田口 汎 「仏像は生きている」読了
タイトルからすると仏像観賞の紀行文かと思って買ってみたが、どうして仏像が創られるようになったかという歴史的な解釈を試みている本であった。
しかし、どうも論点がぼやけているというか、僕の期待したような内容ではなかった。
せっかくだから、偶像崇拝を禁じているキリスト教やイスラム教とはどういう思想で異なった方向に進んでいったのかとか、それがその国の文化にどういう影響を及ぼしたかみたいなことを論じてもらいたかった。
インドの僧侶の間には東へ広がって花を咲かせるのだという伝承が広がっていたそうだ。まさに日本がその終着点で、多分、多彩な仏像を彫ったり拝んだりする文化の延長線上にクールジャパンと言われるようなフィギュア作りやオタク文化みたいなものがあったりするのかもしれないとひそかに思ったりしているのだが、そんなところまで言及してくれていたらなおさら読み応えがあったのではないかと思うとちょっと僕にとっては残念な内容であった。
タイトルからすると仏像観賞の紀行文かと思って買ってみたが、どうして仏像が創られるようになったかという歴史的な解釈を試みている本であった。
しかし、どうも論点がぼやけているというか、僕の期待したような内容ではなかった。
せっかくだから、偶像崇拝を禁じているキリスト教やイスラム教とはどういう思想で異なった方向に進んでいったのかとか、それがその国の文化にどういう影響を及ぼしたかみたいなことを論じてもらいたかった。
インドの僧侶の間には東へ広がって花を咲かせるのだという伝承が広がっていたそうだ。まさに日本がその終着点で、多分、多彩な仏像を彫ったり拝んだりする文化の延長線上にクールジャパンと言われるようなフィギュア作りやオタク文化みたいなものがあったりするのかもしれないとひそかに思ったりしているのだが、そんなところまで言及してくれていたらなおさら読み応えがあったのではないかと思うとちょっと僕にとっては残念な内容であった。