報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“Gynoid Multitype Cindy” 主な登場人物紹介

2016-05-26 20:13:26 | アンドロイドマスターシリーズ
 アルバート・F・スノーウェル:

 デイライト・コーポレーション・インターナショナル、アーカンソー研究所の所長。
 40代前半という若さにして辺境の地と言えど、所長に抜擢されるほどの天才。
 長身・痩身の白人。
 しかしその天才ぶりを鼻に掛けることがあり、ジャニスとルディというマルチタイプを作り上げた際、プログラミングをミスった際も放置していた(気づかなかった?)向きもある。
 当初はジャニスとルディの働きぶりに感心し、自らの天才ぶりに更に鼻を高くした。
 しかしそのプライドを掛けた交渉を会社と行うも、決裂。
 プライドにヒビを入れられた際、マルチタイプ姉弟に寄り添われたことで、更に彼らへの信頼を厚くする。
 独立を企てようとするも失敗し、研究所に立て籠もることになる。
 機会を見て脱出を図るが、その時、既に暴走していたジャニスとルディに気づくのが遅れてしまう。
 慌てて2人のプログラムを修整しようとするも、2人に阻止されてしまい、研究所に事実上軟禁されることになってしまった。
 ルディの隙を突いて、軟禁されていた居住区のダクトから脱走を図るも、これが更にジャニスとルディの暴走に拍車を掛けることになってしまい、更なる事態の悪化を招いてしまう。
 今現在、作者のネタ帳的には死亡フラグより生存フラグの方が多くなっている(事態の悪化を招いた責任を問う敷島に胸倉を掴まれ、ぶん殴られるシーンがネタとしてあるが、採用するかは不明)。

 外見のモデルは“バイオハザード2”のウィリアム・バーキン博士。

 鳥柴優奈:

 デイライト・コーポレーション・ジャパン(略称、DCJ)成田営業所の営業主任……というのは表向きで、実は裏的な渉外担当者としての顔も持つ。
 20代後半の日本人女性。
 同じDCJの社員であるアリスとは同僚ということにはなるが、当然、所属先も畑も違うため、面識はそれまで一切無かった。
 高身長でモデル体型のマルチタイプと並んだり、やはり体の大きい(太っているわけではない)アリスと並ぶことが多い為、小柄な女性扱いされることがあるが、実際は170cm近い身長であるので、けして小柄では無い。
 普段からスーツを着用している。
 デイライトのアメリカ本社との連絡担当として、敷島やシンディ達のサポートに当たる。
 本人はあくまでも社命で敷島達のサポートに当たっているというが、他にも社命を受けている。
 それは物語終盤で明らかにされる……かどうか、作者が忘れていたら無いかもしれない。

 外見と名字のモデルは“のび太のバイオハザード 無理の無いバイオⅣ”のアンブレラ日本支部の女性エージェントから。
 下の名前のモデルは作者の本業の同僚から。

 キース:

 デイライト・コーポレーション・インターナショナルのダラス支社の社員。
 社内での役回りは不明だが、アメリカ本社側のエージェントとして敷島達のサポートに当たる。
 肥満体型の40歳。
 メルセデス・ベンツをこよなく愛し、アメリカ企業でありながら、『走る司令室』にベンツ製バスを導入させたのも、彼の声によるものなのだとか。
 その為、『走る司令室』の運転を一手に引き受ける。
 プライベートで乗り回している車も、ベンツGクラスであるらしい。

 名前のモデルは“バイオハザード リベレーションズ”のBSAA黒人エージェントより。
 外見のモデルは“ミスタータイヤマン”の太ったオジさんの方。

 クエント:

 デイライト・コーポレーション・インターナショナルのダラス支社の社員。
 キース同様、社内での役回りは不明だが、キースとペアを組んで、敷島達のサポートに当たる。
 痩身で黒縁眼鏡を掛けた20代。
 こちらはキャデラックが大好きで、空港から会社までの送迎にキャデラックが使われた際、運転を引き受けた。
 『走る司令室』に同乗はしたが、大型免許は持っていないらしく、専らキースの横に乗っているだけである。
 尚、作中では描写されていないが、敷島達がシンディ達の動きを監視している間、バスの整備に当たっていることから、社内でも何かメカニック的な仕事を普段から行っているものと思われる。

 名前のモデルは“バイオハザード リベレーションズ”のBSAA白人エージェントより。
 外見のモデルは“ミスタータイヤマン”の眼鏡を掛けた兄ちゃんの方。

 ジャニス:

 アルバートが開発・製造したマルチタイプα号機。
 元はシンディをモデルに製造するつもりだったが、会社から予備機として2機製造するように言われた為、参考資料として手に入れていた鏡音リン・レンのように双子機として製造することにした。
 その為、外見は鏡音リンを大人にしたようなものとなる。
 但し、本物のリンと違って、シンボリックな白い大きなリボンは着けていない。
 代わりに黒いヘッドセットを着けている。
 服装も黒いバドスーツを着用している。
 成人女性をイメージして造られた割には、普段の性格は幼い。
 製作者であるアルバートに、屈折した忠誠心を持っている。
 シンディ曰く、「目が死んでいる」。
 装備している銃火器の内容については不明だが、所内の人間達が蜂の巣になって死んでいるところを見ると、マシンガンは装備していると思われる。
 今のところ、作者のノートに生存フラグは無い。

 外見のモデルは先述した通り、鏡音リンを大人にした感じ。
 名前のモデルは“クロックタワー3”のシザーウーマンの本名から(しかも、こちらは姉ではなく妹)。

 ルディ:

 アルバートが開発・製造したマルチタイプのβ号機。
 元は製造予定に無かったが、急きょ会社から予備機を製造するように命令されたアルバートが、どうせなら双子の姉弟にしてしまおうと製造した。
 実はこの事は、実際の鏡音リン・レンの製造秘話と似ている(この小説オリジナルの設定ではなく、公式です。本来、鏡音レンは製造予定に入っていなかったそうで、それで多くのクリエイターがリンを姉、レンを弟にしているのです。この小説でもそれを踏襲しています)。
 鏡音レンを青年にしたような外見をしている。
 こちらも、ジャニスと同様、黒いヘッドセットを着けている。
 服装は白い半袖ワイシャツに黒いベスト、黄色いネクタイ、黒いズボンと、こちらの方が更にレンと似ている。
 姉のジャニスよりも更に強い忠誠心を持っているつもりか、彼の方がアルバートに接する機会が多い。
 但し、やはりアルバートのことをどこかでナメているのか、アルバートの命令を全て聞こうとしない。
 アルバートが何か小型のリモコンのような物を取り出した時には、顔色を変えた。
 ジャニスよりは冷静に振る舞っていたが、自分の隙を突いてアルバートに脱走されたことを知ると、さすがに狂い出した。
 8号機のアルエット同様、右手人差し指からレーザービームを放つことが可能。
 自分達が人間よりも完璧な存在だと勘違いしてからは暴走の一途を辿り、アルバートの命令無くして侵入者を虐殺したり、ついにはアルバートの命令すら拒否したり、わざと自分に都合のいいように曲解したりしていた。
 作者のノートでは先にジャニスが破壊されたことで大いに悲しみ、しかしすぐにその悲しみが怒りへと変わって、シンディ達にとってはボス戦が2回続く事態となるようになっているが、実際そのようになるかは不明。
 攻撃力はジャニスより強いという設定。

 外見のモデルは鏡音レンを大人にした感じ。
 名前のモデルは“クロックタワー3”のシザーマンの本名から(こちらは先述したシザーウーマンの兄)。
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小説の途中ですが、ここで本日の近況をお送りします 0526

2016-05-26 19:14:14 | 日記
 今日は年に1度の内視鏡検査の日であった。
 私はかれこれ10年以上も潰瘍性大腸炎という厚生労働省指定の特定疾患に罹患しており、今でも通院を続けている。
 発症したのが顕正会員時代なので、顕正会員からの視点で見れば、
「信心を疎かにした罰!」
 なのだろうし、法華講員から見れば、
「異流儀で積んだ罪障による害毒!」
 となるのだろう。
 病気が重いと、仏法とどう連動するのか分からないが、かなり遅れて連動するようである。

 どういうことかというと、まず顕正会員時代に発症した。
 しかし、顕正会に入信してすぐに発症したわけではない。
 時期的には、顕正会に入信して5年後だろうか。
 その後、日蓮正宗塔中坊にお世話になったが、初信の功徳で治るほど甘い病気ではなかった。
 で、そこの宿坊を退転後、新薬を手に入れることができ、私の症状は劇的に回復。
 普通は、退転したのだから、罰の現証で入院にでもなる有り様が期待されるところだろう。
 しかし、実際はその逆だった。
 その理由は桜梅桃李さんと先日お話をさせて頂く機会があり、そこで薄々気づいたが、ここで述べるには憚れるので、私と直接お会いできた時にでもお話ししたい。
 どなたか別の信徒さんだったか、退転するということは、それまで培ってきた功徳という貯金を全部下ろす行為に相当するという。
 私の病気が、正法を退転したのにも関わらず、回復の傾向を見せたのは、貯金を全部下ろして、病気という借金(罪障)の返済に充てたからとも言える。
 その後、現在の法道院に勧誡。
 退転中は1度回復した症状が再び悪化することもなく、また勧誡後も劇的に回復するということもなく、ほぼ横ばいの状態となっていた。

 これだけ見れば、学会員や顕正会員はほくそ笑むことだろう。
「やはり日顕宗は罰だらけ!」
 と。
 あっ、顕正会はちゃんと日蓮正宗とか宗門と呼ぶからね。
 ついでに話を脱線させてしまうが、私が顕正会にいた時、集会で宗門批判の話になったことがあったが、元学会員が『日顕宗』と呼んだことがあり、それはちゃんと同席していた幹部に注意されていた。
 皮肉にも、法華講員が日顕宗と呼ぶ学会員に注意する時と文言がほぼ同じ。
「日顕宗なんて宗派は存在しないよ。もし日蓮正宗のことを言っているのであれば、ちゃんとそう呼びなさい」
 と。
 更にその時の(当時の)第4部長が、
「浅井先生でさえ、ちゃんと『日蓮正宗』とか『宗門』とお呼びになられている。あなたはもう学会員ではない。学会での呼び方は捨ててください」
 と、注意していたのを覚えている。
 確か……7〜8年くらい前の夏だったと思う。
 大宮の高鼻コミュニティセンターにおける夜の集会の時だ。

 脱線していた列車を戻して、本題に入ろう。
 大腸検査での結果は良好。
 むしろ、昨年より症状が緩和されていることが分かった。
 服用している薬も減らされた。
 ただ、これだけのことで『功徳〜〜〜〜!!』と呼ぶには大いに憚れる。
 何故なら、この程度の功徳は、宗内にあっては多く聞かれる内容だからである。
 とある学会員の爺さんは、とある顕正会員のブログで、この『功徳〜〜〜〜〜〜!!』を披露しており、いかにも法華講に功徳が無いような話しぶりをする。
 だが、よくよく考えてみると、それをしているのはその本人だけなのである。
 当ブログにも、学会員の方がたまに来られている。
 しかし、こちらのブログに来られている学会員さん達は、功徳を語られない。
 もちろんその理由は知っている。
 別に、学会員は学会員なりの功徳があるのだろう。
 本人達が功徳と思っているものを否定するつもりは無いが、しかしあの爺さんの話しぶりでは、却って創価学会には功徳が無いということを広めてしまっている事態に陥らせていることに……あの爺さんは気付いていないのか。
 それともあの爺さんの所属するブロックでは、ああしなければならないことになっているのか。

 本来、功徳の現証というのは自分の姿そのものであると私は思う。
 顕正会員の折伏という名の勧誘の実態、それは何も入信報告書の水増しではなく、どう見ても薄幸状態なのに、
「顕正会に入れば幸せになれる」
 と、イタい台詞を言っていることなのである。
 これは顕正会時代にも上長から言われたことがあり、私が今よりとても症状が重かった頃、
「折伏をガンガンやって、誓願を大きく突破すれば病気などすぐに治る」
 と言われたことがある。
 恐らく、似たようなことを言われたのは私だけではないだろう。
 だが、実態は……当時の私の写真があるが、顔色は悪く、今にも死にかけの状態であった。
 そんな状態で、
「幸せになれる」
 と言って、誰が信用するものか。

 件の学会員の爺さんの、
「自分が功徳に満ち溢れている姿を見てもらうことで、広宣流布に繋げる」
 という言葉には同意する。
 自分の功徳の体験を自分のフェイスブックで発信するのは、大いに結構だと思う。
 私だって、こうして何か功徳のようなものがあれば、ここで発表することがあるからだ。
 しかし、それは本来、自己満足的なもの。
 自分の口から語ったり、自分の管理するブログなどで語ることはあっても、人のブログに頼まれてもいないのに語るものではない。
 体験発表というのは、時として怨嫉を生む。
 発表のやり方を間違えると、受けなくても良い怨嫉を受けることになる。
 いや、怨嫉を受ければその分、自分の罪障消滅になるという向きもあるだろう。
 あの爺さんもそう語っている。
 しかし、折伏の時に受ける怨嫉は不変的なもの。
 体験発表の時に受ける怨嫉は可変的なものである。
 自慢たらしく語れば、そりゃ怨嫉が発生するのは当たり前。
 それで発生し、受けた怨嫉までも罪障消滅になるとは私は思えない。

 だからといって、一切体験発表してはならないと言ってるのではない。
 機会があれば、発表することもあるだろう。
 それは大いに行って良いと思う。
 法華講員は顕正会の体験発表に際して、幹部からの添削を批判することがある。
 しかし、法華講の体験発表にだって添削が入るのだ。
 もちろん、それは顕正会のそれとは違う『誤魔化し・改竄・捏造』ではないけどね。
 要は日本語としておかしくないかというのも去ることながら、表現がおかしくないか(嫌味または自慢たらしくなっていないか)をチェックしているのである。
 体験発表というのは自分が積んだ功徳の現証を発表することにより、更なる自分の信心を磨き上げる為と、それを同志と分かち合うことで、同志もまた信心に奮い立つことを目的としている。
 そこに怨嫉が発生したのでは元も子も無い。
 何度も言うが、体験発表において怨嫉が発生した場合、怨嫉者そのものよりも、体験発表者に責任があると私は考えている。
 折伏の怨嫉とは違う。

 学会員の爺さんも、そりゃ40歳近くも年下の若造に言われるのは癪に障ることだろう。
 私も、人生の先輩にとやかく言いたくはない。
 だが、言わずにはおれないこともある。
 法華講に功徳が無いと言われたら、そりゃ反論もしたくなるさ。
 あの爺さん、いちいち御書を出してくるが、御書を出すまでもない話である。

 社会の非常識を御書で正当化されちゃ、大聖人様も困惑されておられるだろうな。
 つくづく、私は創価学会に行かなくて良かったと思っているよ。
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“Gynoid Multitype Cindy” 「Basement of the laboratory」

2016-05-26 16:10:36 | アンドロイドマスターシリーズ
[5月16日00:45.天候:不明 デイライト・コーポレーション・インターナショナル アーカンソー研究所地下4F]

 ガチャ、ガラガラガラガラ……。(←エレベーターのドアが開いた)

「……何か出そうな雰囲気ね」
 エレベーターを降りると、そこは暗闇の空間だった。
 エミリーとシンディは暗視機能を使い、その映像は『走る司令室』にも送られている。
 停電のせいで照明が落ちており、所々に点灯している非常口の明かり(アメリカでは赤字で『EXIT』と表示されている)だけが頼りだった。
 あとは、火災報知器の赤ランプとか。
「シンディ。何か・聞こえないか?」
「えっ?」
 シンディが耳を澄ませる。
 具体的には、集音器の感度を上げた。
「……本当だ。水の音?」
「通路から・聞こえる。行ってみよう」
「ええ」
 通路に出る鉄扉も電子ロック式だったが、地上階と同様、停電でロックが解除されていた。
 通路に出ると、更に下に降りる階段があり……。
「!?」
 そこが水浸しになっていた。
 深さは足首くらい。
 もちろん、完全防水が施されているマルチタイプにはどうってことない浸水ではあるが。

 敷島:「どこかで水漏れしてるみたいですね?」
 平賀:「あの事件で水道管でも破壊されたのかもしれません」

 エミリー達が先に進む為、ドアを開けようとした。
 ドアの向こう側も浸水しているせいなのか、水圧でドアが開かない。
「!!!」
 エミリーが鉄扉ごと自慢の力で破壊した。
「お見事、姉さん」
「次は・お前が・やれ」
「はーい」
 更に先へ進もうとすると、
「ちょっと待って!……何かいる」
 その“何か”は、すいすいとシンディ達の所へ泳いで来て……。
「!?」
 それは大きなピラルクのような魚。
 シンディ達に飛び掛かって来た。
「地下で魚でも飼っていたのかしら?」
 シンディがマグナム、エミリーがショットガンで応戦する。
 被弾したピラルクは本物の魚ではなく、それを模した魚型のロボットだった。
 マグナムとショットガンに撃たれたピラルクのロボットは、バラバラの部品と化して水中に落ちて行った。
「水中に・適応した・タイプが・いるもよう!」

 敷島:「気を付けろ。どんなロボット兵器が開発されていてもおかしくない!」

「ていうか社長、鳥柴さんはその辺りの情報知らないの?」

 敷島:「あ、そうか。鳥柴さん、あの研究所の地下で何か作っていたって聞いてます?」
 鳥柴:「申し訳ありません。私はあくまで日本法人の人間ですので……。そこはキースかクエントが詳しいと思うので、聞いてきますね」
 敷島:「すいません」
 平賀:「ピラルクは確かに魚型の兵器として、役に立ちそうですね。魚雷いらずですよ」
 敷島:「爆弾抱えて敵の船に突っ込ませたり、水面から飛び上がって、甲板にいる人間を襲ったり、ですか?」
 平賀:「まあ、そんなところです。日本では開発が認められないでしょうけどね」
 敷島:「試しにあれの研究データ頂けたら、防衛省に売り込んでみますか?」
 平賀:「それは敷島さんにお任せします」
 アリス:「……読者の皆様、実況は敷島孝夫、解説は平賀太一でお送りしております」
 平賀:「だから!さっきから気になってることをっ……!」
 敷島:「俺、実況アナウンサーか?!」

「……姉さん、何か人間達が楽しんでるみたいだよ?」
「お役に・立てれば・それで良い。それより・電気室は・どこだ?」
「えーと……あっちだね。……あれ?また階段下るの?せーの……って!?」

 ザブーン!

「!? 水かさが増えている!?」
 さっきまで足首からふくらはぎ程度の水かさだったのが、腰の辺りまで深くなっていた。
「何か・嫌な・予感が・する」
 こうして、電気室の入口を見つけたシンディ達だったが……。
「やっぱり……」
 その電気室も浸水しており、大きなレバーのついた装置から火花が飛び散っていた。
 もしかしたら研究所の停電は落雷のせいではなく、この浸水のせいかもしれない。
 今レバーをONにしようものなら、さすがの頑丈なマルチタイプも鉄塊と化すだろう。
 時折化け物呼ばわりされるマルチタイプにも弱点があって、その1つが高圧電流である。
「ち、ちくしょうっ!これじゃ、復電できないじゃない!」
「この・浸水を・何とか・しなければ・ならない」
「社長、どうすればいい?」

 敷島:「ちょっと待て。今、鳥柴さんが……」
 鳥柴:「はい、鳥柴です。さっき、キースとクエントに聞いてきました。その研究所の地下5階に、ポンプ室があるようです」

「ポンプ室!?」

 鳥柴:「はい。この辺りは地下水が豊富で、研究所で使用している水も、地下水を汲み上げたものを利用していたそうです。そのポンプが何らかの理由で故障した上、配管が破壊されたことで、浸水が起きたものと思われます」

「じゃあ、ポンプ室に行って、ポンプを修理してくればいいのね?」
「ミズ鳥柴。その・ポンプは・直して・動かせ・ますか?」
「姉さん?」
「只今・停電中・です。ポンプを・直しても・停電では・動かせないのでは・ないでしょうか?」
「あっ、そうか!」

 鳥柴:「それなら大丈夫です。ポンプは研究所でも非常に大事な設備ですので、非常予備電源でしばらく動かせるようになっています」

「おっ、なんだ……」
「分かりました。それでは・ポンプ室に・向かいます」

 敷島:「頼むぞ。それと気をつけろ。お前達も気づいていると思うが、お前達が研究所に侵入したことはジャニス達も知ってるだろうに、未だに何もしてこないのが却って怪しい」

「分かってるわ。油断はしない」
「お任せ・ください」

 鳥柴:「あっ、それと、もう1つ。研究所の地下水を利用して、水中に適応したロボットを製造しているのが明らかになりました。多くは先ほど遭遇した魚型のロボットなのですが、それとは別に『ガイノイド』を製造していたという記録があります」

「水中に適応したガイノイド?アタシ達だって、一応水中には潜れるよ?」

 鳥柴:「極秘事項ですので、それ以上のことは分かりません。ダラス支社も破壊されてしまいましたし……。あとは本社に問い合わせるしかないのですが、時間が掛かりそうです」

「分かりました。それは・破壊しても・よろしいのでしょうか?」

 鳥柴:「友好的でないものについては、破壊しても良いと本社からお達しが来ております」

「了解。じゃ、姉さん、行ってみよう」
「うむ」
 鋼鉄姉妹達は、更に研究所の深部へと向かって行った。
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