ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

日本は中国に負けているのか

2017年08月09日 | 中国生活
先日に引き続き。
報道やSNSで中国のトンデモな話が飛び交っている。それをもって、中国はトンデモな国だという印象を持つひとは多い。
前職の職場で単身赴任してた同僚の奥さんがまさにこれで、不潔、危険、中国人は嫌いといって3年間一回も中国に来なかった。

しかし、日本の報道が流すネタは中国のLINEやツイッター相当のSNSで拡散しているものから拾ったもので、中国でもトンデモだから拡散している。
例えていえば「日本のコンビニ店員はみな暑くなるとアイスクリームのケースで昼寝をする」と思われてしまうようなものだ。

こちらで暮らしているとわかるが、たしかに人の迷惑をしてもされても気にしない性格とか、衛生観念とか日本に比べればかなり問題があることは事実だが、日常で不快になるような場面はいうほど多くない。
前にも書いたとおり、こうしたネガティブな固定概念を持っていることで敵を過小評価し実力を見失うおそれがある。

ITやスマホをベースにした新ビジネスがどんどん現れ、消えていき、生き残るものはとんでもない成長をする。
この変化のスピードは恐ろしく早い。一年たったら別世界のようになっている。シェア自転車、外食宅配など、本当にあっという間に広まった。

以前のエントリーでは、これに対する事実認識が甘いことに危機感を表明したが、もう一つ日本の問題が有る。

この新事業へのチェレンジ精神という面ではアメリカに似ているように感じていた。
当然、新事業にチャレンジするのは若いエリート層。彼らもしくは彼らの周りの友人達は少なからずアメリカ留学をしている。
この辺にも最近の中国のスピード感ある変化の理由があるのではないか。

一方、日本の若者からはどんどん海外志向がなくなっていることは最近の種々の調査でも明らか。
その理由が、言葉が通じないし海外は危険、というのも悲しいんだけど、これには大きな危機感を持っている。
※アメリカの海外留学生数 日本人1.9万人 中国人32.9万人。人口差以上の差。しかも中国は14億人いるとはいえ日本と生活レベルが同じ(かそれ以上)人の数で言えば数億人。

もう、本当にこのまま内向きな風潮が続けば日本という島国だけのクローズな市場で生きていくしかなくなる。
お金が有るうちは良いが、いずれ人口が減り、年金や医療保険負担が重くのしかかることは間違いないのだ。