マーリンの美味しい生活

ストレス解消は観劇と食べ歩き。

オペラ マノン・レスコー

2015年03月18日 | オペラ
初台のオペラパレスで「マノン・レスコー」を鑑賞。

蝶々夫人でお馴染みのプッチーニの作品です。

粗筋はというと、

美少女マノンは父の命令で修道院に送られる途中、立ち寄ったアミアンの宿屋で出合った青年デ・グリューに一目惚れされ、二人で駆け落ちする。

密かにマノンを誘拐して自分の愛人にしようと狙っていた金持ちの大蔵大臣ジェロントは悔しがり二人を追う。

パリに逃げたマノンとデ・グリューだったが、貧乏暮らしに嫌気が差したマノンはジェロントの愛妾となり豪奢な生活をしていた。

しかし愛のない豪奢な生活に満たされないマノンは、兄に頼んでデ・グリューを呼び寄せる。

二人が逢引しているところにジェロントが現れ、マノンは姦通罪で捕らえられ囚人としてアメリカへ流刑となる。

マノンと離れがたいデ・グリューは役人に頼み込んで同行を許してもらう。

アメリカに着いた二人を待っていたのは、過酷な運命だった。

砂漠のような荒野をさすらう内にマノンは次第に衰弱していき、やがてデ・グリューの腕の中で息絶えるのだった。

と、ざっとこんな感じ。

始まる前に粗筋を読んで、なんてくだらない三文芝居なんだろ・・・と思ったのですが、音楽の力は偉大なり。

つまらない筋なのに、陳腐な歌詞が壮大なオーケストラの奏でるメロディーに乗ってオペラ歌手から発せられた瞬間に心に切なく響いてくるからあら不思議。

これが芸術というものなのでしょうか?

考えてみれば、狂言や文楽、歌舞伎もしかり。心中物とかね。

結構、内容はグダグダの他愛もないものが多いですよね。

享楽的な小悪魔マノンに振り回されるデ・グリューが哀れですが、一貫して変わらないその純愛ぶりは素晴らしい。

それにしてもこれほどまでにデ・グリューに愛されるマノンが羨ましくもあります。

舞台作品て本も勿論大事ですが、演出・音楽・美術によって駄作にも名作にもなるのだなあと改めて感じたのでした。









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