[10月22日07時30分 天候:晴 東京都中央区日本橋浜町 某診療所]
覆面パトカーは赤いパトランプを点灯させ、サイレンを鳴らして出発した。
緊急走行した為か、思ったよりも早く診療所のビルに着いた。
再び地下駐車場に進入し、そこから非常用エレベーター(通常は荷物用エレベーター)で診療所へと向かう。
善場「愛原所長、お疲れさまです」
善場主任が出迎えてくれた。
土曜日でも午前中は診察が行われる為か、職員達が普通に出勤している。
愛原「お待たせしました。リサの状態はどうですか?」
善場「暴走はしていません」
私は例の物を渡しながら聞いたが、善場主任の返事は曖昧なままだ。
善場主任は、すぐにBSAAの医官に『アイコール』を渡した。
愛原「リサの様子は……」
しかし、私達は入室を禁じられた。
特別処置室への入室を……。
善場「えー……単刀直入に申しますと、今のリサは、とても愛原所長方にお見せできる状態ではありません」
愛原「ど、どういうことですか!?」
善場「……どう見ても、人間の姿をしていないと申し上げれば良いでしょうか」
愛原「それって、暴走!?」
善場「変化に関しては自己制御できなくなった部分はあるでしょう。しかし、変化は著しいものの、ここの建物を破壊しようとしたり、死傷者を出そうとしたりはしておりません。なので、BSAAの定義に当てはまる『暴走』には当たらないのです。ただ、最重要警戒態勢であることに変わりはありません」
愛原「その割には、診察はやるんですね」
善場「午前中だけですし、ここは普段から施錠されているドアですので」
高橋「どう見ても化け物か。よく殺処分にしなかったな?」
善場「これで暴れたりしたら、もうアウトなんですけどね」
愛原「この処置室から飛び出るほどの変化とかしたら、どうなるんですか?」
善場「さすがにタイムリミットでアウトでしょう。こちら側は『通常の』エリアなのですから」
愛原「タイムリミット……」
善場「だから、所長方は間に合ったのです。良かったですね」
愛原「そ、そうですか……」
善場「お疲れさまでした。あとは私共に任せて、所長方はお休みください」
愛原「しかし、リサが心配です」
高橋「先生……」
愛原「私に、何かできることはないでしょうか?」
善場「なるほど……」
善場主任は少し考え込む仕草をした。
そして……。
善場「それなら、お願いしましょう」
愛原「何ですか!?」
善場「リサの着替えを取ってきてあげてください」
愛原「は?」
善場「リサはとんでもない姿に変化したことで、着ていた服が全部破れてしまいました。羽織る物だけでしたら、検査着とかがありますが、それ以外の下着や私服がありません。もしも可哀そうだと思うなら、取りに行ってあげては如何でしょう?」
愛原「それもそうですね!それと、泊まり込みの準備だ!」
高橋「は、はい」
善場「あ、いえ、BSAA関係者以外の泊まり込みは禁止されております」
愛原「ええー!?」
もしもリサが伯父さんの発明品で元に戻れたなら、きっと寂しがると思うのだ。
善場「もしも泊まり込みを御希望でしたら、泊まりの準備をしまして、15時にこのビルのエントランスまでお越しください」
愛原「えっ?」
善場「その頃には、リサにも何がしかの変化が起きているかもしれません」
愛原「そ、そうなんですか?」
善場「それまでは、御自宅でお休みください」
愛原「は、はあ……」
善場「部下に伝えておきますので、御自宅までお送りしましょう」
愛原「も、申し訳ありません」
私達は善場主任のお言葉に甘えることにした。
[同日08時00分 天候:晴 東京都墨田区菊川 愛原のマンション]
私と高橋は、先ほどの覆面パトカーでマンションまで送ってもらった。
但し、今度は緊急走行ではない。
高橋「先生、どうしますか?」
愛原「そうだな。まずは一眠りしようか。準備はそれからだ。昼過ぎに起きる形にしよう」
高橋「はい」
愛原「あー……いや、ちょっと待った。先にリサの着替えから用意してあげよう。バッグはあるか?」
高橋「キャリーバッグでいいっスか?」
愛原「そうだな」
私はリサの部屋に入った。
心なしか、リサの匂いが充満しているような気がする。
少女には少女の体臭があるからだろう。
えーと……リサって、普段なに着てるっけ?
体操服とブルマは、さすがにダメだろう。
下着は……。
高橋「先生。なに化け物のクロゼット開けて、キンチョーしてるんスか?」
愛原「そりゃ緊張するだろ。17歳になったばかりの女の子の部屋だぞ」
高橋「見た目は全然中坊でしょう?」
愛原「そりゃそうだけど、そういう問題じゃない」
高橋「リサのヤツ、スポプラとかそういうの着けてるんスから、そういうのでいいんスよ」
高橋は手慣れた様子で、リサの下着が入っている引き出しを開けた。
高橋「こ、これは……!?」
愛原「な、何だよ!?」
高橋はショーツの詰まっている引き出しから、派手なTバックを発掘した。
高橋「化け物ガキの癖に、こんなもの持ってやがりますよ!?」
愛原「け、怪しからん……あ、いや、別にいいだろ!」
リサのヤツ、いつの間に手に入れやがった?
しかし、穿いている所を見たことがないが……。
私が清楚な綿パンを穿いているJK動画を観ていることに気づいて、控えているのだろうか。
高橋「ったく!ねーちゃんが来て、見繕えばいいんだよ!」
愛原「善場主任は、向こうの監視が忙しいからねぇ……」
取りあえず、下着数点と着替えを何点か用意して、それをバッグの中に入れた。
愛原「よし。取りあえず、こんな所でいいだろう。俺達の泊まりセットなんて、適当でいい」
高橋「そうっスね。いざとなったら、現地調達でもいいっスよね?あの辺、周りにコンビニとかありましたし」
愛原「そうだとも」
私達は取りあえず、一眠りすることにした。
何せ昨夜は、民宿で2~3時間の仮眠を取った後は、ほとんど寝ていないのだ。
高橋「昼過ぎくらいに起床っスか?」
愛原「そんなところだ」
高橋「昼飯は何にします?」
愛原「冷蔵庫にあるもので、何か適当に作ってくれよ。トーストにベーコンエッグとか」
高橋「朝飯みたいっスね。まあ、何とかなると思います」
愛原「頼むよ」
私はそう言って、自分の部屋に入った。
覆面パトカーは赤いパトランプを点灯させ、サイレンを鳴らして出発した。
緊急走行した為か、思ったよりも早く診療所のビルに着いた。
再び地下駐車場に進入し、そこから非常用エレベーター(通常は荷物用エレベーター)で診療所へと向かう。
善場「愛原所長、お疲れさまです」
善場主任が出迎えてくれた。
土曜日でも午前中は診察が行われる為か、職員達が普通に出勤している。
愛原「お待たせしました。リサの状態はどうですか?」
善場「暴走はしていません」
私は例の物を渡しながら聞いたが、善場主任の返事は曖昧なままだ。
善場主任は、すぐにBSAAの医官に『アイコール』を渡した。
愛原「リサの様子は……」
しかし、私達は入室を禁じられた。
特別処置室への入室を……。
善場「えー……単刀直入に申しますと、今のリサは、とても愛原所長方にお見せできる状態ではありません」
愛原「ど、どういうことですか!?」
善場「……どう見ても、人間の姿をしていないと申し上げれば良いでしょうか」
愛原「それって、暴走!?」
善場「変化に関しては自己制御できなくなった部分はあるでしょう。しかし、変化は著しいものの、ここの建物を破壊しようとしたり、死傷者を出そうとしたりはしておりません。なので、BSAAの定義に当てはまる『暴走』には当たらないのです。ただ、最重要警戒態勢であることに変わりはありません」
愛原「その割には、診察はやるんですね」
善場「午前中だけですし、ここは普段から施錠されているドアですので」
高橋「どう見ても化け物か。よく殺処分にしなかったな?」
善場「これで暴れたりしたら、もうアウトなんですけどね」
愛原「この処置室から飛び出るほどの変化とかしたら、どうなるんですか?」
善場「さすがにタイムリミットでアウトでしょう。こちら側は『通常の』エリアなのですから」
愛原「タイムリミット……」
善場「だから、所長方は間に合ったのです。良かったですね」
愛原「そ、そうですか……」
善場「お疲れさまでした。あとは私共に任せて、所長方はお休みください」
愛原「しかし、リサが心配です」
高橋「先生……」
愛原「私に、何かできることはないでしょうか?」
善場「なるほど……」
善場主任は少し考え込む仕草をした。
そして……。
善場「それなら、お願いしましょう」
愛原「何ですか!?」
善場「リサの着替えを取ってきてあげてください」
愛原「は?」
善場「リサはとんでもない姿に変化したことで、着ていた服が全部破れてしまいました。羽織る物だけでしたら、検査着とかがありますが、それ以外の下着や私服がありません。もしも可哀そうだと思うなら、取りに行ってあげては如何でしょう?」
愛原「それもそうですね!それと、泊まり込みの準備だ!」
高橋「は、はい」
善場「あ、いえ、BSAA関係者以外の泊まり込みは禁止されております」
愛原「ええー!?」
もしもリサが伯父さんの発明品で元に戻れたなら、きっと寂しがると思うのだ。
善場「もしも泊まり込みを御希望でしたら、泊まりの準備をしまして、15時にこのビルのエントランスまでお越しください」
愛原「えっ?」
善場「その頃には、リサにも何がしかの変化が起きているかもしれません」
愛原「そ、そうなんですか?」
善場「それまでは、御自宅でお休みください」
愛原「は、はあ……」
善場「部下に伝えておきますので、御自宅までお送りしましょう」
愛原「も、申し訳ありません」
私達は善場主任のお言葉に甘えることにした。
[同日08時00分 天候:晴 東京都墨田区菊川 愛原のマンション]
私と高橋は、先ほどの覆面パトカーでマンションまで送ってもらった。
但し、今度は緊急走行ではない。
高橋「先生、どうしますか?」
愛原「そうだな。まずは一眠りしようか。準備はそれからだ。昼過ぎに起きる形にしよう」
高橋「はい」
愛原「あー……いや、ちょっと待った。先にリサの着替えから用意してあげよう。バッグはあるか?」
高橋「キャリーバッグでいいっスか?」
愛原「そうだな」
私はリサの部屋に入った。
心なしか、リサの匂いが充満しているような気がする。
少女には少女の体臭があるからだろう。
えーと……リサって、普段なに着てるっけ?
体操服とブルマは、さすがにダメだろう。
下着は……。
高橋「先生。なに化け物のクロゼット開けて、キンチョーしてるんスか?」
愛原「そりゃ緊張するだろ。17歳になったばかりの女の子の部屋だぞ」
高橋「見た目は全然中坊でしょう?」
愛原「そりゃそうだけど、そういう問題じゃない」
高橋「リサのヤツ、スポプラとかそういうの着けてるんスから、そういうのでいいんスよ」
高橋は手慣れた様子で、リサの下着が入っている引き出しを開けた。
高橋「こ、これは……!?」
愛原「な、何だよ!?」
高橋はショーツの詰まっている引き出しから、派手なTバックを発掘した。
高橋「化け物ガキの癖に、こんなもの持ってやがりますよ!?」
愛原「け、怪しからん……あ、いや、別にいいだろ!」
リサのヤツ、いつの間に手に入れやがった?
しかし、穿いている所を見たことがないが……。
私が清楚な綿パンを穿いているJK動画を観ていることに気づいて、控えているのだろうか。
高橋「ったく!ねーちゃんが来て、見繕えばいいんだよ!」
愛原「善場主任は、向こうの監視が忙しいからねぇ……」
取りあえず、下着数点と着替えを何点か用意して、それをバッグの中に入れた。
愛原「よし。取りあえず、こんな所でいいだろう。俺達の泊まりセットなんて、適当でいい」
高橋「そうっスね。いざとなったら、現地調達でもいいっスよね?あの辺、周りにコンビニとかありましたし」
愛原「そうだとも」
私達は取りあえず、一眠りすることにした。
何せ昨夜は、民宿で2~3時間の仮眠を取った後は、ほとんど寝ていないのだ。
高橋「昼過ぎくらいに起床っスか?」
愛原「そんなところだ」
高橋「昼飯は何にします?」
愛原「冷蔵庫にあるもので、何か適当に作ってくれよ。トーストにベーコンエッグとか」
高橋「朝飯みたいっスね。まあ、何とかなると思います」
愛原「頼むよ」
私はそう言って、自分の部屋に入った。