Fish On The Boat

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『デフレの正体』

2013-05-01 22:11:29 | 読書。
読書。
『デフレの正体』 藻谷浩介
を読んだ。

あとがきに書いていますが、
「経済を動かしているのは、景気の波ではなくて人口の波、
つまり生産年齢人口=現役世代の数の増減だ」
というのが、この本の要旨です。

前半部では、具体的な数字をもとに、
国際競争の面や地域間格差など、よくよく言われていることを
バスッと斬って捨てます。それも、論理的に、盲を開くように。
中盤は、人口の波について。つまり現役世代が減るために、内需が減るのです、
ということを丹念に語ってくれます。
後半部は、筆者の提案です。

以下、ツイートから。
___

生産性向上の名の下、機械化したりして一人あたりの仕事量を増やし、
退職者をつのり人件費を削ったところで総体的にみたら経済の規模を縮小していることになるんか。
内需が減少するものねぇ。

生産性向上で人件費を抑えるくらいならば、
商品力向上に力を注ぐべきだぁね。
それを阻害するのが、短期的に株式を取得して売って利益を得る人たちとそのシステムなのだなぁ。
短期的に利益を出すことは、人件費を抑えることで実現するから。

生産者(労働者)は消費者でもあるんだよなぁ。
仕事に追われてお金を使う暇がないっていう友人がいますが、
そういう人の使われ方が内需を低下させているのかね。

___


問題は内需の減少なんですよね。
デフレで何が悪いかっていうのは、それだけ経済の規模が小さくなると、
税収が下がって国力が弱くなることです。
世界規模でそうならばどうってことないのかもしれませんが、
世界の中の一国としてデフレ傾向が続くと、各国との力関係が変わってくる。

さぁ、安倍内閣はどうやって内需を拡大する方向へ持っていくでしょう。
この本は大きなヒントになると思うんだけどなぁ。
難しいけれど、興味深い本でした。

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