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アフガニスタンこの一年を振り返って(2)

2010-12-30 | ラジオ
今年国際社会はアフガニスタン情勢正常化のため、少なくない努力を払った。先ずは1月にロンドンで、そして夏にはカブールで、二つの国際会議が開かれた。会議では何よりもアフガニスタン経済再建の問題、とりわけ麻薬生産の依存体質からの脱却が話題となり、アフガニスタンの負った債務が軽減された。
ロシアだけでもソ連時代から残っていた、120億ドル以上の債務を取り消しにしている。

ロシアの東洋学者ソトニコフ氏は,アフガニスタン問題解決においてロシアが果たす役割に触れ、次のように述べている。
「ロシアは積極的にアフガニスタンで自らの役割を演じようと試みており、様々な形の国際会議の実施を提案し、カルザイ政権を支えている。
特にアフガニスタン警察と軍の力を強化する為、軍事顧問団の派遣を提案している。アメリカを始めとした西側の大国は、ロシア政府が軍隊を送ることを強く望んでいるが、ロシアはそうはせず、先ず第一にアフガニスタンを政治的に手助けしている」
ソトニコフ氏は、このように指摘している。

アフガニスタンにおける主要な問題の一つは、麻薬生産との闘いだ。国際社会はアフガニスタンからの麻薬の密輸に終止符を打つことを目指している訳だが、全体的な共通の戦略というものが存在していない。
ロシアはアヘン農園を無くして行くよう強く求めているが、アメリカは逆に軍事作戦を実施する場合でも、農園には手を触れようとしない。
アフガニスタンの農民が、長期的に安定した収入源を失ってしまうというのだ。今年ロシアとアメリカの特務部隊は、麻薬工場殲滅共同作戦を成功させたにも関わらず、問題の解決にはまだ程遠い状況だ。

そうした事を背景にアメリカが発表した、軍隊撤退のプロセスと状況管理のアフガン当局への移管は、数年先になる可能性も出てきた。
旧支配勢力タリバンの抵抗を粉砕することは出来ていないし、アヘン畑の面積も減っていない。
一方、国際治安支援部隊の死者の数は増えている。今年だけで700人を越えてしまった。
このようにアフガニスタン問題は、まだまだこれからも長く、国際社会を悩ますものとなりそうだ。

アメリカとパレスチナ問題―アフガニスタンの影で
(角川oneテーマ21)


高橋 和夫
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12月22日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
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