ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

モバイルキャストの現状

2008年05月11日 | ITS
一昨年の6月、モバイルキャストって会社は危ないんじゃないか、ということを間接的な表現で記事にした

そして、現在同社を取り巻く環境はかなり複雑な状況になっているようだ。
モバイルキャスト&倒産」でググるとおやしげな話が山ほどでてくるが、ここでは憶測を排し、客観的な事実だけを記載しよう。

同社は現時点で営業を継続している。
しかし、同社のWEBサイトでは、プレスリリースの最後の更新は2007年7月で止まっている。
つまり、もう一年近く新商品を発表していないし、対外的に発表するような事柄もないということだろう。

追記:2008年7月に新商品(既存商品にタイアップブランドのデザインをいれたブルートゥースヘッドセット)を発表してます。
追記:2008年12月にノイズキャンセリング付きイヤホン型BT「MP320-MK」を発表しましたが、どうも12月28日現在、なぜかまだ実際には販売されていないようです。リンク先の下のほうに記載あり。

また、日本唯一のサードパーティーテレマティクスとして事業展開していたアウディジャパンの「アウディクラブコンシェルジュ」は昨年の夏ごろにサービスを停止したらしい。

そして、同社については未公開株の勧誘など、怪しい話がでている。これは同社の名前を借りた詐欺行為なのかもしれないが、もうひとつ不可解な投資話があるのだ。

プレッヂ投資事業有限責任組合というのがある。
これは投資ファンドなのだが、投資先はモバイルキャストだけ。出資を一般に募っている。ベンチャーへの出資といっても、一年間プレスリリースのない会社への投資がいかに冒険であるかは言うまでもないことだろう。
モバイルキャストと一体になった資金繰り策と見られても仕方がない。

プレスリリースが途絶える直前の昨年6月に日産カーウイングスとのコラボレーションのプレスリリースをしている。

このように、モバイルキャストという会社はテレマやブルートゥースの世界ではそれなりのポジションを持っていた会社だ。
インターネットITS協議会の幹事会社にもなっている。

これ以上おかしなスキャンダルへと発展しないことを祈る。