ラジオ・タイランド(9月27日放送)

●民主改革評議会はCNNと協力して、タイの国内の状況を正確に世界
　に伝えるドキュメンタリーを製作することになった。評議会報道官はタ
　イの現在の実際の状況を世界の人々に知ってもらうため、世界的に知
　られたCNNと共同で番組を制作することになった。この番組の放送時
　期は近く決められる予定だと説明した。
　タイではタクシン氏を党首とする、タイ愛国党が昨年初めの総選挙でも
　再び大勝し、政権を一党で担うことになったが、首相を務めていたタク
　シン氏の政治姿勢等に批判が集まり、昨年から政府に抗議する市民
　グループ等による市民集会が開かれていた。また今年1月にはタクシ
　ン氏の一族が通信最大手の株を、大量に外国企業に売却し巨額の利
　益を挙げたことから、タクシン氏に対する批判が一層強まり、国内状況
　が混迷の度を深めることになった。

●民主改革評議会は、先にタイに駐在する外国の外交官に対し、先の政
　変に伴う国内の状況等に付いて詳しく説明した。また評議会によると評
　議会は民間人による暫定政府の発足に伴い、国内治安委員会となり、
　その後も政府をバックアップしていくことになるとした。
　また憲法に付いては先の政変に伴い、97年に発行し9年間に亘り運用さ
　れてきたものが廃止されたが、評議会の説明によると国家治安委員会が
　250人程度からなる立法府、約2000人で構成される国民議会を設置し、
　その中から補選で、100人から200人の憲法起草者を選出することになっ
　ている。
　これらの起草者は数ヶ月をかけて、憲法の草案を作成する予定で、また
　暫定政府と国家治安委員会が、約1ヶ月の内に内容を審査することにな
　っている。
　また憲法の承認のための国民投票が実施される予定となっており、これ
　にも1ヶ月程度かかる見通し。