ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

ITS車載器はこれで終わったのではないか

2009年03月18日 | ITS
前のエントリーで指摘したとおり、ETCは品薄となり国交省はETC助成の期間延長を示唆した。そりゃそうだろう。
もともと1000円乗り放題でETCは売れていたのだから。
これで、いままで何らかの理由でためらっていた人たちの車にもETCが装着されることになる。

デザインがいいからとか、性能がいいからと言ってETCを買い替える人はいない。
逆にクルマを買い替える時に外して付け替える人も多いと思う。

一方、ETCが使っている通信方式であるDSRCを利用して安全運転支援をするというのがスマートウェイの構想で、そのためには情報をナビ画面などに表示できる専用の機器(ITS車載器)が必要となる。
今後、ETCはこの機能を付与したITS車載器に変わっていくというのがスマートウェイの描いている絵なのだろうが、ここまでETCが普及してしまっては、もはや絶望的だ。
安全運転支援という付加価値でETCの買い替えが発生するとは到底思えない。
(2008年には市販されるといわれていた)ITS車載器は結局実現せずに終わってしまうのではないか?

車載器が普及しなければインフラ整備も意味がない。
この手詰まりの解消はほとんど不可能に思える。