全行程12:30(徒歩9:20 休憩3:10)
今回は山行記が有りませんので残されたメモの走り書きから当時を思い出して記したいと思います。
仙丈ケ岳は3つの大仙丈・小仙丈・藪沢というカールを持つ山で稜線にはアレート(氷食山稜)の名残が見られ、それが美しい山容を形成しています。又花の山でも有名との事。幾つ見られるかそれも楽しみです。
出発点の北沢峠(マイカーは此処まで入らないので広河原に車を置きバスを利用)
広河原から暫くシラベ、コメツガの樹林帯を登る。林床はマルバタケブキの群生
大滝の頭を過ぎると森林限界、開けた景色にここまでの登りの辛さが一変に吹き飛びます。ここからハイマツ体の広い稜線を通り遂に小仙丈ケ岳に登り着いた。
目指す仙丈ケ岳
小仙丈ケ岳からは北岳・甲斐駒ケ岳・鳳凰三山が雲間に望め足元には美しいカールが広がっていました。ここから仙丈ケ岳迄は気分の良い稜線漫歩です。
仙丈ケ岳到着
カールの底に建つ仙丈ケ岳避難小屋
氷河浸食によって出来たU字状のカールが広いと言う表現の千畳から仙丈岳になり後に仙丈ケ岳に転化したとの事です。
イワヒバリが遊びに来ました
ベンケイソウ
この時、雷鳴が轟きそれが徐々に近づいて来る嫌な予感。近くに居た夫婦が「神の毛がザワザワしてきたぞ。直ぐに下りた方が良い」その言葉に山頂に居た全員がリュックを担ぐや一目散に小屋に向かって稜線を走る。カッパを出している余裕も無し。頭上で時々身を震わす様な雷鳴。生きた心地もしなかった。雄さんが小屋に入った途端に鳴った雷はザックの金具に落ちたかとヒヤッとしたが、これは後で解った事だが小屋のトイレに落ちたものだった。
びしょ濡れの衣類を脱ぎ捨て布団にくるまっていると蒼い顔をして駆け込んできた男性が「小仙丈ケ岳に居た時に岩に落ちた稲光が僕の腿に伝わって来た」と話していた。見れば腿の所が丸く紅くなっている。私にとっても長い登山歴の中で初めての経験だった。続きますのでコメント欄はお休みです。