[期日不明 時刻不明(夕方前くらい?) 天候:晴 場所不明(郊外の山地?)]
ここはどこだろう?
日本のどこかではあるかもしれない。
しかし、山の中だ。
暑くもなく、寒くもない。
ここは一体、どこなのだろう?
だいぶ田舎なのか、周りに人は見えないし、車も見えない。
一応、舗装された道路はあるが、道幅1.5車線ほどで、センターラインは引かれていない。
愛原「ん?」
すると、その道よりもっと細い小道から、女の子の泣き声が聞こえてきた。
その声は、どんどん近づいてくる。
案の定、それは女の子だった。
恐らく、小学生くらいだろう。
小学校……中学年くらいかなぁ……?
そう思ったのは、彼女が小学校のものと思われる通学服を着て、黄色い帽子を被っていたからだ。
愛原「どうしたんだい?誰かにイジメられたのかい?」
リサに頼めば、『イジメ、ダメ!ゼッタイ!』と、代わりに復讐してくれるだろう。
その前に、ちゃんと話を聞かなければ……。
愛原「ん?もし良かったら、オジさんが話を聞くよ?」
他に誰もいない田舎だからいいが、都会なら、さすがにちょっと声を掛けづらいな。
不審者扱いされてしまいかねない。
愛原「誰にイジメられたのかな?オジさん、助けてくれるヒーローを知ってるよ?」
リサは女の子だが、それでも一応、ヒーローと呼んでいいんだよな?
少女「グスッ……グス……あのね……」
少女はようやく、顔から手を離した。
愛原「……!?」
私は息を呑んだ。
その少女は、小学生ながら、リサによく似ていたからだ。
少女「ママが……パパにイジめられてるの……」
愛原「はあ?それはどういう……」
私は少女の肩に手を置こうとした。
しかし、それがスカッと抜けてしまう。
愛原「ん!?」
何だ、これは!?
まさか、幽霊!?
それにしては、具体的な姿をしているが……。
男「ほお?パパがママをイジメているとな?それはいかんなぁ。よし。オジさんが、何とかしてあげよう。案内してくれるかね?」
愛原「!?」
突然、背後から声がしたので振り向いてみると、そこにいたのは……。
愛原「白井伝三郎!?」
日本アンブレラの研究開発部門統括本部長で、今はこの世にいないはずの白井伝三郎だった。
これは一体、どういうことなんだ!?
リサ?「こっちだよ……」
白井「……おい」
謎の兵士「はっ!」
白井の背後には、ジープやトラックが止まっており、そこから武装した兵士達が降りてきた。
愛原「こ、これは……!?」
彼らの軍服のワッペンには、『UBCS』と書かれていた。
これはアンブレラが非正規で保有している私設軍である。
許可さえ取れば、警備員にだって捜査権や逮捕権が与えられるアメリカであっても、さすがに独自に軍隊を持つことまでは許されていない。
ましてや、ここは日本ではないのか?
アンブレラ直営の警備会社USSは存在するが、アメリカでさえ、せいぜい許可されている銃を持っているだけで、もちろんそんなものが許可されない日本では警戒棒を持つのがせいぜいのはずだ。
なのに、軍隊がいるとは……。
愛原「ま、待て!」
私は慌てて彼らの後を追った。
だが……。
愛原「!!!」
小道の奥には一軒家があり、そこから銃声が聞こえてきた。
そして、中から叫び声や泣き声なんかも……。
ま、まさか、あいつら……。
愛原「!!!」
想像通り、家の中は血の海と化していた。
しかし、そんな状態でも、白井は笑っていた。
白井「やはり噂は本当だったか。『家族ハーレム』を作る為に、男の子は中絶し、女の子だけ生ませて育てている家があるというのは……。ううーむ……。女の子だけで大家族だ。素晴らしい!これは良い実験サンプルが取れるぞ!全員、連れていけ!!」
UBCS隊員「はっ!」
や、ヤベェ……!
け、警察に電話を……。
白井「む?誰だ!?」
愛原「えっ!?」
突然、白井が私の方を向いた。
何だ!?私の姿が見えないんじゃなかったのか!?
白井「いつの間にそこに!?」
愛原「ヤベッ!」
私は慌てて家の外に飛び出した。
白井「逃がすな!目撃者だ!処分しろ!!」
背後から聞こえてくるマシンガンやショットガンの音。
愛原「リサーっ!」
私はあの女の子が乗せられたトラックに向かって叫んだ。
[10月22日13時00分 天候:晴 東京都墨田区菊川 愛原のマンション]
枕元のスマホがアラームを鳴らす。
愛原「!!!」
そこで私は目が覚めた。
愛原「ゆ……夢だったのか……」
私はしばし呆然としたが、アラームの音に気付いて音を止めた。
それにしても、随分と具体的な夢だった。
あれは一体、何だったのだろう?
私は起き上がって、部屋から出た。
高橋「あっ、先生。おはようございます」
愛原「あ、ああ……」
高橋「どうしたんスか?汗びっしょりっスよ!?」
愛原「ちょ、ちょっと悪い夢を見てしまって……。ちょ、ちょっと汗流してくるよ」
高橋「う、うス。今、飯作ってるところなんで」
愛原「飯は何だ?」
高橋「BLTサンドです。ベーコン・レタス・タマゴですね」
愛原「そ、そうか」
高橋「ベーコンエッグにトーストと分けるよりは、こうした方が昼飯っぽいかなと思いまして……。アウトっスか?」
愛原「あ、いや。そういうことならいいよ」
私はそう言って、バスルームに向かった。
シャワーを浴びている間、私は夢の中の出来事を思い返していた。
そして、このことを忘れないよう、メモしておこうと思った。
本当は、夢日記を付けるのは縁起が悪いと聞いたことがあるのだが、今回は仕方が無い。
それにしても、あの事件現場となった場所ってどこだったのだろう?
善場主任に聞けば分かるだろうか?
愛原「お待たせ」
私はシャワーを浴び、髭も剃った後で、ダイニングに戻った。
高橋「コーヒー、どうぞ」
愛原「ありがとう」
私は昼食を一気に平らげると……。
愛原「ご馳走様!まだ少し時間があるな?ちょっと事務作業やるから、時間になったら教えてくれ」
高橋「は、はい」
私は自室に戻るとPCを立ち上げ、そこに自分が先ほど見た夢の内容を書き込んだのだった。
ここはどこだろう?
日本のどこかではあるかもしれない。
しかし、山の中だ。
暑くもなく、寒くもない。
ここは一体、どこなのだろう?
だいぶ田舎なのか、周りに人は見えないし、車も見えない。
一応、舗装された道路はあるが、道幅1.5車線ほどで、センターラインは引かれていない。
愛原「ん?」
すると、その道よりもっと細い小道から、女の子の泣き声が聞こえてきた。
その声は、どんどん近づいてくる。
案の定、それは女の子だった。
恐らく、小学生くらいだろう。
小学校……中学年くらいかなぁ……?
そう思ったのは、彼女が小学校のものと思われる通学服を着て、黄色い帽子を被っていたからだ。
愛原「どうしたんだい?誰かにイジメられたのかい?」
リサに頼めば、『イジメ、ダメ!ゼッタイ!』と、代わりに復讐してくれるだろう。
その前に、ちゃんと話を聞かなければ……。
愛原「ん?もし良かったら、オジさんが話を聞くよ?」
他に誰もいない田舎だからいいが、都会なら、さすがにちょっと声を掛けづらいな。
不審者扱いされてしまいかねない。
愛原「誰にイジメられたのかな?オジさん、助けてくれるヒーローを知ってるよ?」
リサは女の子だが、それでも一応、ヒーローと呼んでいいんだよな?
少女「グスッ……グス……あのね……」
少女はようやく、顔から手を離した。
愛原「……!?」
私は息を呑んだ。
その少女は、小学生ながら、リサによく似ていたからだ。
少女「ママが……パパにイジめられてるの……」
愛原「はあ?それはどういう……」
私は少女の肩に手を置こうとした。
しかし、それがスカッと抜けてしまう。
愛原「ん!?」
何だ、これは!?
まさか、幽霊!?
それにしては、具体的な姿をしているが……。
男「ほお?パパがママをイジメているとな?それはいかんなぁ。よし。オジさんが、何とかしてあげよう。案内してくれるかね?」
愛原「!?」
突然、背後から声がしたので振り向いてみると、そこにいたのは……。
愛原「白井伝三郎!?」
日本アンブレラの研究開発部門統括本部長で、今はこの世にいないはずの白井伝三郎だった。
これは一体、どういうことなんだ!?
リサ?「こっちだよ……」
白井「……おい」
謎の兵士「はっ!」
白井の背後には、ジープやトラックが止まっており、そこから武装した兵士達が降りてきた。
愛原「こ、これは……!?」
彼らの軍服のワッペンには、『UBCS』と書かれていた。
これはアンブレラが非正規で保有している私設軍である。
許可さえ取れば、警備員にだって捜査権や逮捕権が与えられるアメリカであっても、さすがに独自に軍隊を持つことまでは許されていない。
ましてや、ここは日本ではないのか?
アンブレラ直営の警備会社USSは存在するが、アメリカでさえ、せいぜい許可されている銃を持っているだけで、もちろんそんなものが許可されない日本では警戒棒を持つのがせいぜいのはずだ。
なのに、軍隊がいるとは……。
愛原「ま、待て!」
私は慌てて彼らの後を追った。
だが……。
愛原「!!!」
小道の奥には一軒家があり、そこから銃声が聞こえてきた。
そして、中から叫び声や泣き声なんかも……。
ま、まさか、あいつら……。
愛原「!!!」
想像通り、家の中は血の海と化していた。
しかし、そんな状態でも、白井は笑っていた。
白井「やはり噂は本当だったか。『家族ハーレム』を作る為に、男の子は中絶し、女の子だけ生ませて育てている家があるというのは……。ううーむ……。女の子だけで大家族だ。素晴らしい!これは良い実験サンプルが取れるぞ!全員、連れていけ!!」
UBCS隊員「はっ!」
や、ヤベェ……!
け、警察に電話を……。
白井「む?誰だ!?」
愛原「えっ!?」
突然、白井が私の方を向いた。
何だ!?私の姿が見えないんじゃなかったのか!?
白井「いつの間にそこに!?」
愛原「ヤベッ!」
私は慌てて家の外に飛び出した。
白井「逃がすな!目撃者だ!処分しろ!!」
背後から聞こえてくるマシンガンやショットガンの音。
愛原「リサーっ!」
私はあの女の子が乗せられたトラックに向かって叫んだ。
[10月22日13時00分 天候:晴 東京都墨田区菊川 愛原のマンション]
枕元のスマホがアラームを鳴らす。
愛原「!!!」
そこで私は目が覚めた。
愛原「ゆ……夢だったのか……」
私はしばし呆然としたが、アラームの音に気付いて音を止めた。
それにしても、随分と具体的な夢だった。
あれは一体、何だったのだろう?
私は起き上がって、部屋から出た。
高橋「あっ、先生。おはようございます」
愛原「あ、ああ……」
高橋「どうしたんスか?汗びっしょりっスよ!?」
愛原「ちょ、ちょっと悪い夢を見てしまって……。ちょ、ちょっと汗流してくるよ」
高橋「う、うス。今、飯作ってるところなんで」
愛原「飯は何だ?」
高橋「BLTサンドです。ベーコン・レタス・タマゴですね」
愛原「そ、そうか」
高橋「ベーコンエッグにトーストと分けるよりは、こうした方が昼飯っぽいかなと思いまして……。アウトっスか?」
愛原「あ、いや。そういうことならいいよ」
私はそう言って、バスルームに向かった。
シャワーを浴びている間、私は夢の中の出来事を思い返していた。
そして、このことを忘れないよう、メモしておこうと思った。
本当は、夢日記を付けるのは縁起が悪いと聞いたことがあるのだが、今回は仕方が無い。
それにしても、あの事件現場となった場所ってどこだったのだろう?
善場主任に聞けば分かるだろうか?
愛原「お待たせ」
私はシャワーを浴び、髭も剃った後で、ダイニングに戻った。
高橋「コーヒー、どうぞ」
愛原「ありがとう」
私は昼食を一気に平らげると……。
愛原「ご馳走様!まだ少し時間があるな?ちょっと事務作業やるから、時間になったら教えてくれ」
高橋「は、はい」
私は自室に戻るとPCを立ち上げ、そこに自分が先ほど見た夢の内容を書き込んだのだった。