だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

猫を飼うエンジェル

2007-11-07 21:20:29 | 映画
昨日「アンカー展」のポスターの猫にピピン~と来た私ですが、今日も猫がらみの作品をご紹介。その映画は、「エンジェル」(07)。ポスターでは分からないのですが、予告編やサイトの“LINK”ページでも見ることができます。その猫の美しいこと!もちろん、この猫の登場には意味があります。

豪華でシニカルな女の世界をテーマに映画を描き続ける、フランソワ・オゾン監督の最新作です。「まぼろし」(01)「8人の女たち」(02)「スイミング・プール」(03)など、かなりの固定ファンのいるオゾン監督は、今回往年のハリウッド映画のスタイルで作品を作り上げました。

1900年代初頭のイギリス。食料品店の娘エンジェル・デヴェレル(ロモーラ・ガライ)は、自分は本当なら貴族の娘として生まれるはずだったと信じている少女。そしてエンジェルの夢は、近くのお屋敷“パラダイス”に住むこと。それは強烈な上流階級への憧れでした。

やがて“強く願えば夢は叶うもの”と信じるようになります。エンジェルは自らの憧れを小説に書き綴ることで、夢を現実のものとして手に入れるのです。『レディ・イレニア』という小説が出版されることになり、16歳で作家デビューを果たしたのです。

出版社のセオ・ギルブライト(サム・ニール)と、妻のハーマイオニー(シャーロット・ランプリング)の指摘や注意も跳ね除け、自分の主張を通す傲慢で自信家のエンジェル。しかし作品はベストセラーになり、なんと文学賞も受賞。人気作家の仲間入りしたエンジェルは、華やかな世界に溺れていきます。

冒頭の豪華な猫は、上流階級のハーマイオニーに対抗するために飼い、ドレスも飾りもどんどん派手になる…。その華やかさにクラクラします。やがてエンジェルは、上流階級出身の画家エスメ(マイケル・ファスベンダー)と恋に落ち、結婚します。

夢を叶えたエンジェルを待ち受ける、思いもよらない皮肉な運命とは…?オゾン監督の仕掛けた罠とは?小説も人生も空想で仕上げてきた、エンジェルの運命…。もう、ワクワクします。華やかな虚構の女の世界。オゾン監督の傑作、登場!!

おまけ:原作を書いた作家の名前が、エリザベス・テイラー。あの女優ではありません、念のため。

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