TakaPの数学日記

数学を教えていて感じたことや日常の感想などを記録しました。

「主幹」という「管理職」

2006年04月20日 17時35分25秒 | 日記
 東京には「主幹」という準管理職がいる。主幹は主任になるが、教務主任、進路指導主任、生活指導主任のいずれかになることが多い。教頭(東京では副校長)と違って、学年に所属し授業も持っているから、「管理職」という雰囲気はない。むしろばりばり働く人が主幹になっている。
 また、教員の中には「主任」という役職があり、「手当」が出ている。教務主任、生活指導主任、進度指導主任、保健主任、学年主任(3クラス以上の学年)などである。今から30年ほど前に主任手当支給が国会で強行可決され、実施されている。
 東京都では「主幹」の登場により、たとえば主幹が学年主任と教務主任を兼ねるようなことが起こってきた。今までは2つの主任の兼務などはあまり例がなかった。「主任手当」の関係や、職務に負担がかかることが理由であろう。この結果、主幹が2つの主任を兼ねることになり、主任手当を受け取る人を減らすことができるのだ。主幹は主幹として手当が出ている。何のことはない経費削減のために主幹をこき使っているのだ。かわいそうなのは主幹職の先生である。授業を持ちながらさまざまな仕事をこなし、果ては部活動も引き受けている。主幹制度によって、職場の管理体制を強める一方、手当の削減もできるという。主幹にならないと管理職試験の受験資格がない。校長、教頭になりたければ、主幹をやって働かねばならない。
 かつては、生徒指導がいやで部活もやらずにひたすら管理職試験の勉強をしている教員がいた。もっとも、こういう人が管理職になると、苦労を知らないので、威張るばかりで部下にとってやっかいこの上ない。しかも子どものことは考えられないときているからたまったものではなかった。今は、ばりばりやれないと上には行けない。人材確保といい、経費削減といい、うまい方法を都は考えたものだ。
コメント (3)
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