ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

瀬戸内海のフェリーと高速割引

2011年02月23日 | 高速道路
瀬戸内海のフェリーが揺れている。
瀬戸内海汽船、石崎汽船が運行するフェリーは広島-松山の普通車で1万1700円。これを8000円に値下げしたが、高速道路平日割引が実施されれば本四架橋をつかって2500円。所要時間もあまり変わらないとすれば、致命的な打撃となる。

しかし、川に橋ができたら渡しは廃業が定めだろう。今まで橋の料金が高くてフェリー生き残ってきたことのほうがおかしいのだ。本四架橋にどれだけお金を使ったのか。

フェリー関連に従事されている方には非常に酷なことだが、これは仕方がない。それが構造変化というものなのだ。

それよりも問題なのは、2月16日付け毎日新聞(地方版)に記載されているこの記事。

「湯崎英彦知事は1月31日にあった本四道路料金の調整会議で『国の料金政策で航路が影響を受けている。国が責任を持って対応すべきだ』と発言したが、国土交通省から具体的な返答はなかったという。」

国策によって構造が激変し失職する人に対しては、十分に国が支援しなければならないはずだ。

フェリーを利用しても高速割引の乗り継ぎ料金を認めるような施策が検討されているようだが、そんな生半可な延命策は不要だと思う。むしろ構造的に消滅する産業に従事する人々への支援を重点的に行うべきだろう。