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北極海航路の発展によせて(1)

2010-12-19 | ラジオ
ロシアのコンテナ貨物船モンチェゴルスクが、北極海航路を使って中国との往復を果たしたことは、北極海航路が国際商業航路としての大きな可能性を持っていることを示したと言える。
専門家らは北極海が国際輸送ルートの中でも、重要な航路として発展し得ることを指摘している。

北極海航路はヨーロッパと東アジアを結ぶ最短ルートとなっており、経済的ポテンシャルには計り知れないものがある。
スエズ運河を通過する航路と比べると、北極海を横断することによりヨーロッパから東アジアへの貨物の輸送は格段に速まることになる。
輸送時間は4割削減される。また海賊事件が多発しているアデン湾とは違って、北極海では未だ海賊の活動は報告されていない。その安全性も北極海ルートの魅力となっている。最大の障害となるのは氷の存在だが、現代の砕氷技術はその問題を解決するものとなっている。

ロシアは2年前に採択された北極戦略の枠内で、北極海航路の商業的学術的研究を進めている。政府と民間企業は協力して北極海航路のインフラ整備と、外国の船会社にとって魅力のある環境整備に取り組んでいる。
衛星通信システムと電子化された海図によって、航行の利便性は改善されている。

北極海航路の発展によせて(2)へ続く

11月18日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル