マーリンの美味しい生活

ストレス解消は観劇と食べ歩き。

オペラ パルジファル

2014年10月09日 | オペラ
初台のオペラパレスにてワーグナーの大作オペラ「パルジファル」を観てきました。

なんと5時間40分の長丁場。正直言って疲れました~

舞台上にあるのは矩形を組み合わせたジグザグの1本の道だけ。

その道の色が変わったり部分的に上下したりするだけのシンプルなセット。

ロング・アンド・ワインディング・ロードって感じでしょうか。

キリスト教徒と異教徒の話だと思うのですが、その道の向こうにいるのはどうみても橙色の袈裟を着たお坊さんのようで私の頭の中は???

あらすじを読んではいたものの、難解で哲学的な訳詞を読みつつワーグナーの美しい旋律にうっとりしてるといつの間にか夢の中へ。

終わった後、姉が「前に観たMETのパルジファルはオーソドックな演出で解りやすかったけど、今日のはどういう演出の意図なんだろうね?METはセットも綺麗でカウフマンは美男子だったから説得力あったよ。」と言ってましたが、私も次は普通の演出で観てみたいと思いました。

演出家の話では、キリスト教と仏教には似ているところがあるのでキリスト教か仏教かということは大した問題ではない。ワーグナーは、聖杯を守る騎士団=余計なものが一杯付いて形骸化したキリスト教、として密かに糾弾しているのだそうです。
そしてキーワードの「共苦によって知を得る」というのは、人々の苦しみを共に分かつ(同情する)ことによって悟りを開くということを意味しているのだとも言っています。
彼は仏教徒の多い日本人に理解しやすい様にというコンセプトで、悟りへの道の途上にお坊さんを配したのかな?と考えると腑に落ちます。

それにしてカテコも含めると約6時間の長丁場、演じる方も観る方も体力勝負。

でもワーグナーの音楽って本当に美しく麻薬的です。

久しぶりにルードヴィッヒが観たくなりました。


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