平成4年8月

7時35分、登山口である猿倉荘を出発

村営白馬尻荘まで約55分(8時半着)
ここから大雪渓の登りが始まります



時折りカラカラと落石の音がする中、雪渓を登り詰めればお花畑
その想いを胸に一歩一歩ベンガラに色付けされた一筋の道を辿ります
ほぼ半ば迄やってきた時の事でした
一抱えもする大きな石が落ちて来たのです
その石は私達より、かなり後方を登って来た女性を直撃しました
その事は家に帰ってからニュースで知ったのですが
埼玉からやって来た美容師さんとの事でした


葱平までは白馬尻から2時間55分(11時40分着)、ここで大休止です
周辺は見事なお花畑だったはずですが何故かアルバムには残されておりません
舌の写真の後方の山は杓子岳です

葱平で朝食を取り村営頂上小屋についたのが14時半でしたので
葱平から1時間ほどだったでしょうか
思ったより雪渓の登りは楽でむしろ葱平からが、きつかった様に記憶しています
白馬山荘は此処から20分先、もう口をきく力も失せたまま
ただ黙々と黙々と・・・
3時25分到着しましたが、その時は
白馬山荘の写真を写す余力も残されておりませんでした
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翌朝


昨日は3000m近い山荘のレストランで軽音楽を楽しみながら
コーヒーを味わう贅沢な時を過ごし明朝の御来光を楽しみに早目に就寝
しかし翌朝、霧は依然と濃く強風の中、15分の道のりを山頂に向かいましたが
視界は閉ざされシンセサイザーの響きがコダマするのみで
残念ながら御来光を望む事は出来ませんでした

小屋を6時15分に出発し杓子岳には7時45分着
スッキリとは晴れてくれませんでしたが先ずまずの展望です




8時55分鑓ヶ岳山頂着
(アルバムの日記より)
その日は鑓温泉を経由して猿倉へ戻る工程だが尾根歩きも結構きつく
時折り見える剣岳や咲き乱れる花々に一時、疲れを預けながら
何とか鑓ヶ岳の頂上に着いた時
風も止み視界が開けて素晴らしいアルプスの山々に取り囲まれた
暫く時の経つのも忘れてカメラ片手に山頂を右往左往


途中、雷鳥の親子に遭い1mほど接近してシャッターを切ったが
登山者のマナーの良さか全く警戒する事無く砂浴びをしていた
鑓温泉に着くと(12時10分)さっそく雄さんは露天風呂に浸かり
最高の贅沢を満喫
ベンチからは戸隠山が良く見える
あれは3年前、蟻の塔渡りの恐怖がまた思い出されてくる

温泉を辞し雪渓を渡りかけた頃、雄さんの足が攣るというアクシデントが有り
猿倉に戻ったのは予想外の時刻になってしまい時間の記票も有りませんでしたが
それでも無事、旅館「白馬荘」に山靴を脱ぐ事が出来たのでした

