新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

2月8日 その2 DPRKの五輪戦略

2018-02-08 08:50:27 | コラム
DPRKの実に巧妙な対平昌オリンピック戦略:

私は「あるいは余程世知に長けた練達熟練の参謀が複数、外部からは見えないところから(あるいはフットボールのスポッターのように何処か高いところから)臨機応変に作戦を提案しているのかも知れない」と疑っているほど、今回の平壌オリンピックではなかった平昌オリンピック向けの作戦は巧妙だと思わせられている。金正恩単独の知恵とは思えないほど巧妙ではないか。「金正恩は単なる金日成の孫ではなかったかも知れない」とすら思わせられた。

やや余談の部類になるが、我が国のマスメデイアはDPRKから美女集団の応援団が来るとか、管弦楽団が訪韓するという類いのDPRKのお先棒を担ぐかのような報道が過剰であると思って見ている。あれでは金正恩の思う壺ではないか。アメリカではどの程度の扱いかが気になるが、未だ問い合わせをするほど暇でもない。

金正恩は文在寅大統領が「南北統一」に向けてひた走りなのを良いことにして、彼とその参謀たちが立てたゲームプラン通りの作戦を進行させている。僅か20数名の選手しか派遣せず出られるはずもなかった女子アイスホッケーに自国の選手をねじ込んだし、全種目に出る訳でもないのに、あれほどの数の応援団を送り込むし、韓国にUNの制裁破りをせざるを得ないような手段を次から次へと繰り出している。そして世間(世界?)の関心をそちらに向けさせている間に・・・という具合だ。

報道だけで判断すると、DPRKは平昌オリンピックに対する関心は低いとギリギリまで思わせておいて、ある日突然参加を韓国に通告したかのようだ。だが、応援団や管弦楽団の衣装を見ていると、経済的に困窮させられているはずの国で、あれだけの数を揃える為にはかなりの準備期間をかけていたと思わざるを得ない。

話は違うかも知れないが、私が見た世界第2の(私は一人当たりのGDPでは中国より上位だと思う)経済大国の我が国では大学のチヤリーダー(言うまでもないが女子だ)たちが電車で競技場に向かう時の衣装などは、良くて着古したブレザーか所謂ジャージ姿である。

その平昌/平壌オリンピック首謀者である文在寅大統領と、アメリカのペンス副大統領が8日に、安倍総理は9日に会談されるそうだ。文在寅大統領も相当な覚悟で備えて待ち構えているかも知れないが、両首脳は間違いなく、言うべき事を文在寅大統領に明確に申し渡して頂くものと確信している。私が危惧することは、文在寅大統領が「内政干渉」とも言い出しかねない点なのだが。彼には彼なりの信念があるようだから。


仮想通貨=Virtual currency

2018-02-08 08:07:44 | コラム
仮想通貨って?:

デイジタル・デヴァイド世代である私には、この目下世間を賑わしている大きな話題の一つである「仮想通貨とは」は、如何なる専門家の解説でも、テレビでも新聞でもその関連の記事を読んでも、悲しいほど何のことかが解らないのだ。だから、先月までしつこいほどの流されていた出川哲朗のコインチェックのCMを見させられても、それが仮想通貨そのものか、取扱所の宣伝かも解ろうともしなかった。

そこにあの580億円相当と報じられている盗難事件である。ハッキングされたこと程度は何とか解ったが、580億円も盗難に遭って取締役という眼鏡をかけた若者が出てきて、内部の留保があるから460億円を被害者に弁償すると無表情にこともなげに言うのを聞かされて、デイジタル世代の若者の感覚とは如何なるものなのか当惑させられた。ネット上で何兆円という取引をしていると、起業家としての道徳や倫理観念などは何処かに消し飛んでいるのかな、などと思って見ていた。

こちらはビットコインというものの存在が最初に報じられた時には、それが普通名詞でありその中に色々な名称で仮想通貨があるのかな程度の認識だった。自分では元々株式投資にすら手を出したことがないほどの臆病者(意気地無し?)だから、仮想通貨が何だか解らなくて当然だと思っていた。だが、コインチェック株式会社(社長和田晃一良、27歳、東京工大中退)の概要をWikipediaで知った時には「時代は変わっていた」とあらためて痛感させられたのだった。

私は2003年からPCを利用し始めたのだが、15年経った今でも使っているのはEmailと検索とブログ(ワープロの機能?)程度であるし、携帯電話だって97年から持ち始めたとは言え未だに所謂ガラケイで十分である。要するに時代の変化を追うことを経済的にも避けてきたとでも言うべきだろうか。

その時代の変化がもたらしたもの一つが仮想通貨(virtual currency)であり、大きな利益を得た者も多数いるようだが、取り返しの付かない損失を出した者もいるそうだ。矢張り、時代に遅れてもスマートフォンなどには手を出さないのが安全らしいと考えるようにしている。何事にも「コインには両面がある」は当てはまるようだ。