ペルシャ湾地域の安全確保は、ロシアの外交政策が最優先とする路線の一つ
である。
1月11日モスクワでイスラム教の新年を祝う席で、ラブロフ外相はイスラム教諸
国の大使らに対しこの様に述べた。ラブロフ外相はロシアとイスラム世界がテロ
対策において連盟を組み、行動を共にするパートナー関係であると述べている。
双方は地域紛争を解決するという観点では、平和的手段に限定する考えを共有
している。
ラブロフ外相はイランの核開発問題に何度も触れた中で、ロシア政府はこの問
題の関係を政治的、外交的手段によってのみ図るべきだと考えていることを強
調した。
ここでラブロフ外相がペルシャ湾に付いて言及しているのは、ここ数日その海域
のホルムズ海峡で起きている事件が関連している。
このホルムズ海峡はペルシャ湾と外洋を隔てる位置にある。これはつまりアメリ
カ海軍の艦隊と、イランのイスラム革命防衛軍の間に横たわっていることになる。
この両者が接近した位置関係にあることは、双方から様々な危ぶむ声が挙がっ
ている。
アメリカ大統領府はイラン側が憂慮する事態を引き起こす危険性があるとの声明
を表し、これに対しイラン側も、これは時折起こり得る通常の事件であったと応戦
している。
この問題の詳細に付いては、軍事専門家に一任しよう。
ホルムズ海峡はペルシャ湾沿岸の産油国が、外国の市場へと石油を輸出する場
合、タンカーを送り出す唯一の水域であることから、この問題が発生している。
この水域では如何なる紛争も軍事的、政治的な結果を引き起こすだけでなく、世
界のエネルギーバランスを崩壊させる危険も帯びている。
アメリカもイランも、こうした紛争を引き起こしかねない結果を見通していると期待し
たいところだが、この事件は世界の景気動向に非常に大きく左右するものである
からだ。
アメリカはブッシュ大統領の中東訪問を前に、世界にイランの陰謀を見せ付けるこ
とが重要だったが、イランに付いてはロシアの専門家は、アメリカがどの程度、この
事態を軍事的に拡大使用としているかに付いて、イランは小手調べを行なったとす
る見方を示して、次のようにコメントしている。
「イランにとっては2007年末、アメリカの諜報機関が、イランの核プログラムをさぐる
レポートを公表したばかりであり、今ある程度、これに関して引き起こされた緊張を
沈めることのほうが非常に重要だ。
今イランは、アメリカがこの先、どんな関係を築きたいと願っているのか、またどんな
方法で歩み寄りたいと思っているかを探ろうとしているのだ」
専門家は、この様に述べている。
今のところ、この事件の状況に敏感な反応を見せているのは、石油の取引者たちだ
けだ。
石油の需要は急上昇し、ニューヨークの商品燃料取引所は1バレル=98ドルまで石
油の値段が高騰した。
こうした中でこの先否定的な状況を引き起こすのは、非常に危険であることを今回の
ラブロフ外相は演説の中で述べた訳だ。
1月12日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
である。
1月11日モスクワでイスラム教の新年を祝う席で、ラブロフ外相はイスラム教諸
国の大使らに対しこの様に述べた。ラブロフ外相はロシアとイスラム世界がテロ
対策において連盟を組み、行動を共にするパートナー関係であると述べている。
双方は地域紛争を解決するという観点では、平和的手段に限定する考えを共有
している。
ラブロフ外相はイランの核開発問題に何度も触れた中で、ロシア政府はこの問
題の関係を政治的、外交的手段によってのみ図るべきだと考えていることを強
調した。
ここでラブロフ外相がペルシャ湾に付いて言及しているのは、ここ数日その海域
のホルムズ海峡で起きている事件が関連している。
このホルムズ海峡はペルシャ湾と外洋を隔てる位置にある。これはつまりアメリ
カ海軍の艦隊と、イランのイスラム革命防衛軍の間に横たわっていることになる。
この両者が接近した位置関係にあることは、双方から様々な危ぶむ声が挙がっ
ている。
アメリカ大統領府はイラン側が憂慮する事態を引き起こす危険性があるとの声明
を表し、これに対しイラン側も、これは時折起こり得る通常の事件であったと応戦
している。
この問題の詳細に付いては、軍事専門家に一任しよう。
ホルムズ海峡はペルシャ湾沿岸の産油国が、外国の市場へと石油を輸出する場
合、タンカーを送り出す唯一の水域であることから、この問題が発生している。
この水域では如何なる紛争も軍事的、政治的な結果を引き起こすだけでなく、世
界のエネルギーバランスを崩壊させる危険も帯びている。
アメリカもイランも、こうした紛争を引き起こしかねない結果を見通していると期待し
たいところだが、この事件は世界の景気動向に非常に大きく左右するものである
からだ。
アメリカはブッシュ大統領の中東訪問を前に、世界にイランの陰謀を見せ付けるこ
とが重要だったが、イランに付いてはロシアの専門家は、アメリカがどの程度、この
事態を軍事的に拡大使用としているかに付いて、イランは小手調べを行なったとす
る見方を示して、次のようにコメントしている。
「イランにとっては2007年末、アメリカの諜報機関が、イランの核プログラムをさぐる
レポートを公表したばかりであり、今ある程度、これに関して引き起こされた緊張を
沈めることのほうが非常に重要だ。
今イランは、アメリカがこの先、どんな関係を築きたいと願っているのか、またどんな
方法で歩み寄りたいと思っているかを探ろうとしているのだ」
専門家は、この様に述べている。
今のところ、この事件の状況に敏感な反応を見せているのは、石油の取引者たちだ
けだ。
石油の需要は急上昇し、ニューヨークの商品燃料取引所は1バレル=98ドルまで石
油の値段が高騰した。
こうした中でこの先否定的な状況を引き起こすのは、非常に危険であることを今回の
ラブロフ外相は演説の中で述べた訳だ。
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1月12日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル