たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

犬山城と有楽苑 10/31

2015年11月19日 | アウトドア





本日は犬山城、有楽苑の二つの国宝を廻ります






愛らしいですね

お城の入口に有る三光稲荷神社(嘗ては城の郭だった)では七五三を祝うご家族の姿があちこちに

許可を得て何枚か写させて頂きました

城は小高い山の上に建てられていますので神社からは石段と敷き石の道を登ります

漸く城門を潜った先に天守閣が見えてきましたよ






上の解説にも有りますが天守は現存する日本最古の様式だそうです

3層4階と言う小振りな城ですが

約5mの石垣(自然石を殆ど加工しないで積み上げた「野面積み」)の上に建つ姿は貫録十分

貫録と言えばお城をジックリ見ていますと・・・お気づきでしょうか?

唐破風を髭と見れば何処か武者の顔に見えてきますよね


階段は急勾配な上に数えきれない見物客が踏んでいる為、滑りやすく登り降りは要注意






絶景ですね

お殿様と同じ目線で眺める事にしましょうか

「フムフム、民の暮らしも潤っている様だ

 蛇行する木曽川の流れの何と美しい事か

 明日の川下りは「寧々」にしようか「淀」にしようか・・迷っちゃう~ゥ・・・」

何て言ってはいられない国取りの事で明け暮れた時代です

目まぐるしく変わる城主は果たしてこの景色を一服の絵画を観ている気分で見下ろした事が有ったのでしょうか

二枚目の小さな山は伊木山で別名を「夕暮れ富士」とも呼ばれているそうです

小さいながら綺麗な三角錐です


この間は武者隠しの有る創建当時の城主の居間ですが意外やシンプルですね


城を出ますと直ぐ左手にお杉様と呼ばれる杉が大切に保存されています

昭和40年ごろ落雷に寄り無残にも上部は無くなってしまいましたが当時は24m、城よりも遥かに高かったとか

私が無理な姿勢で撮影しても、それでも残された上部までは写す事が出来ませんでした

今はノウゼンカズラが枯れた杉を支える様に絡まっています


さて、私達が次に訪れたのは城から徒歩約10分ばかりの所に有る有楽苑、国宝茶室如庵でした










此処は犬山城での喧騒も全く無い静かな一角です

先ずは復元された弘庵

中には入れませんが、こんなところで庭を眺めていたなら どんなに気持ちが落ち着く事でしょう

竹林の美しさに見とれ何時しか私達は誘われるように奥へと導かれていきました
















国宝如庵は織田信長の実弟“織田有楽斉”が建てた茶室です

(因みに有楽町は有楽斉の屋敷が有った為、そう名付けられました・・と司馬遼太郎は言っています)

程よい紅葉の中の佇まい

静けさに満ちた石畳

滴る水の僅かな音さえ心地良く耳に届きます

次へ行く前に、もう少し、詫び寂びの世界に身を浸す事に致しましょう


人気ブログランキングへ

世界一周の旅・犬山リトルワールド 10/30

2015年11月17日 | アウトドア
予定では明治村だったのですが

どらさんや下栗で同宿した方が「リトルワールド」の方が見応えが有ると仰っておりましたので

それではと小牧東で高速を降りR16で目的地に向かいます

時刻は14時10分 

入場料は一人1700円、家族で来たら大変な出費ですね


左の方から流れる賑やかな音楽に誘われて野外劇場に向かいますと

丁度ウクライナ人によるサーカスの実演の最中でした

17時閉館ですのでそうユックリ見ている訳にも行きません

先ずは日本(沖縄、アイヌの家等々)に始まってお隣の国、韓国、中東へと続きます

全てを載せていたら凄い数になってしまいますので印象に残った国の建物

そして私が訪れていない場所にスポットを当ててみたいと思います



     



先ずはトルコ・イスタンブールです

小さなテーブルに並べられた銀食器・・・お洒落ですね

その家を見るには如何に銀食器が手入れされているか・・・なのだそうです

因みに群馬の昔は如何に「うどん」が上手に打てるかでした

     

ナマステ~

インド・ケララ州にやってきました

リトルワールドでは各場所で貸衣装コーナーが有り、この様に皆さん各国の衣装を楽しんでおられます



     



ここはインドネシア

小さい写真はチベットの「マニ車」と「マニ垣」ですが

マニ車は回す回数だけ経文を唱えた事になり

マニ垣は、この前を歩きながら願を掛ければ願い事が叶うと言うのですから何と効率的な事でしょう

シビレを切らしながら長々と般若心経を唱える必要は無いのです




ついに私は西アフリカ・カラセーナに来てしまいました

もし貸衣装を借りるとしたら、男性のこの衣装が一番似合いそうかな、ワタシ


此方は南アフリカ・ンデベルです

驚き 西と南とでは、こうも違うんですね。

     



ここはシリアの砂漠地帯ベドウィン

そもそもベドウィンとは町でない所に住む民と言う意で羊や山羊を放牧して暮らす遊牧民の事

このテントは左が女性、右が男性と部屋が中央で仕切られています

でも一夫多妻制(4人までOK)と言いますから、どうなんでしょうね

子供の数も20人は普通なんですって

私がアラブの国に抱いていたロマンは今、ガタガタと・・・

しかし「ロレンスと逞しいアラブの男性」の姿は壊さずにそっと仕舞って置きたいと思います



      



さぁ登場です アルベロベッロ

イタリアを訪れた時に行きたいと思いながら行けなかった場所

約1500軒余りの小さな町ですが白壁に石で作ったとんがり帽子の様な屋根(トゥりッリ)

この様な特異な家がズラリと並んだ街並みは何だか童話の世界に見えますね

今でも行かなかった事を悔いていますが今後チャンスが有るならば絶対、行ってみたいと思います


オーストリアの壁絵はいいですね

此処は旅行した所の一つですが絵が美しく懐かしさもあって載せる事にしました

ヨーロッパでは壁に絵のある建物を良く見かけます

これは装飾と言う事でも有りますが番地や看板の役目もしている事を以前の旅で学びました

イルミネーションでチャカチャカしている看板よりもズッと情緒が有りますね


一見舟の様に見える高床式のこの家

これはインドネシアのバタッタに有る建物なんですって

竹を割り幾層にも葺いた屋根

そして周囲に施した彫刻と彩色

実際はもっと華美だったのかも知れませんが側に寄ってしみじみ眺めますと

安定感と共に技術の高さが伺える威風堂々とした建造物でした






(屋敷内の祭祀場)

バリ島、この国は新婚旅行や観光で行ってらっしゃる方も多いのではないでしょうか

私の親戚も観光で訪れ土産にバックを頂きましたが残念ながら私は行っておりません

ここでは点在する建物よりも彫刻に目を奪われました

何しろ小型ナイフで掘られたものと言いますから驚きです




最後はペルーの大農園の領主の邸宅です

南部アメリカと言えば思いつくのがビビアンリーが演じたスカーレット・オハラの「風と共に去りぬ」

若かりし頃は放映される度に観たものですが今となってみれば

こうした綿花栽培で潤った時代の陰に奴隷制度と言う悲しい事実が有った事を忘れてはなりませんね

見学し終わって時刻を確認すれば閉館時間ギリギリの16時52分・・・良く歩きました


(川は木曽川です)




犬山城に着いたのが5時ごろでしたか

さて、今宵の宿泊を何処の道の駅にしようか探している内に気が付けばお城が夜空に浮かんでおりました


人気ブログランキングへ

閑話休題 雨上がり

2015年11月15日 | 
外みれば 雨滴にこもる 寒さかな


寒い朝、雨上がりの水滴に感動し旅行記をちょっとお休み






よく見ればそこには小さな宇宙

どんな命が有るのかな?








ほんの一瞬、垣間見せる自然の姿です

風よ吹くな


人気ブログランキングへ

下栗の里、もう一つのビューポイント 10/30

2015年11月14日 | アウトドア



昨夜、教えて頂いたもう一つのビューポイントに足を向けてみました

ハンバ亭先のポイントは上から見下ろす感じでしたが

此方はどちらかと言うと見上げる感じ

車で約10分位でしたか

此処まで足を延ばす観光客も居ない奥地です


贅沢な時間を過ごした私達は6Kの道のりを秋葉街道に下りました

相変わらず狭い林道は一時も気は抜けませんが

と・・・前方で ロッククライミング・・じゃ無い、お仕事でした





       

フー  ようやく宿場町の雰囲気を残す上町集落に到着です

笑顔で挨拶をしてきた散歩中のお婆ちゃん

「昨日は上に泊まったの?いま宿泊料は幾らだった?」と言うので「6800円でした」と応えると

「随分、高いね、役所に勤めている孫に言わにゃぁあかんね」・・・私達は随分安いと思っていましたのに・・・

「そこに祭の伝承館も有るから、まぁゆっくり見て行って下さい」→(本当はこんな標準語では有りませんでしたが)

遠山郷では古くから国の重要無形文化財に指定された霜月祭が行われていますが

各地区に寄って日にちが異なるので数日間に渡る事になります

霜月(11月)となり太陽の光も弱く、あらゆる生命の力が衰える頃

人々は神を招いて湯を立て共に生まれ変わろうではないか そんな願いから始まった信仰なのでしょう




この竃は毎年作り変えられるのか“未だ乾いていないので竃に触れないで下さい”と言う注意書きが有りました

この竃で湯を沸かし先ずは煮えたぎる湯に手を入れ左右に跳ねかけて神に湯を差し上げます

次に湯の飛沫を浴びた神が竃の回りを3回まわっては立ち止まり民衆に向かって湯を跳ね上げる

その湯が掛かれば目出度しとなる訳ですが何と言っても熱湯

飛沫は浴びたいが熱いので逃げ回る、でもそれでは御利益が無い

騒然としたクライマックスを迎えて祭りは鎮めの湯となっていくわけです

そういえば直ぐ前の神社で行われる節分会でも煮えたぎる湯を観衆に向けて笹で跳ね飛ばしていたのを思い出しました






これらは祭りで使われる面ですが現在41の面が有るそうです

しかし、人工減少と言う問題が生じてきた昨今、面の被り手を探すのに一苦労するのだとか

過疎化が抱える現実なんですね




雪深い遠山郷の雰囲気が感じられる姿が印象深い面です

その極寒の地で民衆が拠り所とした真言密教の印

ここに生きる人達の素朴さを強く感じました


さて、この矢筈トンネルを潜り私達は一路、愛知県を目指します


人気ブログランキングへ

天空の里 下栗 10/29

2015年11月12日 | アウトドア

山里の 闇の早きや 枯れ尾花



山の後は下栗の里のビューポイントを案内して下さるとの事

狭い林道の急な斜面を走る走る ぶっ飛ばす

どらさん、中々やりますね(笑)

村の最上部に建つ蕎麦屋「はんば亭」の駐車場に車を置き其処から登山道とも言える道を20分余り

気持ちが逸りますが踏み外せばチョットやばい事になりそうな細い道

ここは焦らず落ち着いて・・・




一度は見たかった「日本の里100選」 下栗

私が此処を知ったのは未だ数年前だったでしょうか

漸く夢の実現です

絶景は言うまでも無い事ですが見て下さい この斜度

説明に寄りますと最大斜度38度だそうですからスキーの上級者コース並みと言えるでしょうか

それよりも何よりも何時からこの村は存在したのか、それも気になります


これは二度芋(ハンバ亭の前の出店)

二度芋とは春と秋に収穫されるジャガイモの事ですが今は春のみとの事で

看板の名前も「コロコロじゃがいも」です


夕日がそろそろ山を紅く染めようとする頃、名残惜しくもお別れの時間がやってきてしまいました

楽しいと思える時間は過ぎるのが本当に早い


今日、予約してある「ひなた」に「夕景を見てから向かいます」と電話を入れ

少しばかりヒヤリとしてきた空気の中、大分、人数も少なくなった観光客と共にその時を待ちます





秋の陽はつるべ落とし、それを実感する様にほんの僅かな幕切れでした

冒頭の写真も此処での撮影でしたが夕焼けビューポイントと謳われる割に山の上部を紅く染めたに留まったのは

私達に運が無かったからなのでしょうか


       

車一台がやっとと言う村の中の道

漸くの思いで民宿に辿り着けば・・・










どうですか、この見事な夕焼け

真っ赤に染まるアルプスの神々しさ

色が褪せるまで立ち尽くす私は震えながらも只、一瞬のドラマに釘づけされるばかり

早めに降りてきて本当に良かった、運が無かったのでは無く場所が悪かったんですね

ここでまた一句、浮かびます

名残り陽の 余りに早し 鄙の里


今日の宿泊者は3組、6名です

民宿の畑で採れた野菜が主の素朴なお料理ですが、それがまた嬉しい


「囲炉裏があるから温まって行きなされ」

檜に似た香りの風呂にリラックスし部屋へ入ろうとした時に、女将さんに呼び止められます

16年前にご主人を亡くし、それからは一人でこの民宿を切り盛りしてきた事や

ご主人がいた頃には良く鹿を射止めてきてくれた事等々

女将さんの話は尽きません

明日は宿泊者が教えて下さった、もう一つのビューポイントに向かいます


人気ブログランキングへ