たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

(1)「うだつ」と「和紙」の町 美濃 11/1

2015年11月23日 | アウトドア



今日は美濃に立ち寄りました

美濃と言えば「うだつの上がる町」と「和紙」

埼玉県、石川県と共に「手すき和紙の技術」が認められ無形文化遺産に登録されて早一年が経ちました

今日は、その和紙で栄えたうだつの上がる古い街並みを取り上げたいと思います


松の木の向こうに見える家は歴史資料館となっている今井家です

この今井家、江戸時代には庄屋を勤め幕末から昭和10年まで紙問屋を営んでいた商家でした

間口12間、奥行き80間の敷地に建坪90坪という紙商人全盛期を今に残す市内最大級の建物だそうです

私の手には早くも土産の袋が






シットリした間取りに水琴窟の水の音が微かに聞こえる落ち着いた庭

如何に紙で財を成したかが伺えますね




この町には祭の時に「美濃流しにわか」という落語の様に落ちをつける即興劇が競われます

通常4人で行われますが今日は今井家当主(?)が4役を熟して実演して下さいました

       



蔵の内部には町の歴史を語る資料や沢山の貯蔵品が残されています

その中で和紙で作った4m以上有りそうな「日本一の羽子板」に目を奪われました



       



一番町通りに有ります今井家を後に通りを散策しますと

いたる所に夜になると灯りが灯されるで有りましょう和紙の行灯が目を引きます

片隅に有った当時の名残である「馬つなぎ石」にも興味を惹かれました

嘗て牧谷や上有知の紙問屋から荷馬車で紙を運んだ時に馬をつなぐ石として使用されていたんですね






更に歩き二番町通りにやって来た時に屋根の上に面白いものを見つけました

江戸時代、度重なる火災に見舞われた住民は庇の上に「秋葉様」を祀り町の安泰を願ったのだそうです






この家は造り酒屋、小坂家です

他の家と違うのは屋根が「むくり屋根」と言う湾曲した形でしょうか

どっしりした構えの中に、こうした優美さを覗かせる先人のセンス、大したものです

そして暖簾に書かれた美濃の地酒 「百春」

これは「健康で百度目の春が迎えられます様に」という祈りを込めて命名されたとの事

お酒の名前まで洒落てるんですね

       

時代が感じられる土塀に和紙の貯蔵蔵などにも味わいが感じられます




この両家よく見ますと「うだつ」が重なっています

「ん?○○家に立派なうだつが上がったと?

 なに、儂の家の方が上なのに小癪な・・・」

そんなエピソードがどうやら有ったらしいです

そもそも「うだつ」とは防火壁で有ると共に富を象徴するものでした

私達は「うだつがあがらない=何時まで経っても出世しない」と言う言葉を良く耳にしますよね




時を遡っての町歩き・・・少しばかり疲れました


そこへスーッと現れた一台のスポーツカー

カメラを向けると「すみません、直ぐにどかします」

いえいえ、新と旧 そのミスマッチが良いのです、そのまま そのまま

続く


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コメント (10)
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