[3月28日11:15.天候:晴 神奈川県相模原市緑区牧野 藤野やまなみ温泉]
リサ:(ちぇっ。先生と一緒に入りたかったなー)
愛原や高橋と別れて1人、女湯に入ったリサは、脱衣所で服を脱ぎながら心の中でボヤいた。
一糸まとわぬ姿をして大浴場に入る。
リサ:「フム。お風呂は気持ち良さそう。……あ」
その時、リサは研究所に閉じ込められていた時の記憶を蘇らせた。
実験と称して、日本版リサ・トレヴァー達を大浴場に集めて【強制性交罪案件】【強制わいせつ案件】【児童性的虐待案件】をされた記憶がある。
やはり、日本アンブレラの関係者達はロリペドが多かったのだろう。
リサ:(ま、今は私以外のリサ・トレヴァーはいないからな……。そもそも、今はアンブレラも無い)
リサは先に洗い場に向かった。
リサ:(先生からの教え。お風呂に入る前に、まず体を洗うー)
母親:「モモちゃん、先に体洗いなさい」
モモちゃん:「はーい」
リサよりもずっと年下のJSらしき少女がリサの左隣にやってくる。
リサ:(美味しそうな肉。……あ、いや。食人はダメ、絶対)
リサは体を洗うことに集中した。
老婆A:「お嬢ちゃん、そこのリンス取ってくれんかね?こっちのリンス、切れてるんよ」
リサ:「あ、はい」
右隣にはリサよりもずっと年上の後期高齢者と思しき老婆がいた。
リサ:(不味そうな肉。こっちの方が食人衝動が出なくていいか)
しかし、敵対リサ・トレヴァーの中で最後まで生き残り、ようやく倒された『1番』は違った。
老婆というより老人に対してだが、『「老人のお腐れ臭」が(良い意味で)ヤバい』と言う始末であり、つまり小児性愛症とは逆の老人性愛症だったようである。
他のリサ・トレヴァー達はアンブレラの研究員達に反発するつもりで食人衝動を展開していたが、『1番』だけは本当に食欲だけでもって、特に研究責任者の白井伝三郎や社長の五十嵐皓貴を狙う有り様であった。
リサ:(今から思えば、『1番』の方が白井に近かったような気がする。あの時はすぐに殺しちゃったけど、もう少し『1番』から話を聞くくらいの方が良かったかな……)
リサは体を洗って、それから浴槽に入ろうとした。
母親:「モモちゃん、ちゃんと髪は上げて」
モモちゃん:「上げるの?」
リサは肩の所で髪を切っているが、モモちゃんは腰まであるロングヘアーだ。
母親がモモちゃんの髪を巻き上げた。
リサ:(そういえば、サイトーもそうやって入ってたような気がする)
斉藤絵恋はセミロング。
確かに風呂に入る時は巻き上げていた記憶がある。
他のリサ・トレヴァーで、ロングヘアーの者はそんなことをしていなかったが。
リサ:「ふう……。(でも、さすがに本物の温泉は気持ちいい~)」
すると露天風呂の方から……。
老婆B:「桜が満開だったね~」
老婆C:「もう春だわね」
という声がして、老婆達が内湯に入って来た。
リサ:(桜が満開か。私も行こう)
そして、頭の中に浮かんだのは桜餅。
リサ:(桜餅……美味しそう……)
毎年、実は学校給食に出ていた。
高校からは給食が無くなる代わりに、学食があるらしいが、そこでは桜餅が売られているだろうか。
リサ:(おー、確かに桜が満開)
露天風呂に出ると、近くに立っている桜が満開であった。
リサ:(研究所にいた頃は、こんな桜見られなかった。愛原先生、ありがとう)
リサは男湯の方に向かって、そこにいるであろう愛原に礼を言った。
霧生市の研究所の自爆に巻き込まれて死ぬつもりであった自分を、『人間のようだから』という理由で助けてくれたのは大恩である。
しばらく露天風呂で、ボーッと桜を見ていたリサだったが……。
リサ:(フム。そろそろ上がろう。先生の匂いが薄れた。多分、先生も上がった)
リサは大浴場から上がった。
レンタルバスタオルで体を拭く。
それから着ていた服を着た。
館内着レンタルはあったようだが、今は取り扱いをやめているようである。
リサ:「先生」
大浴場の外で、愛原達と合流する。
愛原:「おー、リサ。温泉はどうだった?」
リサ:「桜がキレイだった」
愛原:「そうか。それは良かったな」
リサ:「お風呂入ったらお腹空いた」
愛原:「そうか。もうお昼だもんな。何か食べようか」
広間の休憩所では食事ができる。
厨房カウンターがあるので、そこに食券を出して注文するシステムである。
当然ながら、ビールも売っていた。
ソフトドリンクは、休憩所内にある自販機で購入する。
愛原と高橋はチャーシュー麺を注文したが、リサはとんかつ定食を注文した。
さすがに桜餅は無かった。
それでも、肉は食べたいらしい。
愛原:「リサ、ジュースなら買ってやるぞ」
リサ:「おー!」
愛原と高橋はビールも注文したので、愛原はリサにも何か飲み物を買ってやろうと思ったのだろう。
リサはサイダーを所望した。
炭酸系というところだけでも、愛原と合わせようと思ったのか。
高橋:「食った後はどうします?もう1度風呂に入りますか?」
愛原:「いや、もう全部入ったからなぁ……。サウナはコロナ対策で、使用停止中だし。ここで土産とか売ってただろ?それを見よう」
高橋:「あ、それはいいっスね。ボスにも送るんスか?」
愛原:「そうだな。ボスには仕事を斡旋してもらっているし、あとは善場主任だな。ここの券をくれたんだから、お土産くらい買って行こう」
高橋:「『国家公務員である私に、民間人から贈与することは贈賄罪と見做されますよ』なんて言われたらどうします?」
愛原:「まあ、そうなんだけどな……」
なので、お役所から仕事をもらっている民間企業が挨拶をする時には注意しなければならない。
作者の警備会社も、とある財務省系施設の警備業務を請け負っていた時、営業担当が年末の挨拶に向かったところ、弊社のカレンダーやタオルを持参して行ったら、受け取りを拒否されたそうである。
理由は、贈収賄罪案件を考慮してのことだそうだ。
現金が御法度なのは江戸時代からであるが(越後屋が悪代官に、『山吹色の菓子でございます』とボカした言い方をするのは、当時から現金贈与は厳禁だったということだ)、今では特に高価な価値があるわけでもないカレンダーやタオルも御法度なのである。
愛原:「一緒に食べればいいたろ。接待自体は禁止じゃないんだし」
高橋:「法律的にはOKでしょうが、コロナ対策的にはNGでしょうね」
リサ:「何だか難しそう」
愛原:「そうだよ、リサ。これが大人の世界だ。特にリサは将来、善場主任の部下として働く。つまり、オマエも公務員になるということだから、こういうことには気を付けた方がいいぞ。もちろん、ちゃんと就職先でそういうことは教えられるだろうけどな」
リサ:「なるほど」
高橋:「姉ちゃんもリサが就職する頃には、課長くらいにはなってますかね?」
愛原:「どうだろうなぁ……。まだまだお役所関係は、女性が出世しにくい状態だろ?リサが就職する頃にはどうなっているかだな」
高橋:「俺は先生の下で、探偵の仕事ができれば満足っス」
注文していた食事や飲み物ができたので、私達はそれに箸を付けた。
リサ:(ちぇっ。先生と一緒に入りたかったなー)
愛原や高橋と別れて1人、女湯に入ったリサは、脱衣所で服を脱ぎながら心の中でボヤいた。
一糸まとわぬ姿をして大浴場に入る。
リサ:「フム。お風呂は気持ち良さそう。……あ」
その時、リサは研究所に閉じ込められていた時の記憶を蘇らせた。
実験と称して、日本版リサ・トレヴァー達を大浴場に集めて【強制性交罪案件】【強制わいせつ案件】【児童性的虐待案件】をされた記憶がある。
やはり、日本アンブレラの関係者達はロリペドが多かったのだろう。
リサ:(ま、今は私以外のリサ・トレヴァーはいないからな……。そもそも、今はアンブレラも無い)
リサは先に洗い場に向かった。
リサ:(先生からの教え。お風呂に入る前に、まず体を洗うー)
母親:「モモちゃん、先に体洗いなさい」
モモちゃん:「はーい」
リサよりもずっと年下のJSらしき少女がリサの左隣にやってくる。
リサ:(美味しそうな肉。……あ、いや。食人はダメ、絶対)
リサは体を洗うことに集中した。
老婆A:「お嬢ちゃん、そこのリンス取ってくれんかね?こっちのリンス、切れてるんよ」
リサ:「あ、はい」
右隣にはリサよりもずっと年上の後期高齢者と思しき老婆がいた。
リサ:(不味そうな肉。こっちの方が食人衝動が出なくていいか)
しかし、敵対リサ・トレヴァーの中で最後まで生き残り、ようやく倒された『1番』は違った。
老婆というより老人に対してだが、『「老人のお腐れ臭」が(良い意味で)ヤバい』と言う始末であり、つまり小児性愛症とは逆の老人性愛症だったようである。
他のリサ・トレヴァー達はアンブレラの研究員達に反発するつもりで食人衝動を展開していたが、『1番』だけは本当に食欲だけでもって、特に研究責任者の白井伝三郎や社長の五十嵐皓貴を狙う有り様であった。
リサ:(今から思えば、『1番』の方が白井に近かったような気がする。あの時はすぐに殺しちゃったけど、もう少し『1番』から話を聞くくらいの方が良かったかな……)
リサは体を洗って、それから浴槽に入ろうとした。
母親:「モモちゃん、ちゃんと髪は上げて」
モモちゃん:「上げるの?」
リサは肩の所で髪を切っているが、モモちゃんは腰まであるロングヘアーだ。
母親がモモちゃんの髪を巻き上げた。
リサ:(そういえば、サイトーもそうやって入ってたような気がする)
斉藤絵恋はセミロング。
確かに風呂に入る時は巻き上げていた記憶がある。
他のリサ・トレヴァーで、ロングヘアーの者はそんなことをしていなかったが。
リサ:「ふう……。(でも、さすがに本物の温泉は気持ちいい~)」
すると露天風呂の方から……。
老婆B:「桜が満開だったね~」
老婆C:「もう春だわね」
という声がして、老婆達が内湯に入って来た。
リサ:(桜が満開か。私も行こう)
そして、頭の中に浮かんだのは桜餅。
リサ:(桜餅……美味しそう……)
毎年、実は学校給食に出ていた。
高校からは給食が無くなる代わりに、学食があるらしいが、そこでは桜餅が売られているだろうか。
リサ:(おー、確かに桜が満開)
露天風呂に出ると、近くに立っている桜が満開であった。
リサ:(研究所にいた頃は、こんな桜見られなかった。愛原先生、ありがとう)
リサは男湯の方に向かって、そこにいるであろう愛原に礼を言った。
霧生市の研究所の自爆に巻き込まれて死ぬつもりであった自分を、『人間のようだから』という理由で助けてくれたのは大恩である。
しばらく露天風呂で、ボーッと桜を見ていたリサだったが……。
リサ:(フム。そろそろ上がろう。先生の匂いが薄れた。多分、先生も上がった)
リサは大浴場から上がった。
レンタルバスタオルで体を拭く。
それから着ていた服を着た。
館内着レンタルはあったようだが、今は取り扱いをやめているようである。
リサ:「先生」
大浴場の外で、愛原達と合流する。
愛原:「おー、リサ。温泉はどうだった?」
リサ:「桜がキレイだった」
愛原:「そうか。それは良かったな」
リサ:「お風呂入ったらお腹空いた」
愛原:「そうか。もうお昼だもんな。何か食べようか」
広間の休憩所では食事ができる。
厨房カウンターがあるので、そこに食券を出して注文するシステムである。
当然ながら、ビールも売っていた。
ソフトドリンクは、休憩所内にある自販機で購入する。
愛原と高橋はチャーシュー麺を注文したが、リサはとんかつ定食を注文した。
さすがに桜餅は無かった。
それでも、肉は食べたいらしい。
愛原:「リサ、ジュースなら買ってやるぞ」
リサ:「おー!」
愛原と高橋はビールも注文したので、愛原はリサにも何か飲み物を買ってやろうと思ったのだろう。
リサはサイダーを所望した。
炭酸系というところだけでも、愛原と合わせようと思ったのか。
高橋:「食った後はどうします?もう1度風呂に入りますか?」
愛原:「いや、もう全部入ったからなぁ……。サウナはコロナ対策で、使用停止中だし。ここで土産とか売ってただろ?それを見よう」
高橋:「あ、それはいいっスね。ボスにも送るんスか?」
愛原:「そうだな。ボスには仕事を斡旋してもらっているし、あとは善場主任だな。ここの券をくれたんだから、お土産くらい買って行こう」
高橋:「『国家公務員である私に、民間人から贈与することは贈賄罪と見做されますよ』なんて言われたらどうします?」
愛原:「まあ、そうなんだけどな……」
なので、お役所から仕事をもらっている民間企業が挨拶をする時には注意しなければならない。
作者の警備会社も、とある財務省系施設の警備業務を請け負っていた時、営業担当が年末の挨拶に向かったところ、弊社のカレンダーやタオルを持参して行ったら、受け取りを拒否されたそうである。
理由は、贈収賄罪案件を考慮してのことだそうだ。
現金が御法度なのは江戸時代からであるが(越後屋が悪代官に、『山吹色の菓子でございます』とボカした言い方をするのは、当時から現金贈与は厳禁だったということだ)、今では特に高価な価値があるわけでもないカレンダーやタオルも御法度なのである。
愛原:「一緒に食べればいいたろ。接待自体は禁止じゃないんだし」
高橋:「法律的にはOKでしょうが、コロナ対策的にはNGでしょうね」
リサ:「何だか難しそう」
愛原:「そうだよ、リサ。これが大人の世界だ。特にリサは将来、善場主任の部下として働く。つまり、オマエも公務員になるということだから、こういうことには気を付けた方がいいぞ。もちろん、ちゃんと就職先でそういうことは教えられるだろうけどな」
リサ:「なるほど」
高橋:「姉ちゃんもリサが就職する頃には、課長くらいにはなってますかね?」
愛原:「どうだろうなぁ……。まだまだお役所関係は、女性が出世しにくい状態だろ?リサが就職する頃にはどうなっているかだな」
高橋:「俺は先生の下で、探偵の仕事ができれば満足っス」
注文していた食事や飲み物ができたので、私達はそれに箸を付けた。