まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

違う、そうじゃない

2024年02月16日 21時40分16秒 | 日々雑感
父が毎日のように「もう先がない」「どうせもう終わりだ」みたいなことを言う。

数年前に9時間に及ぶ大手術。

三年前には病の宣告。

そして昨年、また手術。

終わりどころか、不死のようだ。

80代後半、「もう先がない」ってなに言ってんだか。

だからわたしも言うのだ。

わたしだって先なんかないよ。

余命は頑張って30年。

ものすごく頑張れば50年くらい。

下手すればもっとうんと短いかも知れない。

産まれたばかりの子だって、余命はめいっぱいで100年くらいなんだからさ。

と冗談のように言って聞かせる。

職場でもその冗談が言いたくなり

「わたしはもう余命が30年からせいぜい50年しかないんだから」と言うと

同僚たちは笑うどころか

「何言ってるんですか、まだ折り返し地点じゃないですか」

そうじゃないんだってば。

まだ若いと言って欲しいとか、そういうんじゃないんだってば。

ただ「余命50年」というおかしさを分かって欲しかっただけなのだ。

でもこれは、わたしが悪かったね。

自分が最年長の場所で、つまらない冗談など言うものじゃない。

折り返しているつもりなどなかったのに『折り返しですよ』と言われ

面白くない気持ちになっているのは、もう年齢なんか気にしてないと思っていても

本当は少しでも若く見られたいという気持ちがあるからなんだろうねぇ。

コメント
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