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核紛争の瀬戸際に立つ朝鮮半島

2010-12-16 | ラジオ
アメリカのブレア前国家情報長官は13日、韓国は北朝鮮に対抗して定期的な国境警備活動の枠外で、軍事作戦を実施する準備があるとの声明を表した。
同時にアメリカと韓国が北朝鮮からの防衛のために、協力拡大委員会を創設したとのニュースが入った。

アメリカはNATO加盟国以外の国との間で、初めてこのような委員会を創設することになった。
これはアメリカが韓国に対し、北朝鮮からの攻撃を受ける際に、通常の攻撃兵器やミサイル防衛を供給するだけでなく、戦略的核兵器も供給できることも意味している。さらにこの委員会の枠内でアメリカと韓国は、北朝鮮の核兵器や大量破壊兵器プログラムへの対抗策を策定してゆくことになる。

朝鮮半島の緊張は目に見えて高まった。しかも韓国紙「朝鮮日報」の報道によると、北朝鮮には濃縮ウランを製造する秘密の施設が3、4ヵ所あると言うことだ。
これによって年間、核兵器8個から10個分にあたる濃縮ウランが製造可能だ。
これより先、北朝鮮は寧辺にあるウラン濃縮施設を公開していた。
ロシアのラブロフ外相は13日、モスクワで北朝鮮のウィチュン外相と会談した際に、ロシアはこの問題に大きな懸念を示しているとの声明を表した。 

これら全てが朝鮮半島での軍事行動再発の可能性を高める、新しいファクターとなっている。しかもこの地域の核紛争の危険性は非常に高まった。
ロシア科学アカデミー東方(正しくは「東洋」じゃないの???)研究所のモシャコフ研究員は、次のような見解を示している。
「これは相互プロセスであることを理解することが重要だ。これは北朝鮮側だけの問題ではなく、韓国での情勢の結果でもあるのだ。
韓国では紛争を武力で解決しようと主張する人々が政権に近寄っている。イ・ミョンバク大統領は保守派の代表者の一人だ。大統領はより厳しい立場をとってゆくべきだとの声明を表している。さらに大統領は朝鮮半島の統一は、北朝鮮の消滅であるとの見解を示している」
研究員は、このように述べた。

15日モスクワでは、韓国外務次官との緊急会合が開かれる。ここでロシア側は朝鮮半島の政治的緊張の高まりに、懸念を表明することになっている。
中心の議題の一つが、6ヵ国協議の早期再開に関する問題だ。13日モスクワで開かれた北朝鮮外相との会合から判断するに、北朝鮮には6ヵ国協議に参加する用意があると見られる。
このようにして北朝鮮は12月初旬に、中国との会談後に初めて明かした自国の立場を再確認した。6ヵ国協議の再開が、今後の大規模な軍事紛争勃発を回避できる唯一の策であることは一目瞭然だ。軍事紛争が勃発すれば、11月23日に起こったような砲撃だけでは済まなくなるかも知れない。

12月14日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル