人類史上最大の悲劇、第二次世界大戦が残した教訓

9月1日は世界の歴史に残る悲劇的な戦争「第二次世界大戦」が始まった
日だった。1939年9月1日、人類史上最も悲惨で最も破壊的な戦いが始ま
った。この戦争がもたらした悲劇と教訓に付いて、ロシアの声の評論委員
は次のようにコメントしている。

ヨーロッパの幾つかの国と民族にとって、第二次世界大戦は文字通り、生
き残りをかけた戦いとなった。このことは何よりも先ずチェコ人やポーランド
人、ロシア人、ユダヤ人、ウクライナ人、ベラルーシ人、バルト諸国の民族
等に当てはまる。
ナチスドイツの計画によれば、これらの民族の多くは絶滅させられるか、強
制的に他の地域に移されることになっていた。1939年9月から1941年1月
までに、ドイツ軍はヨーロッパの大部分の国々を支配下におさめた。さらに
1941年6月22日、ヒットラーとその側近達はソ連に対する戦争を開始し、よ
り広大な土地を手に入れようとした。
しかしソ連軍は敵の侵攻に立ちはだかり、その攻撃を食い止め自らの国や
他の国々を開放し、最後は敵の領土内で戦争を終わらせることに成功した。

モスクワ郊外やスターリングランド、クルスク、ベラルーシ、バルト海沿岸、ハ
ンガリーなど様々な場所で大規模な戦いが行われ、敵に占領された土地が
開放されている。ナチスドイツはソ連との戦いのため東欧戦線に、自らの兵
士と兵器の70%を集中させた。そしてドイツが蒙った損害の70%も東欧戦
線で生じている。

ロシアの歴史家は、この戦争の歴史を取り分け若い世代に伝える必要があ
ると考えており、次のように語ってる。
「前代の世界を何が起きているかを、よりよく理解するため、知識を得る必要
がある。何故、戦争がおき何百万人もの。人の命が犠牲になるのか。それを
食い止めるには何が必要かを知らなければならない。私は、この点にこそ第
二次世界大戦が残した最大の教訓があると考えている。同時に戦争は私達
にとって悲劇でもあれば、英雄的行為の舞台でもあった。まさにこの英雄的
行為によって、世界はファシズムによる奴隷化の危機から免れたのである。」

ナチスドイツによるポーランド侵略によって始まった、第二次世界大戦は61の
国々、地球上の人口の80%を巻き込むものとなった。そしてヨーロッパとアジア、
アフリカの40カ国が直接戦闘の舞台となっている。一方の陣営でドイツ、日本、
イタリアの枢軸国とその衛星国、もうひとつの陣営ではソ連、アメリカ、イギリス
を中心とする反ファシズム同盟の各国が戦い、何百万人もの徴兵がこれが動
員された。ヨーロッパのファシズムと軍国日本が引き起こした戦争により、人類
は、およそ6千万人という膨大な数の人命を失っている。この数字は人類に対
する何よりも重大な警告となっており、これを無視することは出来ない。

ナチ強制・絶滅収容所―18施設内の生と死 筑摩書房 このアイテムの詳細を見る

9月2日放送　ロシアの声・ラジオジャーナル