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たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

思い出に残る山(13)北岳・間ノ岳

2017年08月22日 | 心に残る思い出の山

H5年8月

富士山は眺める山 そう思っている私達にとっての最高峰は北岳です




この日は雨が降ったり止んだりと目まぐるしく変わる天候でした

登山口から3時間大樺沢二俣に到着です

晴れていれば、ここから北岳バットレスが見えるはずですが

残念ながらガスが濃くキタダケの「キ」さえ望む事が出来ませんでした

長い雪渓は何処までも続きます

  

苦しい登りですが一歩一歩

「急登に次ぐ急登は自分との闘いでしかない

相手を気遣う余裕すらなく一歩一歩、歩を進めなければ目的地に辿り着けないと

ただひたすら足を前に出していた

直ぐ前を登る女性二人が二歩進んでは立ち止まる行動にイライラして

「立ち止まらないで下さい」とつい口に出してしまったのも

心に余裕が失われてきたせいかもしれない」


大樺沢二俣で昼食をとり

そこから3時間、難所の八本歯のコルまでやって参りました

「ボーゴン沢の頭を抜け露岩帯、ハシゴを慎重に進むと斜面全体に

ハクサンイチゲ、キンロバイ、シナノキンバイ、トリカブト、オダマキ等々

色取り取りに高山植物が辺りを埋め尽くしていた

ここで少しばかり親しくなった若い男女3名が図鑑と照らし合わせながら

一つ一つチェックしていたので幾つか教えて頂いた

教えて下さったのは東京から来た恵美子ちゃんと言う子だった


広河原から8時間

こんな天気だから今日は登山者も少ないだろうと北岳山荘に着くと

どこから集まって来たのかと思う程ごった返していた

布団も2人で上下一枚づつ、単独で来た人は他人と?私は嫌だな!「

雨なので外にも出られず5時半の夕食までビールを飲んで横になっているしかない

食堂には浩宮様が宿泊された日の記念写真が掛けられていた

トイレは水洗に造り変えられ布団は羽毛布団を下からワザワザ運び上げた

と言うのだから何と言おうか・・・

お蔭で私達はその恩恵に授かれたのだから有り難い事だが




翌朝、目を覚ますと窓の真正面に富士山が有った

手を伸ばせば届きそうである

きっと浩宮様も、この山荘の窓辺に立って胸躍らせて眺めた事だろう

朝食前、外に出て御来光を待つ

正面に富士山を望みながらの荘厳な一瞬である

御来光は何度観ても素晴らしい!






山荘にリュックを預け間ノ岳まで足を延ばす事にした

赤い屋根の北岳山荘から中白峰(3055)迄はハイマツのプロムナード

悪化するのではないかと心配した天候も予想に反して爽やかに晴れ渡り

朝露に輝く高山植物を見ながらの稜線漫歩が楽しめた

振り返ると南アルプスの盟主に相応しくドッシリとした姿の北岳が








中白峰から間ノ岳迄は3000mのスカイラインを気持ちよく歩けるものとばかり

思っていたら、差に非ず岩稜帯のキツイ登りが待っていた

高山植物に励まされながら漸く間ノ岳山頂(3189・3m)に着いた時は

中白峰から約1時間半の時間が過ぎていた

苦しい登りが連続した後だけに農鳥岳や塩見岳が視界に飛び込んだ時の

喜びは大きかった (以下略)

  

稜線には既に横から雲が動き始め北岳のピラミダルな姿もガスの中に

消えてしまった 「もしかすると雷鳥が見られるかもしれない」

そう、雄さんが言った通り中白峰で小休止をとっていると

ハイマツ帯の中に6~7匹の子供を連れた雷鳥を見る事ができた

(略)

北岳山荘からいよいよ北岳への登りだが、此処がメチャクチャきつい

道半ばで私はヘロヘロに




体力の限界を超えたかなと思われた時、山頂表示が目の前に

展望なんてもう、どうでも良い   (略)  



  

本来は北岳の肩にもう一泊する予定だったがパス

無理してでも降りて桃の木温泉の湯に浸かりたい

小太郎尾根を駆け下り御池小屋で記念の写真だけを撮り


という事で登山口の吊り橋までの急坂を休む事なく駆け下って来たのでありました

19時になってしまっておりましたが温かく迎えてくれた桃の木温泉の女将さん

気持ちの良い湯量豊富な温泉に一気に疲れがとれた思いでした

皇太子さまのエピソード

ロビーで休んでいた私達の所にやって来た女将さんが言うに

「あの時は大変だったんですよ、登山の前日までに70灯の外灯を付ける事

登山道の石は一つも無いように片付けるべし、お付きの人達(70名)の羽毛布団を小屋に運び上げよ

そんな御沙汰がおりたのだとか

ただ、浩宮様が「昭和天皇が行った場所に私も行ってみたい」とのお言葉には

其処までの整備はとても出来ないと諦めて貰いましたけどね」

女将さんは昨日の事の様に語ってくれたのでした

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庭の花(夏)

2017年08月20日 | 
せっかくの夏休みだと言うのに子供の声が聞こえません

冴えない今年の夏です

こんな時には少しでも彩りの有る物を載せて気持ちだけでも明るく


キツネノカミソリが咲き始めました

今年は株も増えて一段と賑やかです

カメラを構えて・・・・・・・・・・・ポキッ!

ありゃりゃ、お尻で一茎を折ってしまいました


未だ色も鮮やかに咲き続けるスイレン


オトギリソウに実が付きました

赤さが今一なのは、やはり天候のせいなのでしょうね


ヒューケラ この花も長持ちです


マリーゴールド

何時の間にかこの色一色に


グラハム・トーマス

二回目の開花、次は秋にまた開花します


シュウカイドウ

名前も好き 花も好き


ヨメナ & ヒオウギアヤメ


青花フジバカマ

たったの一鉢が二年で物凄い株数に

このままでいたら此の花に庭を占領されかねない勢い


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こんな雲、見た事が無い

2017年08月18日 | 自然



7月の夕暮れ間近

チューブから絞り出された様にぬるりと流れ出る雲

何か異変が・・・?


まるで波のうねり

ぷかぷか浮いてうねりに身を任せてみたくなる様な

                    (泳げないくせに)


オーケストラの如く




雅楽の如く



飛龍の如く


天と地の懸け橋




静と動


下界を覗き見る雷神


コバンザメがイッパイ


皆さまの目には、どのように見えたでしょうか


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南牧村の「ひとぼし」

2017年08月16日 | 年中行事

8月14・15日 南牧村大日向で「ひとぼし」が今年も行われました

国指定・選択民族文化財に指定されているこの祭り、400年の歴史を持っています

「甲斐の武田が上州に攻め入った時に領主・小幡氏の圧政に苦しんでいた村民が

武田方に味方し松明に火を点じて多数の武田勢にみせかけ

小幡群を打ち破ったという史実に求められており

その時の喜びを火祭りの形で伝えたのがこの行事で有ると言われている」

以前は近隣地区の何カ所かで行っていたという事ですが少子化や過疎などの

影響で現在では、ここ大日向地区に伝承されているのみだそうです

  



此処の所の悪天で水かさを増した南牧川を挟んで対岸に建つのが安養寺

ちょうどサルスベリのピンクが寺を彩っておりました




「ひとぼし」は18時から行われますが私達が付いた時には

ベストスポットを決めて陣取ったカメラマンがこの通り






先ずは小手調べ

カメラを持つこちらも小手調べ、もう少し暗さが欲しいですね


束ねた稲わらに火を点け欄干から身を乗り出して力いっぱい振り回します

  







お見事!

ハッピを纏っていないので素人さんの様ですが中々力強いですね




燃え盛りながら炎が弧を描いて勇壮に回転し




太鼓の音もいよいよ激しく谷あいに響き渡れば

回し手の腕にも一段と力が漲ってまいりました




橋に移動すると「この煙を浴びると風邪をひかないのよ」と

お孫さんに話して聞かせているお婆ちゃん

お盆で田舎に帰って来たのでしょうか

しっかり手を繋いでいる可愛い坊やの姿が有りました


橋のたもとでは大勢の参加を待って稲わらの束作りが休む事無く行われています




19時を回った頃、雨滴が頬を濡らしたのを合図に私達は退散


シャトルバス利用者が長い行列を作っていましたので駐車場までの15分

家々の盆飾りを眺めながら帰途に着きました


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ヒグラシ・これも擬態? 警告を無視したスズメバチ

2017年08月14日 | 

杏の木をねぐらと決めたヒグラシ

7月中、身動きもせずズッとここに居座り続けておりました

どこか物悲しく、そして郷愁をそそる鳴き声

こうなると気になるものです

「おや?ヒグラシが居ない・・・」

「居るよ!そこに」

「エッ?何処よ」

そんなやり取りをするほど木に同化してしまっています

その鳴き声も今は聞こえなくなりました

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

目の色を変えたここの主

此処に来たのが運のつき、仕掛けて仕損じなしとばかりに輪ゴム片手に立ち上がる


哀れスズメバチ

だから、あれ程此処へは近づくな!と言ったのに~


長閑な田園地帯に起きた出来事でした


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