新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

清原和博が覚醒剤所持で逮捕された

2016-02-04 08:46:45 | コラム
清原和博逮捕を騒ぎ立てるマスコミ:

昨日は朝から晩まで各テレビ局もスポーツ新聞もこの話題一色だった。多くの関係者というか感想を尋ねられた者たちは口裏を合わせたかのように「残念だ」と言った。それはそうだろう、まさか「しようがない奴」だとか「矢張りそうだったか」とはとても言えないだろうから。何れにせよ、マスコミの「知らなかった」的な伝え方には大いに違和感を覚えさせられた。この件は何年も前に週刊文春が採り上げていたことではなかったか。

私は究極的は清原個人の責任であり、誰だったか野球界の者が「気が小さい彼がそこに逃避した」という意味のことを言ったのが、かなり真相に近いと思う。清原のようにその筋の者のような威嚇的な言動をすることは「気が小さいこと」を自覚して隠そうとする現象であると、私は信じている。マスコミは華やかなりし頃の彼を「番長」だの何のと言って囃し立てたが、私は彼らが清原個人の実態を知らぬはずがなく、それを報じなかっただけだと、これは確信している。

先日、NPBのコミッショナーが今年プロに入った新人(「ルーキー」などという発音表記を誤ったカタカナ語は使わない、念のため)を集めてプロたる者の心得を教える講習会会を開いたそうだが、誠に結構なことだと思う。高卒だろうと、大卒だろうと、社会人野球経験者だろうと、何年も体育会の野球部の中で過ごしそこで育った来た者たちがプロになってしまったのだ。その中から、社会的常識が欠如してしまったスターが現れても、私は不思議ではないとすら考えている。社会常識は早期に教えておくべきだろう、何も野球界に限ったことではないが。

昨日、どこかの局が円グラフで、プロ野球界にいる者の70%超が、自分が野球を止めた後の生活に不安を抱いていると伝えていた。それは極めて尤もな不安感だと思う。そこに奇行もあって離婚に追い込まれた嘗ての(マスコミが挙って祭り上げた?)大スターが道を踏み外したことには、私はさしたる違和感を覚えないのだ。

これは「残念だ」というよりも、その世界しか知らずに育った者が、異なった一般社会(テレビタレントになることがその中に入るかどうかは知らないが)に40歳に近くなって入っていった時に、それまでの自分が通用しにくかったことに苦しさを味わっていった先にあったのが、覚醒剤だったとすれば、その責任が何処の誰にあるのか、私は俄に断定出来ない気もする。

清原には、ここから先にはこれまで以上に困難な人生が待ち受けているだろう。それを彼自身か、何処かの誰かが彼を支えて更生出来るのだろうか。私には解らない。

BSフジのPrime News

2016-02-04 08:07:35 | コラム
台湾系アメリカ人と中国人の中国経済論:

昨夜のこの番組をご覧になった方もおられるかと思いますが、中国経済の実態など知る由もない私には大変興味深いものがありました。不勉強でリチャード・クーなる野村総研の研究員が神戸生まれの台湾系アメリカ人だったとは知りませんでした。また富士通総研の柯隆(こんな字か?)と何時もは日本批判的なことを言っていたと思う宋文洲がそういう類いのことを言う暇がなかったのも面白かったので。

詳しい内容まで記憶はしていないが、黒田日銀総裁のマイナス金利等の諸々の施策は評価出来なくて、寧ろやるべきことの反対をやっていると指摘したし、中国の景気と上海取引所での株価の乱高下とは関連がないこと、中国の鉄鋼に代表される過剰設備は国営企業のことで若手が経営する私企業は元気である事、鉄鋼の輸出が1億tonに達していることが日本の総生産量と同じであると言うが生産している鉄の質が違うので競合はないこと、株価が下がったと言うが13~14年の水準に戻ったことで大騒ぎすることではなくそもそもあんな程度、共産党が株式相場を自由に動かそうとすること自体が解っていないこと等々、我が国も専門家が言うことと違っていたのが面白く最後まで聞いてしまった。

中でも面白かったのが、柯氏は「これ以上言うと怖いことになりそうだから言わない」とか、宋氏が「危ないことを言えば云々」と逃げていたのも、中国の言論統制をあの場で皮肉ったのかと思わせてくれた興味深い現象だった。

また、クー氏は「中国では株式売買取引を全て監視するシステムがあり、誰が売買したのかと、その人物の経歴まで取引と同時に明らかになるようになっていて、自分でそのシステムを上海で見てきた」と言ったのには、共産党はそこまでやるのかと感心させられてしまった。

彼らの結論の如きものは「中国の景気を株式相場の乱高下から判断するな。なぜならば実体経済を反映してはいないのだから」辺りにあるかと思って聞いていた。未だ未だ記憶し切れていないことが多々あると思うが、私が感心し残念に思ったことは彼らの日本語力で、我が国の専門家の方々が仮にアメリカでテレビ番組に出て、アメリカでも日本でも良いが、一国の景気と経済をあれほど滑らかに語れるだろうかという、我が国の外国語教育に対する疑問を生じさせられたことだった。言いたくはないが、私の現職時でもとても出来なかったような気がする。尤も、私は経済評論家でも研究員でもなかったが。