新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

2月26日 その2 文在寅大統領は役者なのか道化か

2018-02-26 16:39:28 | コラム
政治ではなくDPRKまみれのオリンピックだった:

私はDPRKは南北統一と南北対話一筋の文在寅大統領の足下を読み切って付け込み、オリンピックを徹底的に利用して思うがままに振る舞ったのだと見ている。彼らの狙いは、この機会と文在寅を利用してあわよくばアメリカとの対話にまで持って行って「核保有国」として認めさせることを狙っていたと思って眺めていた。勿論、彼らとてもアメリカが「非核化」と「missileの完成を目指さないこと」以外は受け入れないくらいは承知の上だろうと思うが。

そこで、DPRKは開会式参加とか自国選手の応援であるとか、はたまた閉会式参加という名目で金正恩政権下の重要人物を当然のように送り込んでは文在寅と会談して、対アメリカとの対話の切っ掛けを作らせようと仕掛け(一部には「ルーピー」とまで呼ばれた)韓国大統領を徹底的に利用する挙に出たのだった。それに、南北統一という崇高なる使命を自発的に担っている文在寅大統領は嬉々としてDPRKの言いなりになっている図式としか私には見えなかった。

私はこういう状況であると見るのが寧ろ自然であり、あのオリンピックを「政治まみれ」と見るよりも自らの企図しか方向、即ちアメリカとの対話に何とかして筋道をつけたい金正恩の思惑に乗せられた文在寅大統領が、恰も自発的に道化役を演じていただけではとも考えている。金正恩はアメリカというかトランプ大統領が唯々諾々と乗ってこないことくらいは百も承知でも、文在寅大統領を使ってアメリカにドアを開かせようと狙っているのだとも見ている。

一寸話は本筋から離れるが、先週何年振りかで私よりも遙かにアメリカという国についても、その支配階層の実態についても、日本とアメリカの文化の違いについても精通しておられるアメリカ駐在10年に加えて米国大手メーカーの日本代表社歴20年という経験がある方と会食の機会があった。

その方のアメリカについての知識と経験を以てしても「トランプ大統領は本当に無知なのか、あるいは全ての事柄に精通していながら無知を装ってあれほど無軌道な言動と政策を打ち出しているのかが解らないのだ」と嘆いておられた。何処かで誰かが唱えていた説と同じだと思って下さる方がおられれば有り難いのだが。

こういう例を持ち出した理由は、「文在寅大統領は本当はDPRKと金正恩の掌の上で踊らされているように見せてはいるが、実態はトランプ大統領の意図も政策も、金正恩の真意をも読み切って知らん顔で如何にもDPRKに乗せられたかのように唯々諾々と振る舞っているのであって、南北統一の為には多少の非難や批判は気にせずに形振り構わず突き進んでいるのかも知れない」と一人密かに危惧しているからなのだ。彼は案外に役者なのかも知れないということだ。とは言うが、個人的には正直に言ってダメ大統領だと思っている。



東京マラソン

2018-02-26 07:23:22 | コラム
設楽裕太君が日本新記録を:

昨25日は全くボンヤリとしていたので、今朝になって設楽裕太君が16年ぶりに日本記録を出した東京マラソンを見ていたのを思い出したのだった。私は何度も採り上げて論じてきたが「箱根駅伝を続けている限り、我が国の男子のマラソンには明日はない」が持論だった。そのマラソンに何と東洋大学在学中には箱根駅伝のスターだった設楽君が日本記録を打ち立てたのだった。誠に結構なことであると思わずにはいられなかった。

私は何気なくチャンネルをを合わせたのであって、正直なところ「東京マラソンは平昌オリンピックのために埋没している感なきにしもあらず」だった。私の期待感としては「どうせまたアフリカの諸国のランナーに良いようにやられてしまうのでは」辺りだった。

そして、中継を見始めた時には設楽君は先頭集団から後れて7番目を走っていたのだった。だが、不思議なことに、この場面での私の得意の「閃き」では「設楽君は無理をすることなく後半で追い込む為の力を蓄えているのだ」となっていたのである。まー、およそ非現実的な予感だったとは思う。

だが、30 kmを過ぎ、35 kmも過ぎると何としたら君が俄然調子を出して前にいるアフリカ系の走者を次々にかわして、先頭を走っているケニアのチュンバという一度東京マラソンを制覇している走者に迫る勢いで走り出したのだった。何の根拠もなく「設楽君が力を蓄えている」という見方が当たっていたのだった。結果的には設楽君はチュンバに40秒以上の差はつけられたが、無事に日本記録は達成できたのだった。

この日本記録樹立という結果では、私の「箱根駅伝を続けている限り」説にはほころびが出た感が無きにしも非ずだ。だが、アフリカ系の多くの走者が出している世界的な記録とは2時間5分を切らねばならないところまで来ており、世界記録は2時間2分57秒という途方もない水準に達しているのだ。私は冗談でも何でもなく、最早この種目ではアフリカ諸国の走者に追い付くのは不可能に近いのではとすら考えている。

だが、兎に角設楽君が16年ぶりに日本新記録を打ち立てて前途に希望の光を見せてくれたのは、大いに評価すべきだと思っている。だが、世界記録との差は4分もあるのだ。彼らはマラソンでも100 mを18秒程度で走ってしまう。4分の間にどれほど離されているかを計算してみたら如何か。