました。 このアルト奏者は初めて知ったのですが、とてもいいです。 音もいいし、何よりも
すごく上手いです。 間をすごく大事にした演奏をする超一流の腕、とお見受け致しました。 録音も綺麗です。 ちなみに、Joe Chindamo は
私はどうでもいいです。 このピアノトリオは演奏がすごく上手いですけどね。 ただ、これは好みの問題ですが、ちょっと音楽がポップ過ぎる
のが私にはマイナスでした。 Take Five でのデズモンドのサックスの音の物真似はよく出来ていて、驚きます。 こんなにそっくりな音は
初めて聴きました。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/fc/a7ba4aa53eb86c8db243b5bc45318cf5.jpg)
■ Marco Postacchini Octet feat. Fabrizio Bosso / Do You Agree? ( Notami Jazz NJ007)
イタリアのテナー&マルチリード奏者の八重奏団にF.ボッソが客演したハード・バップで、これはすごくいいです。 とてもすっきりとして、
それでいてきちんとハード・バップになっているし、どの楽曲もいい曲ばかり。 最近の愛聴盤です。
■ George Colligan / The Endless Mysteries ( Origin Records 82654 )
これ、最高です。 硬派で賢そうで抜群にキレのいいピアノトリオで、今週1番の成果でした。 3人とも凄い演奏技術で、驚異的。
上手いだけでなくて、音楽的にも満足できる内容です。 特に、デ・ジョネットの演奏が素晴らしく、この人のおかげで名盤の仲間入りが
できたんだと思います。 キースのスタンダーズでは粗さがかなり目立ちましたが、あの印象で聴くとこの成熟した洗練さに驚くでしょう。
美メロ・ピアノトリオや激レアピアノトリオなんか、クソくらえ! と思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/b4/74f7d7dd19530aa8c566daf4e7c05164.jpg)
Gianni Basso , Renato Sellani / Isn't It Romantic? ( Philology W 201.2 )
<番外編>
がっかりしたり、舞い上がったり、とアップダウンが激しい疲れた耳に優しく響く老テナー。 モードやフリーをきちんと通り抜け、
晩年はスタンダードばかりをゆったりと録音し続けた名匠の音盤はどれもすべていい、というわけでもないですが、中古で見つけたこれには
癒されました。 疲れた週末の夜に聴くにはもってこいの音盤です。