goo blog サービス終了のお知らせ 

マーリンの美味しい生活

ストレス解消は観劇と食べ歩き。

紙屋町さくらホテル

2016年07月06日 | 舞台・映画
こまつ座の「紙屋町さくらホテル」を観に行ってきました。

場所は新宿の紀伊國屋サザンシアター。

井上ひさし作 鵜山仁演出

【キャスト】
七瀬なつみ・・・神宮淳子(ホテルの女主人・日系二世)
高橋和也・・・・丸山定夫(新劇の団十郎)
相島一之・・・・大島輝彦(言語学者)
石橋徹郎・・・・針生武夫(傷痍軍人の林と名乗る男)
伊勢佳代・・・・熊田正子(ホテルの共同経営者・淳子の従姉妹)
松岡依都美・・・園井恵子(宝塚出身の元男役スター)
松角洋平・・・・戸倉八郎(淳子を監視する特高刑事)
神崎亜子・・・・浦沢玲子(ピアノ弾き)
立川三貴・・・・長谷川清(富山の薬売り?だが実は・・・)

井上ひさしさんの作品らしい面白い舞台でした。

重いテーマなのですが、軽やかな歌声とユーモラスな台詞に笑いながら観てる内にじわ~っと涙が滲んできて心にはズキンと痛みが・・・そんな舞台でした。

これは本当にあった桜隊という慰問劇団のお話を元に書かれた戯曲で広島に投下された原爆によって丸山さんと園井さんは亡くなったのだそうです。長谷川さんも実在の人物。

戦後巣鴨プリズンで針生と長谷川が終戦直前の広島で共に過ごした三日間を思い出す形でお話が展開するのですが、それを知る前と知った後ではこのお芝居の見え方が全然違うんだろうな・・・と思いました。

私は予備知識無しで観たので、舞台稽古や宝塚芝居のところでは抱腹絶倒でしたが、その後の大島先生の教え子を思う気持ちのところでは思わず涙が  周りもすすり泣きをする人多数。

観て良かったです。

井上ひさしさんの言葉。
「楽しいときほど、その楽しさを無理やり奪われた人たちのことを条件反射みたいにふっと思う人間に僕はなりたいし、そういうのが普通にできるようになったら絶対に間違わない世の中ができると思う。」